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「その手ェ離したら、殺すで」の「殺すで」がいい

 劇場版名探偵コナン『から紅の恋歌』をお恥ずかしながら見ていないのですが、YouTubeの「コナン名言まとめ」みたいなタイトルの動画を漁っていると、よくこの作品の服部平次のセリフを見かけます。

「しっかり摑まっとけよ和葉、その手ェ離したら殺すで」

前後関係が分からないので、どのようなシーンかはちゃんと説明出来ないのですが、平次と和葉がバイクに乗って、目的地点に飛び移ろうとエンジンを吹かしているような状況で、しっかり摑まっていないと真っ逆さまに落ちていく為に、平次は和葉に対して強く上のようなセリフを吐いた、とそんなシーンです。

この名シーンを前に全く見ていない私を含め観客様はみな惚れ惚れしてしまうのですが、このカッコよさというのは最後の「殺すで」が大きく効いていると思うのです。

手を離せば死ぬことは明確なわけで、わざわざ「殺す」という必要は意味上ではないのですが、ここで平次が和葉を「殺す」という構図をつくることによって仮に和葉が誤って手を離してしまったとしても、それは和葉が勝手に死んだことにならず、平次が和葉を殺した、という意味になるのですね。

したがってこのセリフは困難を前に結果どんな形になっても全責任を俺が負うという平次の男らしさ全開のセリフなのですね。最高。

おわり

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