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石田徹也を知っていますか

「自画像」に現代人の悲しみ

石田徹也は3年前、31歳で踏切事故のため急逝した画家。
社会に抑圧され、人間性を失った現代人の悲しみや痛みを、
自らの分身である人物像に描いた。
死の翌年に画集が出版され、NHK新日曜美術館の特集で一躍有名になり、
大小の遺作展が開かれている。

結果として招いたのが作品の高騰だった。
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強い共感を寄せるのは主に若者たちだが、手が届くような金額ではない。
才能を惜しみ、世に出そうとした周囲の願いが利用されたように思え、
作品に対しても距離を置いて眺める気分が強かった。

(Y新聞より抜粋)


石田徹也という作家は初耳である。
だがこの記事に掲載されていた絵画の写真と
その生涯を知り、たいへん興味がわいた。

私の好きな山田かまちも夭折をもって伝説になった無名の作家だったが、
この作家の扱われ方はさらに人間の愚鈍さ痛々しさを感じる。
死んで売れても当人は決して歓ばない 否、もう歓べないのだ。
彼の苦悩を理解するのは明らかに遅すぎた気がする。
ゴッホしかり カフカしかり だ。
人間は愚かである。自分の目で真価を見抜けぬ生き物なのだから。 
もう 笑うしかない。

20111206

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