適応障害を軽く見てはいけない
お昼のワイドショーが適応障害について取り上げているのを見て少しもやっとしました。それは、「適応障害は早くて1か月で治る。」「ストレス源から離れると良くなる」という説明です。
事実ではあるのですが、人によるということ。うつになる可能性も十分にあることを伝えてほしいな…って思いました。
これを言葉通り理解した人が、「1か月くらいで治るんだ」「すぐ治る病なのにあなたはまだ休んでいるの?」って思いそうで。
適応障害の人も「これくらいで治るものなんだ」「この期間で何とかしないと」という考えになって焦らないでほしいと思います。
私が適応障害で休職した時がそうでした。2カ月間の休職。この病気について調べた時、初めは「ああ、大体2か月くらいで治るのか」という印象でした。この感じ2カ月で治るのか…?と内心思ったけれど「休んでみたらマシになっていくかも」と思って過ごしていました。
結果、2カ月後に復帰できませんでした。合計6カ月休職して(2カ月×3回延長)退職しました。今も働くことが考えられず、無職です。人生試行錯誤中です。
休職中のミス
・人と自分と比べたこと
・2カ月で復帰を意識しすぎた
・自分の性格や立場が新たなストレスの引き金になった
「働いている友人や周りの人と、働いていない自分」
「適応障害の経験者の方と、自分」
を比べていました。「周りも大変な思いをしながら働いているのに、私は何をしているんだろう」と思ったり。
経験者の方のブログを読んで、私と同じ時期に休職した方が復帰したり、次に向けて少しずつ行動していたり。「こんなに休むのはもはや怠けている…?」。「いつ働けるんだろう」と本気で考えていました。
休職を延長するたび「この2カ月で何とかしないと」という焦りが大きくなっていきました。それに加えて、私は一人暮らしの新入社員でした。十分な貯金がないし、いつ働けるか分からない不安が付きまとって、気持ちや体調が悪化していきました。
今だから思うこと
適応障害の症状も、改善する期間も「人による」ということです。
同じ適応障害でもその人の性格、周りの人間関係、おかれている立場とか色々なものが絡んで、10人いたら10通りの心の状態があると思います。
休職したのは良いけれど、毒親に色々と口を出されるようになって辛い。とか。貯金が十分にないのに、働けないことが不安でたまらない。とか。「甘えだ」と言われてものすごく落ち込んだ。とか。こういうのが絡んで悩みをより深刻にすることもあります。
「こうしたらいいのに」「辞めたらいいのに」と周りが思っても、本人には簡単に踏み切れない何かがあったりもします。色々と難しい問題だなあと思います。
休職に潜む危険
休職中は、過ごし方と周りの人の理解(焦らさないこと)が大事だと思います。余計なことを考えずゆっくり休む。リフレッシュすることに意識を向ける。
頭でわかっているけれど、ゆっくり休むって結構難しくて。休職したら今度は毎日休みの日々に適応できませんでした。
休職に潜む危険
・身の回りのことが疎かになる。
・全ての行動のハードルが上がる。
・仕事で整っていた生活習慣が崩れる。
(→体の不調)
・時間が増える分沢山考え事をして思いつめる。
・周りに言われたり、世間体がしんどい。
・休職期間が決まっているので、「○カ月でどうにかしなければ」という焦りになる。
・会社と定期的なやり取りが結構疲れる。
悪いことを考えたり、体の不調が続くとどんどん辛い状態になっていきます。深い沼にはまっていき、抜け出すのに苦労します。そして希死念慮やネグレクト、うつに繋がるのです。休職中はそういう危険も潜んでいます。
人によると思いますが、ゆっくり休むって意外と難しくて、休んだら治るという簡単な話ではないと思います。
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