『エミリー、パリへ行く』とは何なのか?
待ちわびた「エミリー、パリへ行く」のシーズン4のパート1が配信され、あっという間にパート1を観終わりました。
楽しみにしていたものの、やっぱり中身が何もないなあと思い(笑)、このドラマっていったい何なんだろうと改めて考えさせられます。
例えるなら、見た目がかわいいパッケージに包まれた、話題のお菓子をお土産にもらい、わくわくしながら、包装を開けて、食べたところ、たいして美味しくない。という感覚でしょうか。
ただ、毎回、見た目が華やかで世の中的に人気があるようなので、ついつい楽しみにしてしまう・・・。
とにかく、ストーリーがふわふわしている・・・。
シーズン1からここまで観てきて、全体的な薄っぺらさの根源は、
ガブリエルがエミリーを好きになった理由がわからない。
ここに尽きると思います。
そもそも、大したコミュニケーションもとっていない段階でいきなり、恋愛になるのも変だし、ガブリエルほどのイケメンパリジャンだったら、エミリーやカミーユどころじゃなくて、毎日違う相手と付き合っているのでは。
ガブリエルがエミリーに惹かれた過程がゼロだから、何か話がぼわんとしているんですよね。
思えば、「SATC」のビッグは、キャリーが周りにいないタイプの女性だったから興味を持ったのだと思うし、「GIRLS」のアダムは、ハンナがいろいろな意味で都合のいい相手(性欲処理、売れない役者として自尊心の維持)だから付き合っていたと思うんです。
一体、ガブリエルにとってエミリーとは何なのか・・・。見た目に惹かれただけだと解釈したら、とんでもなく軽薄ですし・・・。
結局パリ版「SATC」ではないんですよね。「SATC」は人間関係については非常に生々しく描いていましたから。ミランダとスティーブの出会い、妊娠、片思い、結婚の過程なんて最高でした。
じゃあ「エミリー」は何なのかというと、やっぱりパリの景色を楽しむものなんですよね。
あるいは、大人向けに思わせておいて、実は大人の世界と西洋文化に憧れる子供向けとして創られてるとしか思えません。
ある意味「エミリー」で一番の見どころは、ミンディです。
友近さんそっくりで親近感が湧くし、吹き替えをされている、劉セイラさんは、何と日本語がネイティブではないのだとか!
注意深く聞くと、子音の発音に違和感がありますが、指摘されなければ気づかないってすごいですよね。また、日本語ネイティブではないと知った途端、発音やイントネーションが違うと思い始める不思議。言語学的観点からミンディのセリフや言い回しに着目しています。
果たして、10年後、20年後に「エミリー」は名作ドラマだったと評価されるのでしょうか・・・。
なんて考えながら、パート2の配信を楽しみにしている薄っぺらい私です。
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