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【詩】割れた欠片

天の川をフロントガラスの向こうに見て
雨はあの川から降ってくると

星降る夜にも想う

僕が泣いたら雨が降る
君が泣いたら星が降る

こんな夜だった
車内で抱きあう思い出は

七夕の夜に車で駅まで迎えに行ったことを憶えている


『来てくれたの?』


『当たり前だ』

『待った?』


『いまきたよ』


『ありがとうね』


『、、、』


嘘をつく
ほんとは二時間前から来てるのに

そんなことどうでもいい
僕のことはいい

君の負担にならないほうがいい

そのために嘘で塗り固めたまま

いつもいつも。

べつに寂しくはないよ、

雨を連れて君が去っていった


ガラスコップを落としたように
僕が粉々に割れたけれど


そんなこともどうでもいい


割れた欠片を拾い集めてでも
君が大好きだった


君の負担になりたくなかっただけ


なら僕が泣いたらダメだ
僕が泣いたらダメだ
僕が笑え嘘つきでもいい笑え


大丈夫だって言うから
大好きでいさせてくれ

サポートって何なんですか、投げ銭なのかな?読んでくれてありがとうございます