ツインヘコ

ツイン✨のヘコー(パーマンより)な魂で自由に描いています。 2人ともヒジョーに照れやな…

ツインヘコ

ツイン✨のヘコー(パーマンより)な魂で自由に描いています。 2人ともヒジョーに照れやなので… そこは酔いどれて訳で… こっとり(のんびりぽかぽか〜)と読んでもらえたらしあわせです。

最近の記事

酔いどれ文庫 【半化粧とおでん】

【半化粧とおでん】 マンモス団地の商栄会で草むしりがあった。 カレンダーに関係ない人間の集まりは夕方からむしり始める。 炎天下にさらされる事はないにせよ、終わったころに日はとっぷり暮れている。 棟と棟の間にはお粗末な生垣があり雑草が伸び放題だった。 薄暗い中手さぐりでいると草いきれに出くわす…無口な草木のきぬ擦れか。 僕はリアカーをひいて米屋の娘は荷台でくつろいでいた。 イ号棟から最後の棟まではうんざりするほどの生垣があった。 山盛りのリアカーを噴水広場へひいては待機して

    • 感謝があふれる時

      気づけば感謝であふれる時がある。 昔からのクセみたいで、 娘に ママよく言ってたそれ と最近言われた。 そう、まさに最近またよくあふれ出している。 きっとそのきっかけは、 身を引き裂かれるような突然のお別れが続けて今年おきたことからか… ひとつは大事な家族のインコちゃんとのお別れ。 もうひとつは、 魂の双子の相手に、実は今会えていない。 そう、突然会えなくなってしまった。  今はお別れ状態… 私のなかでは、彼は 宇宙留学✨ に行っていることになっている。 大好きな

      • 後から自己紹介

        気持ちばかり先走り… 作品を載せてからの自己紹介となりました。 はじめまして! ツインヘコとは双子のような魂の相手と ヘコーッ(パーマンより)と、なにが起きても ズッコケ笑いとばして生きたい!! といった意味であります。 文章を書く相手と挿絵を描く私。 そんなヘコな2人でインスピレーションと自由な発想で描き、コツコツと作り上げてきた大事な作品を、こっとり(金沢弁でのんびりぽかぽか〜)🐤🐤と誰かに読んでもらえたらしあわせです。 どうぞよろしくお願いいたします。✨✨ 写真はまさに

        • 酔いどれ文庫 【融点】

          【 融点 】 マンモス団地の給水塔は氷室になっている。 冬になると、がらんどうの塔に雪を詰めるのが氏子総代の仕事だ。 寒の入りから大寒までせっせと詰める…夜明けのスコップは鳥よりも早く響く。 僕は集会所の炊事場で餅(正月の売れ残り)を焼いてお汁粉を作った。 15時になると米屋の娘が砂糖をたっぷり入れたお汁粉をすする…彼女は2杯目に塩をひとつまみかけて美味そうに平らげると、ダルマストーブの炎をぼんやりながめた。 「風も無いのに揺れるんだ」 「灯油の残りを気にしてるんだよ」

        酔いどれ文庫 【半化粧とおでん】

          酔いどれ文庫 【コピーロボット】

          【 コピーロボット 】 マンモス団地のはずれにはお宮さんがある。 在所の氏子たちはとうの昔になくなり、公団の商店街が世話をしていた。 巡って米屋の親方が氏子総代となり左義長を迎えた… 前借りした日当を返せない僕は社務所から竹ぼうきや防火バケツを段取りすり。 「親方と娘はこないよ」 水を汲む背中につっけんどんな声がした。 「二日酔い」 どてらにジャージ、下駄履きのコピーロボが後ろの正面に立っていた。 「あいかわらず生き写しですね」  「気の利いたセリフのつもり?」

          酔いどれ文庫 【コピーロボット】

          酔いどれ文庫 【金木犀】

          【 金木犀 】このまちには街灯が無い。 ふしまち月にも愛想をつかされた時分には地図の座標に記された金木犀の匂いだけが頼りだ。 マンモス団地の商店街にある米屋の娘が月見を企て僕は人足として駆り出された… 米屋の配達をしていた僕は滞納していた家賃を親方から前借りしていた。 「この地図は少し狂ってるんじゃないか」 あてにしていた金木犀の匂いがしない。 あとから知った事だが区画整理が進んだ公団は何ヶ所か更地になっていた。 残された匂いと給水塔の影を結んで到着したのは数十年前に枯れ

          酔いどれ文庫 【金木犀】