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WD#113 義理姉、アカペラ、他諸々

最近は何かと日記という本来の趣旨から逸脱したことをたくさんやってた気がするので、今回はシンプルに日記をやろうと思う。こうして定期的に中和することで、再び強酸を流し込むことができるから。




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1年が半分終わったらしい。それと同時期に共通テストまであと200日を切った。着々とその時は近づいてきていて怖いなあ、不安だなあ、と思っているけれど、つまりはそこがゴール地点でもあるわけだ。この辛い日々の終着駅。そう考えた方が楽だよな。

大学生は人生の夏休みなどとよく言われるが、2個上の兄を見ていてもつくづくそう思う。激動の社会におけるモラトリアムを謳歌している。サークルに行ったりバンドをしたりバイトに行ったり、そういや最近彼女もできた。

この「彼女」だが、怖いほどに事が進んでおり、両家の両親と既に会っているらしい。つまり我が家の両親は彼女に会ってるし、彼女方の両親はついこないだ兄に会った。いやいや、じゃあもうそういうことじゃん。早えよ。

しかしここで問題なのが、私は会ったことがないということだ。全てが兄が作り出した虚構の可能性もまだ否定できない。そしていざ会うということになったら、私はどんな人を装えばいいのだろうか。

もしそういうことになれば彼女さんは私の義理の姉になってしまうわけなので、そういうことになる前に会うべきではある。ただ、怖い。そんなに気負うことではないんだけど、兄の彼女に会うというのは、そんなに気軽にファッとできることではない。ある程度の心構えがいる。

あとそういえば私人見知りだしな。

まあいざ会うとなればそつなくこなせる気はするんだけど、こうして杞憂しているうちが1番怖い。この「怖さ」、伝わるのかな。兄という17年一緒に過ごした人の彼女に会うという怖さ。家系図に線が書き足されてようとしているそのリアリティ。

「いやいや、お前に彼女がいないからただ単に嫉妬心を拗らせてるだけでしょ?もうそんなにツラツラと弱者男性の咆哮聞きたくないんだよ」と思いました?いやー、思うよな。私も書いてて思った。ダセーと思った。何で書いたんだこんなこと。何で日記なんて書いてるんだ。勉強をしろ勉強を。

大体こういう話題を日記で取り上げたのも初めてだし、どういう空気感で書いたらいいのかもわかんない。両親は兄の彼女にまつわる言動を全肯定しているため、私は兄に現在はめちゃくちゃ厳しいスタンスを取っているが、もうぶっちゃけどうでもいいんすよね。結婚しようが、子供を産もうが、別れようが、そこに私が干渉できる余地はほとんどない。それが家族のことだとしても。知らない路地にタンポポがいつの間にか生えているような、そんな関心事。

あーでも子供できたら別かも。私が叔父になるということだから。そうなったらまた別個で話し合いが必要かもしれない。

まあまた彼女に会う機会があったら日記に書こうと思う。果たしていつになるのやら。





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シアトルに行ってちょうど1年が経ったらしい。体感としては3ヶ月くらい前だったのに、もうそんなに経ってしまったのか。やっぱり最近は時間の流れが早い。

今思い返しても楽しかった思い出でいっぱいだ。本当に貴重な体験をさせてもらったな〜と思う。クラス全員で行ったから楽しかったんだろうな。

多分向こうにいたその時は嫌なこと辛いことなどたくさんあったと思うのだが、時間というフィルターによって完全に美化された記憶になっている。まあ、それでいいじゃないか。記憶なんて楽しい方がいいんだから。

せっかく1年経ったので、実はやろうと思っていることがあり、今週はできたらそれの回にしたかったのだが、なんせ時間がないのでなかなか“撮影”ができない。

なので近々、シアトル関連の記事が出ます。多分こうなったら日記じゃなくて「夏の記事」として出すかも。いずれにせよお楽しみに。

そういえば1個下の学年はシアトル研修の期間が大幅に縮んだらしい。色々イベントも削られているんだとか。なんか寂しいな。

こういう感じでどんどん規模が縮小されていくのかと思うと辛い気持ちになるし、私たちの世代も縮小されたものを受け取る側なんだな、と思うとやるせない気持ちになる。これが現代社会。経験のガリバートンネル。





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外出用のズボンを新しく買った(というか親にオーダーして買ってもらった)。持ってるズボンがどうしても暑いので、どうにか涼しいやつ、という要望だ。

そしてゲットしたズボンだが、尋常じゃないくらい快適だった。長ズボンなんだけど、めっちゃ軽い素材で、普通に室内用でいいレベル。

なので最近はそれを着用しているわけだ。夏が極端に苦手な私にとって、こういう少しでも涼しさにアプローチできるものがあるのはかなり大きい。

そして、このズボンによって気づいた。服装は心理状態にもある程度影響しているということを。

ほぼ家用みたいなズボンだと、なんとなく塾にいても気が弛緩してしまう気がする。そこが「家ではない外」であるという認識が、肌に接触している情報により希釈され、塾にいる緊張感みたいなものが薄れているように思える。

「気を引き締める」と言うが、これはもしかしたら物理的にもそうなのかもしれない。身体がある程度圧迫されていた方が気が引き締まる。

この理屈で言えば制服を着る理由、スーツを着る理由もスムーズに納得できる。学校、または会社という「社会性の場」において、意識を一層高めるためのツールなのではないか。ある意味で己を律する機能が、服には備わっている。

そういう意味では、私もパジャマを着た藤井聡太には勝てるかもしれない。私はふつうの強さのインターネット相手に18手で詰んで負けたことがあるが、それはもう関係がない。






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最近寝る前に、前に一周した本を再び読んでいる。タイトルは『キリンに雷が落ちてどうする』。品田遊という作家の本だ。

これは著者が毎日書いている日記を再編集してまとめた本なのだが、この著者の文体は非常に私に似ている。そして怖いのは、私はこの著者に影響を受けているわけではなく、日記を書き始めてこの本に出会い、「うわ!似てる!」となった。

まあおそらくこの著書が例のオモコロというwebメディアで「ダ・ヴィンチ・恐山」という名前で活動していて、YouTubeで数年前からずっとその人の発言とかを見ていたというのは別に関係がないと思うのだが、何にせよ似ている文の人がいるというのはあんまり嬉しいことではない。

私がこの著者が書く文が好きなのは2周目に入ったという事実からも明らかだ。読むたびに豊富な語彙と新しい発見があって「すごいな…」と思いながら読んでいる。

そのため、徐々に私の文章がこの人に似通ったものになってきている。もう正直に言うわ。ある程度影響されてます。でもそこからどうやってオリジナリティ、アイデンティティを出せるかが勝負だからね。

あれ?なんか違和感あるな……。

あ、思い出したわ。おんなじようなまとめをWD#40で書いたわ。まあ113回もやってたらダブってくるよね。大目に見ていこう。




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学校行事でアカペラを観た。思っていたより凄かった。経験値の気迫というか、技術で圧倒される感じ。とても面白かった。

キャリアが長いこともあって、エンターテインメントの引き出しがたくさんあってびっくりした。ただ単にアカペラを聴く90分かと思っていたが、色々企画を用意していて流石だなと思った。校歌を歌うというコーナーがあって、絶対これ毎回やってるんだろうなーと思った。アカペラという武器があるならやらない手段はない。確ウケ。羨ましい。

90分も歌い続けるなんて楽なことじゃないだろうに、やっぱり「その道の人」はかっこいい。5人組だったのだが、そのうちの1人はずっとベースというか、スキャットというか、リズムキープ専門だったので他の人が休憩しているときもずっとブンババ言ってて少し心配になった。嫌な話だけど、こういうのって仕事量に関わらずギャラって折半なのかな、と想像してしまった。それほどにベースの人の仕事が多すぎた。

昔のアカペラの曲ばっかりなのかと思っていたら、意外にも知っている曲をたくさんやってくれたし、最近のJPOPもメドレーでやってくれたりした。最初は私もそういうのを「迎合」などと揶揄してしまったが、今ではそれは全然違うな、と感じる。ただでさえ気難しそうな高校生を目の前に歌を披露するわけだから、絶対に楽しませてやろうというそのエンターテインメントの精神の結晶なんだ。迎合だなんて言ってごめんなさい。歴としたパフォーマーだ。

アカペラそのものについての感想なのだが、声だけであんなに表現できるのって、相当な技術だなと思う。さっき書いたみたいなブンババ役もいれば、すごい高い声や滑らかな声、さまざまな種類の声を混ぜて作られている。声という実体のないものを、まるでカクテルを作るように取り扱うなんてそうそうできたもんじゃないぞ。

唯一困ったのは、開始が14時で、それまで手持ちぶさただったこと。午後からの予定って、午前中何をするにも中途半端で困る。なので10時くらいに起きて、ムニャムニャ言いながらパンを焼いて、YouTubeでラジオを流しながら提出しなきゃいけない書類を書いていたりしたらいつの間にか時間になった。この感覚は、午後からスイミングスクールがある日のあの落ち着かなさに似ている。

みんながあの日どうやって午前を過ごしたのか気になる。募集してみたい。





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炭酸水を飲めるようになった。

いや、別に今までも飲めなかったわけではないんだけど、全く好きではなく、味があるように振る舞って実際は虚無のシュワシュワした液体だから騙されたような気分になるので自ら飲むことはなかった。

ところが先日、現在諸事情で断酒をしている両親が炭酸水を飲んでいるのを見て、何がそんなにいいんだと尋ねたところ、味わうもんじゃないと、喉を通るときの感覚を楽しむんだ、そういう意味ではビールと似ているんだ、と言われた。

それを信じて試しにガッと味を無視して飲んでみると、なるほど確かに炭酸が喉を刺してくるような刺激があって「っぐぁあ〜〜!!」となる。ビールを飲んだ大人が同じようなリアクションをしているのを見たことがあるから、本当にこれがビールの感触でもあるんだろう。アルコールの入った炭酸水みたいな解釈でなんとかなるだろうか。

美味いですという旨を親に伝えたところ「大人になったら酒飲みになるわ」という多くの子どもが親から言われたことがあるだろうセリフを言われた。

私は飲酒に割と興味がある。年齢制限がかかっている飲み物っていう時点で面白いし、程よいアルコールの回り具合になるとハッピーになるという怖すぎる機能が備わっているのも面白い。

最近は何か物を食べても「あーこれは多分ビールのやつだな」とか「日本酒ですわ」などとなんとなくわかるようになってきた。生意気なガキだな。アカペラを聞いた時も、2局目あたりですごくメロウな曲をやっていて「ワイン飲みてー」と思った。あまりにもその時の雰囲気がジャズバーだったから。許してください。

でもあれだよな。未成年が酒の話をすると「なんか言ってらあ」という感じになるのはなんでなんですかね。所詮羨望だからか。

とりあえず社会人になったら久々に友人に会って酒を飲むみたいなのは、絶対やりたい。





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学校でやってる研究の論文の締め切りを締切日に思い出し、いく予定だった東進をキャンセルしてパソコンと向き合う日があった。東進はこういう時に融通がきくから嬉しい。

この研究については今まで日記でも散々学校に文句を言っているが、今回に関しては忘れていた私に完全な問題がある。そのため「もうちょっとわかりやすくお知らせしてくれよ……」という弱すぎる文句を心に抱えたままパソコンを開くことしかできなかった。

こうして日記を書いてるんだから、論文なんてチャチャっと書けるでしょと思うかもしれないが、実は全くそういうわけではなく、むしろ、書けない。人一倍時間がかかっている気がする。字数としては3000〜4000字くらいで、本当に日記と変わりない。ただ、こうして私が毎週そのくらいの文字数を書けているのは縛りのない自由な文字空間だからであり、「ここはこの表現にしなきゃいけない」とか、「ここの時制がおかしい」とか、そういう雁字搦めの世界ではどうしても牛歩になってしまう。「ヘビの意見、ニョ論」とか、書けるわけがない。

今回提出しなきゃいけない論文は、生徒間で校閲しあったやつを参考に書き直したものを提出すればよい。そのため直すとこ直してパパッと出せばいいのだが、結果としてパソコンを開いて作業が終わるのに7時間かかった。他のメンバーは、という点についてはもう触れない。みんな忙しいから。こういうフレキシブルな塾のやつが頑張るべきだ。

表現が変と指摘された部分を一回消して、もう1回書いてみる。読み直す。なんか違う。文と文がうまく繋がってない気がする。消す。みたいなループを幾重も繰り返し、挿入したグラフを編集し直したりもして、その結果の7時間。まあその間に風呂に入ったりしたしご飯食べたりしたからそれ除けば6時間くらいか。にしても効率の悪い人間だな。

締め切りギリギリは割と嫌うタイプなので、早く終わらなきゃという焦りもあったのかも。しかも今回なんとか提出できたけど、また怖いくらい指摘されて返ってくるんだろうな。

やはり何度もやっても「自分の文を手直しされる」ということに慣れない。中学生の時夏休みの課題で自由作文があったのだが、それを書くという行為自体とても楽しくてそこそこ練った小説を書いて出したのだが、返却されたら赤ペンで「ここ矛盾してない?」とか色々書いてあって、結構グサッと心に来てそれ以来「提出する文章」というものにかなり臆病になった。単純にメンタルが弱いだけかもしれないし、多分そうなのだが。

添削する側の人間が書いた文章を、その記憶だけ無くした本人が添削したら、果たしてどのくらい赤ペンを走らせるのだろうか。そもそもどのくらいのレベルの文章を書けたら添削する側になれるのか。いや、文章力は関係がないのかもしれない。その立場は自然な物なのかもしれない。しかしそうなると添削する条件に文章力が関係がないことになる。そんなはずはないんじゃないか。料理人になる条件が料理がうまいことではないはずがないことと同様に。





というわけで以上です。ちょっと長くなりすぎたな。本のところいらなかった。

でもやっぱり変にコンセプト掲げて一個書くより、こういうスタイルの方が圧倒的に書きやすい。だから色々書いてしまった。今後はこのスタイルが増えるかも。便利さを覚えた人間は怖いぞ。






【今週の来てないお悩み相談】

断捨離できません。助けて。

一回全部放置して、脳の理性のアラームが鳴るまで待ってみたらどうでしょうか。

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