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【ミュージカル】RENT(ジャパンキャスト)を観て、10年越しのモヤモヤがスッキリした話

Rickyです。
昨日、 ひとつ前の記事を書いてアップしてすぐだったか、あちゃーというニュースが目に飛び込んできました。

RENT、休演て。。。😭
まずは、体調崩されたキャストの方、大事に至りませんように。そして、のこり半月あまりの公演、なんとか続行できるよう祈るばかりです。

実はRENT、つい数日前に観てきたばかり。
考えたくもないけれど、打ち切りにでもなったら、不謹慎かもしれませんが、間一髪、ギリギリで観られた、という事になるんだろうか。そうならないで欲しい。チケットの売り上げも好調だと聞いていたから、なおさら🙏😣

ほんとは、最初の観劇録は、違う作品のを書くつもりだったけど、予定変更。RENT全力応援で参りますよ!
※オリジナルは別のところにアップしている記事ですが、加筆修正しております。

RENTとの出会いはなんだっけ?と思い起こすと、かれこれ10年くらい前、とあるアマチュア劇団のショーで、当時中学生くらいの男の子2人組が、I’ll cover youを歌っているのを観たのが最初だった気がします。

♪♪
うちへおいでよ
あなたを守ってあげる
家賃はいらない
代わりに沢山のキスをしてね(Ricky適当訳)

という、可愛らしいラブソング。なのに、何故男子2人?🧐

で、ふと気になって、セトリをチェック!RENTというミュージカルの曲だと知りました。ちょうど同じ頃、知人がブログだったかTwitterだったかで、「映画RENTを観た」と書いていて、映画の存在を知り、早速、映画をレンタルして観たのが、RENTとの出会い。

I’ll cover youが男子2人だったの、なるほどね👍😅
いや、感想はそれじゃない。
もうね、辛気臭い映画で鬱々としました。

お金がない。家賃が払えない。電気も止まってる。暖を取るための薪もない(NYのアパートで薪を燃やしていいのか?)。そんなに困窮してるのにHIV陽性だから薬代もかかる。恋に落ちた相手もHIV陽性だし。クリスマスに雪が降ってるというのに、大家から立ち退きを迫られる。ってか、大家さんは、ついこの間まで一緒に住んでたルームメイト?!

この設定のどこに救いが?

冬場のNYの薄汚い路地裏。どんよりした風景。
これが、イケメンビジネスマンと、成功してるキャリアウーマンの素敵な恋の香りのする映画とかなら、クリスマスのNYキラキラな風景なんでしょうけど、RENTは同じ街とは思えない暗い映画でした。

1番みんなの救いになるキャラであるエンジェルは、エイズを発症して亡くなってしまうし。もう、暗いし、救いがないし、神はこの世にいるとは思えないし、結局なにも問題は解決しないし、この映画、なんなん?と。

でもね、曲はすごくいい!どの曲もすぐに口ずさんでしまうくらい素敵な曲ばかり。頭にも身体にも、すぅーっと入ってくる。変にミュージカル調でもない。セリフが歌詞になってはいるけど、音楽性をしっかり保って曲として成立してるんだな、不思議。曲を書いた人神か!

この珠玉の曲たちは、生で聴きたいなぁ。

と思い続けていたら、来たんです!
ブロードウェイから来日公演がっっ!

もちろん観に行きましたよ!舞台になると映画の辛気臭さは幾分か軽減され、珠玉の曲が繋ぐストーリーもそんなに悪くない。映画に比べるとやや駆け足な感じは否めないものの、舞台らしい演出のおかげでエンターテイメントとして成立してるし。

ただ、この時はとにかくdirty wordsが気になって。’f’word多すぎ!たぶん、映画見た時より私の英語力が格段に上がっていたのも一因だけど、いくらNYの下町の若者の話しとはいえ、ちょっと酷すぎだなぁと、トータルでがっかりしたのでした。

やはり、芝居である以上、台詞は大事なんです。キャラクターに何をどう喋らせるかで、作品の良し悪しの半分は決まると私は思ってるので、脚本がしっくり来ないのは結構痛い。リアリティも大事なのもわかる。まあ何というか、センスが相容れない作品だなというのが正直な感想でした。

しかしながら、スイングがいるとは言え、シングルキャストの旅公演。マチソワ2回の日もある中、キャストの皆さんのタフさには、本当に感銘を受けました。ブロードウェイ、やはりいろんな意味で、足腰の強さが違うなぁと。日本のエンタメが追いつくには、100年かかるんじゃないか、と。

そんなこんなで迎えた今年。

毎月ひとつミュージカルや芝居を見に行こうと決めたのが先月。というわけで、今月は何を見に行こうかほんっとに悩んでました。

Beautiful もいいし、芳雄様のプロデューサーズも楽しそう。

RENTは、曲は大好きな作品だけど、ブロードウェイキャストで一度観てるし(その時がっかりだったわけだし)、心は8割方プロデューサーズに傾いていました。

が、見てしまったんです。上口エンジェルの絶賛記事を!エンジェル好きとしては、どうしても上口エンジェルを観たくなっちゃった。

まさか昨日の展開は予測してなかったけど、コロナ禍の観劇の鉄則は思い立ったが吉日。いつ休演になるかわからないから、とにかく出来るだけ早いタイミングで観る!ここテストにでます。めちゃ重要!

で、その日に行こうと思ったら休演日だったw

で、次に上口エンジェルの日で都合がつく1番早いタイミングでチケットを取りました。最後列だけど、いたしかなし。行けるだけラッキー😊

キャストはこんな感じ。


まず、ざっくりした感想を。

コロナ対応演出の関係なのか、ジャパンキャストだからなのか、ハコが違うからなのか、新演出なのか、前に観たのとは、良くも悪くも別物でした。
既視感に惑わされる事なく、楽しめたのはいい意味で想定外w

コロナ演出では、全員ナンバーやコーラスは全て録音。そのおかげで、ある意味完成度が高い。ハモリも綺麗。音響のバランスもよきよき。
が、ソロとの繋ぎが、んー、音響さんの技術なのか、機材の問題か、ギクシャクしていてもったいなかったなぁ。なんせ、曲を聞くのが目的みたいなもんなんで💦

そんな難しい環境のなか、ミミ役の遥海さん、ずば抜けた歌唱力で、他を圧倒してました。
多分、お初に生で観たと思うけど、いやはや一生忘れないミミです。
ミミ主役?って言うくらいの存在感でした。

ロジャーを演じた甲斐さん、でかい!そして若い!23歳!
エネルギーに溢れ、若さ弾けるロジャー。音楽活動が上手くいかず引きこもるには若すぎるだろ(笑
という突っ込みはありつつ、オーラもあるし、荒削りで尖った感じが、ロジャーの雰囲気にぴったりでした。くたびれ気味のおっさんのロジャーより好みかも。
甲斐さん、5年後くらいにまた観たい。
きっと、いい役者さんになってる気がします。

と思ったら、再来月マリーアントワネットでフェルセン伯爵やるんですって😳
NYのヤンキーから貴族て。
というか、すごいスケジュールだな。それこそお身体大切に。

そして、上口エンジェル。
可愛かった。
とにかく可愛いかった。

そもそもエンジェルは大好きなキャラ。
でも、映画でもブロードウェイキャストでも、なんかファンタジーちっくなキャラ設定なのがしっくり来なくて。
現実に生きてる感じが初めからしない。
そりゃ、名前もエンジェルだしね。
キリスト教の文化が日本より根強い国では、エンジェルという役名からは、そういう設定になるのもわかる。だからあのメイク?
けど、生きてる人なのよ。
生きて、みんなを分け隔てなく愛した人
なのよ。
それはファンタジーの世界じゃないのよ。

って、見るたびに、なんかどこかしっくり来なかったのを、上口エンジェルが吹き飛ばしてくれました。
陽気なおかまちゃん風味な人間くさいエンジェルで😂
人間らしいエンジェル、素晴らしかったです!

あーすっきりした。
初めて映画みてから、10年くらいかな。あのもやもやした違和感の正体、ようやく答えが出たよ。
ありがとう上口エンジェル!
そして、上口さんの身体能力が半端ない。女子の新体操の選手みたいに脚上がる!びっくりしました。今度はバリバリダンサー上口さんも観てみたいです。
というわけで、今回は、大満足のRENTでした。
明日以降の公演再開を祈りつつ。

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