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2020年3月30日/自宅待機中のハワイにて

またまた、超久しぶりのnoteになってしまいました。というか、さすがに正直このところ、なにかちゃんと書こうという気持ちになれなかったのです。でも、ちょっとだけ、今のハワイについて、思うところを含めて書いておこうと思います。備忘録としても。

それは突然やってきた、不要不急の外出禁止

私が住むハワイには、現在40日に渡る「自宅待機令」が発令されています。新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐための措置として、ハワイ州全体の人々が「緊急時を除き不要不急の外出は禁止」。生活に不可欠なサービス・商品を提供している機関として認定された仕事以外に関しては、原則「在宅勤務」という形となり、もちろん子どもたちも学校などへも行くことはできません(自宅にてオンラインの授業が始まっているところもあり)。

違反すると、最大で$5,000の罰金か1年間の禁固刑、もしくはその両方が課される可能性がある、という本気の法令。オアフ島では3月23日の16:30〜、ハワイ州全体では3月25日から、今のところ4月30日まで、として実施されています。

※ハワイ州観光局からの関連情報はこちらで確認できます↓

自宅待機…とはいえ、病院へ行くことや日用品・食料品の買い出し(スーパーマーケットなどへ行くこと)はOK。また、レストランなどへ、テイクアウトの食事を取りに行くこともOKですし、体調管理のためにランニングや散歩、そしてサーフィンなどをすることも許されています(サーフィンOKっていうのが、なんともハワイらしいですよね)。犬のお散歩も、もちろん大丈夫。

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ただし、パブリックの公園やビーチへの立ち入りは禁止。上記の行為も、基本はひとり、もしくは世帯を同じくする家族とは一緒にできる、ということになっているので、お友達と一緒に犬の散歩に出かけるとか、お友達を車に乗せて、一緒に食料品の買い出しに行く〜なんてことも許されないらしいと。実際に、そういった行動をして、警察に注意されたり罰金のチケットを切られた…という話が、けっこうな数、耳に入ってきています。

スーパーやコンビニでも、マスクやサニタイザーは常に品切れ状態。ご多分に漏れず、トイレットペーパーが不足したり(これってほんと、全世界共通なんだなーと思う)、パスタやお米など保存しやすい食材が品薄になったり。在住の友人同士で「今、○○でトイレットペーパー見かけたよ」「お米は○○で買えるみたいよ」なんていうLINEが飛び交う毎日です(苦笑)。

数週間で激変した、信じられない現実

正直、つい3週間前までは、こんなことになるなんて思っていなかった。もちろん、このウィルスのことは毎日ニュースで見ていたし、2月半ば頃からは、なんとなく気をつけてこまめに手洗いしたり、いつもあまり使ってなかったサニタイザーを使ってみたりしていた。でも、心のどこかで「インフルエンザと同じようなものなんじゃない?」「ハワイは常夏なんだしそれほど騒がなくてもいいのかも」…なんて思ってたんです。正直なところね。だから、仕事も通常通りにやってました。

でも、そこからの展開があまりにも早かった。3月6〜8日の「ホノルルフェスティバル」や4月の「メリーモナーク・フェスティバル」中止の発表があった頃には、ハワイもだいぶピリピリし始めていました。

3月17日には、デイビッド・イゲ州知事が記者会見を開き「国内外問わず訪問者のハワイ州への渡航を30日間差し控えるよう要請」するという事態に。観光業がビジネスの中心であるハワイで、訪問者(旅行者)にお願いだからハワイへ来ることを控えてください…という発言をすることが、どれだけ大きなことか。日本でもニュースとして取り上げられたと思いますが、ハワイ在住者にとってもその衝撃はとんでもないことでした。

そして、3月20日(金)夜からは、レストランやカフェの店内での飲食サービスが禁止され、テイクアウトやデリバリーのみでの営業に。大げさではなく、私の命綱であった「カフェでコーヒー飲みながらのお仕事」も不可能になってしまいました。スタバのテーブル席もあっという間に使用禁止となり、そして今ではほとんどのお店がクローズに。

からの、3月23日「自宅待機令」。この3週間ほどで、ハワイの景色は大きく大きく変わってしまいました。

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現在(今日は3月30日です)は、ほとんどのホテルも一時営業停止状態。飛行機もどんどん欠航となりました。ワイキキは、信じられないような静けさに包まれています。

でも、この静けさは、ハワイのみんなが頑張って踏ん張っていることの証でもあると思っています。単に「人がいなくて寂しい〜」という思いではなく、ハワイの決意の表れだと。

そんな中、がんばって営業しているレストランのテイクアウトメニューを購入しようとローカル同士がSNSを駆使して情報共有したり、セントラル・パシフィック・バンクという銀行が、提携のレストランのテイクアウトメニューを購入してレシートを送ると「購入金額の50%を銀行が負担します」という「Keep Hawaii Cooking」という企画(https://www.keephawaiicooking.com)もスタート。お互いみんな苦しい中でも、サポートをしあおうと努力しています。私もたまにですが、プロが作る美味しいテイクアウトメニューを楽しませてもらっています。

ハワイ在住のアーティストが、自宅からオンライン・ライブをやってくれたりもしています。自分たちも自宅待機で、コンサートなどが中止・延期になったりしている中、フェイスブックやインスタグラムで生演奏を届けてくれるのは、本当にありがたいこと。私が大好きなウクレレ奏者のジェイク・シマブクロさんも、オンラインでのライブをやってくれました。ハワイはもちろん、世界中の人たちがパワーをもらえる…。ほんとにすごいことです。リアタイで見ていて、途中、涙腺崩壊しました

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それにしても、地球レベルで襲いかかる新型ウィルスの脅威に私達が右往左往している今も、ハワイの空も海もいつものようにキレイで。なんだかそれが、嬉しいような、切ないような、もったいないような、ありがたいような。ねー。

3月30日現在、ハワイ州内では204名の新型コロナウィルス感染が確認されているそうです。自宅待機令が出てから、まだ8日目…。ここからこの数字がどうなっていくのかは誰にもわかりませんが、とにかく乗り越えなくちゃ。

できることは、可能な限りの「Stay at Home」。

今までほとんど自宅にいなかった17歳の息子も、おとなしく(ほんとはめちゃくちゃ辛いはずだけど)家にこもってくれてます。そして実はこの期間、本当は海外へ留学予定だった19歳の娘(ギリギリにプログラムがキャンセルになった)も、悲しみながらそれでも笑顔で家にいてくれます。旅行者向けガイドドライバーとして自営業を営む主人も、わかっているだけで60日連休くらいの大打撃を受けつつも、イラつくことなく笑顔でごはんを作ってくれたりしています。←これ、めちゃくちゃありがたい。

狭いながらも明るい我が家(苦笑)。こんなことでもなければ、全員がこんなに濃密に一緒にいる機会はなかったかもしれない。自分にとって、何が大事なのか…みたいなことも、じっくり考えたりもしています。時間だけは、たっぷりあるからね。

とにかく今は、この状況を受け入れ、一日も早い終息に向けて正しく我慢していくしかないなと深呼吸。あと30日以上続く(しかもそれも確実ではない)外出禁止、いつまでこんなふうに言っていられるかわからないけど(苦笑)。でも、自分たちだけじゃないからね。

現在、もっともっと大変な状態になっている世界の国・地域の皆さん、私なんかがここで言ってもどうにもならないかもしれないけれど、どうかお気をつけて。本当に、本当に、祈るしかない。

そして。毎日の日本のニュースを見るにつけ、日本の家族や友人たちのことも、もちろん心配でたまりません。もう、どうなっていくんだろう、ほんとに。

でも、これは世界みんなの戦いだから。いつかはわからないけど「あのときはほんと、大変だったよね〜」と笑って話せる時が来ることを信じて。今日も、おこもりしています。


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