世界激走 オーストラリア回帰編 １（シドニー）
１９８４年に僕はオーストラリアを1周し、エアーズロックに昇り、愛を叫んだ。
そして、2019年10月26日にとうとう、オーストラリアの先住民族のアボリジニア人の主張が通り、エアーズロックを登ることが禁止になる。
そして僕は、慌てて、もう一度オーストラリアに行くことを決め、計画を立てた。
どうしても、もう一度、エアーズロックの頂上に立ちたかったし、前回唯一走っていない、アデレードから、エアーズロックに行くために曲がる道までを走れば、ほぼ、オーストラリアの主要な道は、走り切ったことになる。
でも、今回は、前回ほど有り余る時間があるわけではない。
シドニーから、レンタカーを借りとも思ったが、それだと、ほとんど、走るだけの旅になってしまうので、レンタカーは、アデレードで借りることにした。
とにかく、エアーズロックでのホテルがとりにくかったので、そこをまず確保し、それに合わせて、スケージュールを組んだので、シドニーとアデレードでは、少し時間を持て余すことになった。
でも、仕方ない、オーストラリアは、観光地までの距離が離れているので、時間が空いたからといって、ちょっとそこまでというわけにはいかない。
僕たちは、まず、シドニーに入り、 ホテルにチェックインし、直ぐに
散歩に出かけた。
１９８４年当時、づいぶん、シドニーの中心部も歩いたつもりだったが、僕の頭の中のイメージとかなりずれはあったが、オペラハウスだけは、以前と、全く変わりなく、美しくそこにあった。
まず、オペラハウスまで、行ってみた。
あの時、見たくても、お金が無くて見れなかったオペラ、今回は、いい席ではないが、明日のオペラのチケットを持っている。
演目は奇しくも”蝶々夫人”、蝶々夫人は、僕が２００９年に関わったミスサイゴンの元になった作品らしい。
あのときは、まさか本当に見に来れるとは思っていなかったし、それもCと一緒に、なんか、感無量だ。
シドニーでは、ホテルのラウンジを使える部屋をとった。ラウンジが使えると、ほとんど外で食事をしなくても、ラウンジで、済ませられ、お酒も飲め
るので、外のレストランで、食事して、お酒飲むことを考えれば、ちょっとした、節約だ、それに、このホテルは、立地条件もいいし、ラウンジからの夜景が、素晴らしかったし、毎夜には、Cが好きな、牡蠣やムール貝が、いつも山済みでおいてあった。
それに、このラウンジは、お昼過ぎのテータイムに、しっかりしたスコーンのサンドイッチがあるので、泊っている間、ほとんど外食はしなかった。
ただ、翌日の午前中に、シドニー最古のショッピングアーケードに行ったと
きに、中華のお弁当が売っていたので、昔のことを思い出し、買ってみたが、昔ほどの感動は無かった、そりゃそうだ、あの時は、一か月ほとんどまともなもの食べてなかったんだから、なんだって、美味しく感じるに決まっているが、それでも贅沢になってしまったのかなと思った。
街中には、蝶々夫人の広告ののぼりがあったりして、今日これを見に行くんだと、気持ちが盛り上がっていった。
そして、夜、オペラハウスの中の劇場に入ったが、やはり良かった。
広いせいもあると思うが、ガチャガチャした感じが全くなく、どこまでも大人の空間という感じだった。
昔、ガイドツアーで、見たときの印象とは全く違っていた。
チケットを見せて、中に入り、座席に着き、改めて、座席から見て、空間が広いなと思った、これから演目が始まるぞって言いう気持ちと、期待のたかまりを感じる。
舞台に携わる仕事もしているので、日本の劇場にもいろいろ行ったが、シドニーのオペラハウスは、とてもよかった。
演目も、言葉は分からないが、あらすじは知っているので、そこそこ楽しめた。
休憩の時間に入口とは逆側にホワイエがあり、ガラス張りで、シドニー湾が見える、ワインを一杯だけ買って、その夜景も楽しんだ。
実は、チケットも、一番安いチケットだと、かなり安価なので、雰囲気を楽しみたいという、僕たちみたいな人にとっては、最高のひと時だ。
まず、エアーズロックのホテル、次に航空券の順で予約をしているので、そこに、はめ込むように、シドニーの予定が組み込んでいるもんだから、シドニーには、もう一日滞在する。
翌日は、普通にシドニー湾のクルーズ船に乗ると高いので、シドニー湾の中をバスのように走っている、定期便の船に乗り、勝手にシドニー湾をクルーズした。これなら、クルーズ船の半額以下で、シドニー湾をクルーズ出来る。
オペラハウスを海側から見てみたかった。
シドニーでやりたいことは、だいたいやって、翌日、大満足で、アデレードに移動した。
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