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歯磨き不要説を検証してみた(2)

オーラルケア方法の再考

前回は、これまでの歯ブラシと歯磨き粉を用いたオーラルケアの効果に疑問を持った経緯を説明した。今回は、従来の方法に代わる新たな歯科衛生方法を模索した体験をお伝えする。今まで思考停止で受け入れて来た習慣を見つめなおしたい方、より少ない持ち物で暮らしたい方の参考になればと思う。

指と水で汚れは落ちるか

必要の最小単位を探りたいと思った。ブラッシングに死角が発生するのは湾曲している歯列に対して道具が直線的で固いためフィットしないからという仮説を立てた。道具は柔らかく変形するものが好ましい。そこで選んだのが指だった。指ほど柔らかく思い通りに変形する道具は思いつかない。しかもタダだ。

指磨き心地に確信を持つ

歯の表面を爪で軽く何往復か擦る。歯茎から歯先に至るまで思い通りに指先が触れる。舌で歯に触れると滑らかに滑った。始めは右上顎親不知から表面を右人差し指で磨きだした。指は各歯に適したものを選択できる。歯間はデンタルフロスを用いた。デンタルフロスで掻き出せる歯垢は多い。重要性を感じるとともに、これに代わる道具は思いつかなかった。

指と水とフロスは歯ブラシと歯磨き粉に代わるオーラルケアになる

指磨きを有効に感じた理由は大きく5つある。

  1. 汚れ落ちが実感できるから

  2. 舌で触った時に滑らかだから

  3. ステインが気にならないから

  4. 口臭が気にならないから

  5. 道具を清潔に保てるから

特に印象的なのは3と4だ。紅茶とコーヒーを好む筆者は今まで一般的な方法でケアをしていた時は、3か月に1回歯科医院でケアをしているにも関わらずいつもステインと口臭が気になっていた。しかし、今は全く気にならない。これは歯垢を有効に除去できている証明なのではないかと思っている。そして指は洗えば雑菌の繁殖を気にすることもない。
あえて難点を挙げるとすれば初回は口に指を入れる行為に躊躇するくらいのことだった。あとは人前ではやりにくいということもある。世間が私に追いつくまでは隠れていよう。

自由を噛み締める

海外のホテルに歯ブラシが標準装備されていないことを批判する気持ちから解放された。ブラシに詰まったネギをつまみ出す時間ももう要らない。企業に払っていたお布施はインデックス投資に回せる。30年後が楽しみだ。そして何より嬉しいのは災害など不測の時に足りないと思わなくて済むこと。装備を減らしていくことは足るを知るということ。足るを知る者は富む。

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