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卒業式の語り 主役と脇役 絵と額の話

卒業式では、座り方、歩き方、声の出し方・・・など、多くの技術的な指導がなされます。もちろんそれも大切ですが、技術的指導だけでは、卒業式の良い空気を作り出すことができません。子どもたちが気持ちを入れる語りが必要になります。

子どもたちの気持ちがうまく乗らないときに、こんな語りをしたことがあります。

卒業式の主役は誰?

卒業式の主役は誰ですか?と聞かれたらなんと答えますか?

「6年生」

そうです。6年生です。主役に対してそれ以外の人のことを脇役と言います。

これを見てください。絵ですね。美術館に飾られている絵は大抵額に納められています。

絵と額どっちが主役?

では質問です。絵と周りの額では、どちらが主役でしょうか?

いうまでもなく、絵ですね。額は脇役です。ですが、額には主役の魅力を引き立てるという大きな役割があります。

いかに美しい絵であろうとも、ボロボロの額に入れられたら、壊れた額に納められたらどうでしょうか?

きっとその魅力が十分に伝わらないのではないでしょうか?しっかりとした、美しい額に納めた方が魅力が伝わるはずです。

主役を引き立てる額になるためには?

では、卒業式に参加する5年生に質問です。みんなは卒業式における脇役。絵で言うと額です。どうしたら、主役の6年生を引き立てられるような額になれるでしょうか?

「姿勢をしっかりとする」

「歌をがんばって歌う」

「入退場の時に心を込めて拍手をする」

「会場の準備をがんばる」

そうですね。今言ってくれたように、真剣に式や準備に参加することが大切です。よろしくお願いします。

卒業生・主役としてふさわしい絵になるには?

さて、6年生のみなさん。みなさんは主役です。

どれだけ周りの額が美しく立派でも、その絵自体がよいものでなければよい作品とはなりません。5年生のみなさんが、支えたくなるような、立派な絵に、ふさわしい絵になってください。

そうしたら、5年生は「やっぱり6年生はすごいなぁ。来年はぼくたちもあんな6年生になりたい」とあこがれてくれるはずです。

5年生、6年生で力を合わせてよい式にしていきましょうね。

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