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【読書百冊 7/100】思考の整理学/外山滋比古(筑摩書房)

『東大王』というクイズ番組があります。

東大ブランドにクイズを掛け算したうまいブランディングだなと思っています。これが「京大王」だったら成功しなかったでしょう。そもそも、毎週決まった場所に行って収録に参加するとか普通の京大生には無理なので番組として成立しません。

もちろん、京大卒のタレントさんでクイズ番組にでてくるひとはいます。宇治原さんとか、古くは辰巳琢郎さんとか。あと誰いましたっけ?ヒャダインさんとか?まあでも、あんまりいません。残念ながらマーケティング的に成立しないんですよね、やっぱり。

この本もマーケティング的に上手いなと思いました。書店では「東大・京大生が一番読んでる本」というポップが付いて売られています。なんでもそれぞれの大学生協で売れたからだそうです。

でも、実際のところは、文庫化したときに生協の兄ちゃんが平置きにしてみたら売れたので、「一番売れた」と書いてみたら、次々売れるようになった。ということなんじゃないかと思っています。生協で本当に一番売れてる本は間違いなく1年生の英語の教科書だろ。

さて、内容はというと「朝活しよう」「同時に複数のことを進めよう」「違う者同士をくっつけよう」といった内容です。今となってはアイデアをアウトプットするTipsとして常識となっているような内容が、まとめて整理して書いてあります。文章も軽妙で、考え方のヒントについてのエッセイ的な仕上がりになっているので、自己啓発本、ハウツー本とかが好きな方はきっと好きだと思います。

そもそも京大生なんて、勉強が好きで得意なやつか、そう勘違いしているやつ、そのどっちかしかいません。どちらにしてもそれぞれなりの勉強法、思考法、ロジックといった武器をすでに持っています。なので、「京大生の多くがこの本を読んで知識の整理方法を学んでいる!」というほどには読まれていない気がします。まあ、英語の教科書も読んでないですが。

というわけで、必読の書、というほどではないですが、重厚な宣伝文句の割に軽くてさっと読める本なので、興味ある方は読んでみたらいいんじゃないかと思います。

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