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アナログ感のワクワク

私が編集にかかわっている雑誌で、ある展覧会の情報を掲載することになりました。

その展示が行われているのは、地方の市が運営している小さな美術館。敷地内にはいくつか建物があり、それぞれ異なる展示をしているそうです。

「そうです」と言うのは、まだ私もおうかがいできていない美術館だから。早くお邪魔したい美術館のひとつです。

今回は展覧会の簡単な情報だけ掲載するため、現地には行かずデータのやり取りだけで記事を作ることに。

プレスリリースや、広報用に掲載してよい画像をお借りするため、美術館へ連絡を取ることにしました。

初めてやり取りする美術館で、まずはメールでコンタクト。ご挨拶と、掲載希望の趣旨をお伝えします。

アート情報のやり取りでは、メールをお送りすると、平均的にその日のうちに返信をいただくことが多いのですが、この美術館からは数日経ってもご返信がなく。

私が送ったメールがはじかれているといけないので、お電話をしてみることにしました。

私「先日メールをお送りしました○○と申します。メールは届いておりますでしょうか」

先方「あ、ごめんなさい!見逃していたかもしれません。すぐ確認いたします。ただ、メールを確認できるパソコンがちょっと山の上のほうの建物にあるので、少々おまちください」

メールは山の上?

これは初めてのパターン。なんだかワクワクします。

その後は問題なく開催情報や画像のデータをお借りすることができ、無事掲載までたどり着くことができました。

ちなみに原稿の確認をお願いするときはまず電話で連絡を入れ、先方の担当さんが山の上までメールを見に行く、という流れ。

今までにないやり取りが楽しくて、記憶に残る仕事となりました。

すぐにメールが見られない。ただそれだけのこと。でもそれがこの美術館の特徴であり、魅力に感じました。

この仕事をしたから発見できた、役得のワクワク。

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