高齢の交通警備員を見ていて思ったこと
町中の工事現場に立つ警備員の中に高齢者が増えてきたように思います。先日は腰の曲がった高齢男性が交通整理をしているのを見かけました。猛暑の中でとても辛そうに見えました。また、誘導のしかたがぎこちなく、指示に従っていたら却って危ないように感じました。
もちろん高齢者でもしっかり仕事をしている人はたくさんいます。高齢だからダメというわけではありません。でも誘導している高齢者を見ていて考えてしまいます。この人たちは仕事をしたくてしているのだろうか、それとも仕事をせざるを得ないからしているのだろうかと。
「65歳を超えても働きたい。8割の方がそう願っておられます」以前、安倍首相(当時)が国会でそう発言していました。「?」と思いました。「8割」という数字の根拠も不明確ですし、「働きたい」の定義もあいまいです。働きたい人の気持ちはさまざまです。働くことが好きだから、生涯働き続けることに意義があると思うから積極的に働きたいと願っている人もいるでしょうが、本当は働きたくないけど働かざるを得ないから働く場を得たいと願っている人だっているでしょう。
年をとっても働きたい人は確かにいます。でも働かざるを得ない人もいますし、働かない生き方を選ぶ人もいます。「生涯現役」を掲げてだれもが働き続けることが良いことであるかのように語ることに疑問を感じます。
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