オンライン教師が覚えておきたい 今日から使えるテクニック集 その1「上半身をフル活用!」
私はこれまで7年以上オンラインで語学教師をしてきました。
今でこそ、ZOOMやTeamsなどオンライン授業で使えるプラットフォームが多数ありますが、私がオンライン授業を始めた当時はほぼスカイプのみ。それか所属する語学学校が提供する独自のプラットフォームしかなく、こちらもそれぞれの学校に合わせて対応しながら授業をする必要がありました。
それで、オンラインレッスンを始めた当初は画質もさほど良くない、画面共有すらもできないプラットフォームで、いかに学生たちに楽しんで学んでもらうかかなり頭の痛い問題でした。
当時から、四苦八苦しがら同僚の先生たちといろいろ工夫し「リアルの学校に負けないクラスを」と考えてやってきましたが、今回のシリーズでは「オンラインの語学教師の皆さんが今日から使える小わざ」をお伝えできればと思います。
PV数やスキの数をなどを見て、第二弾を続けるか考えていこうと思っています。
このシリーズでご紹介する小わざの定義は以下です。
1、基本的に準備不要 2,誰にでもできる 3,授業が改善する
それでは1回目の小わざはこちらです。
上半身をフル活用!表情と身振り手振りを使って教える
1、笑顔はいつもの1.5倍
2,表情や身振りをオーバーに
1、笑顔はいつもの1.5倍
オンラインレッスンでは、生徒から見えるのは先生の顔と上半身(胸から上)だけ。場合によっては、画面共有して授業を進める場合には、先生の顔の表示もあまり大きくない場合もあります。
とはいえ、勉強しているのは「外国語」、やはり先生の顔(特に口元)をしっかり見てほしいと思います。
そのため、授業では基本的に「普段以上の笑顔」を心がけるようにしています。というのも、一度自分の授業の動画を見てみたんですが、自分が無表情で驚きました。それなりに、笑いかけているつもりだったのに、です。それで、日常生活程度の笑顔ではカメラ越しに見たときにそれほど笑顔に見えないんだなあと思い知りました。
先生が笑顔だと、生徒の緊張もほぐれ、クラスの雰囲気も活発になります。
それに、人は笑顔の人に自然に目が行くように思います。先生が笑顔でいるほうが生徒も集中して授業に参加できるように感じました。
まずは、自分の笑顔を鏡で見て、確認できるかもしれません。あまり、リアルで人と会って話さない昨今、特に笑顔の練習は必要かもしれません。
笑顔は、特に口元と目元でしっかり笑うようにしたいですね。口で笑ってても、目が笑ってないとなんだか怖いので…。あと、顔半分ひきつっているのも、逆効果になってしまうので「自然かつ温かい笑顔」を意識すると、授業の雰囲気も明るくなりました。
2,表情や身振りをオーバーに
表情や身振りは、なるべく大げさに、喜怒哀楽もなるべくオーバーに教えるほうが効果的です。ただ、なかなか普段と違う自分を演出するのは恥ずかしいものですね。
私は、Youtuberたちの表情づくりを参考にしています。HIKAKINさんなどの表情づくりは参考になりました。顔全体、全身でメッセージを伝えている感じですね。学習者もYoutubeを見慣れていると思いますので、日本語教師もYoutuberに寄せていく必要があるように思います。日本語教師とはいえ、やはりお客さんあっての仕事、サービス業なんですよね・・・。
また、身振りや表情のある授業は、飽きやすい子どもたちにも効果があると思います。
というのも、以前子どもの授業を担当した時に、15分と集中力がもたず、どこかへ行ってしまい本当に困りました。ボーっとしているのはいいほうで、パソコンで遊び始める子どもたちも・・・。
それで、自分なりに、画面の画角をフル活用して、いかに教えるのか工夫してみました。一度、画面のどのへんまで使えるのかなと、確認してみると、思った以上に画面を広く使え、オーバーな身振りができることに気づきました。
具体的には、基本的な語彙の中で感情に関係する単語、「うれしい」「たのしい」「かなしい」「おこります」などといった単語が出てくるときには、身振りと表情をつけて教えていきます。
例えば、”たのしい”は「わっはっは」とオーバーに身振りをつけながら。”おこります”といった時には「ぷんぷん」と漫画みたいな身振りをつけていきます。
そのうち、こちらが身振りをしなくても、子どもたちのほうで身振りをつけながら話したりしくれるようになり、授業も楽しくなります。
もちろん、「上、下、右、左」などといった方向を指す言葉、「目、耳、鼻、腕、足」などといった体のパーツに関する言葉も実際にその部分を、さしながら、可能な範囲で画面に映しながら授業を進めます。
もちろん、イラストや写真で提示する方法もありますが、先生が身振りをつけながら説明してくれるほうが、生徒にとっては印象に残りやすいように思います。
ちなみに、この方法は、日本語教育能力検定試験で勉強した
アッシャーのTPP(全身反応教授法)
で思いつきました。
その後、大人の授業でも可能な範囲で身振りをつけ、表情を大げさにしてみましたが、授業の雰囲気が変わり、効果があったと思います。
まとめ
今回は、「オンラインの語学教師の皆さんが今日から使える小わざ」の第一弾をお送りしました。
オンラインレッスンは、まだまだ発展の余地のある分野。やり方次第、工夫しだいで、いろいろ自分なりの授業を作れますね。
このシリーズの第二弾、第三弾もぜひご覧ください!
日本語教育能力検定試験の重要キーワードはあの「トラ本」の著者が書いた用語集で確認してみましょう。
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