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文字通り「ノータリン」になった話part2

数日後、某大学病院に転院した。

入院手続きを済ませ、病室に荷物を置き、そこからは怒涛の検査ラッシュ。
採血・MRI・CTスキャンetc...
リハビリセンターにも行ったかな。

病室に戻ると山のように積まれた書類の束が・・・
手術をするにあたっての同意書だそうで、看護師さんに指示をされながら自分の名前をあれほど書き続ける経験はなかなか無いんじゃないかな。
そんな中で担当医が、
医「今回は脳腫瘍を摘出する手術となります。
頭部を大きく切って頭骨もカットし、脳の前頭葉部分を削っていきます。
前頭葉は記憶や言語をコントロールする大事な部分なので、手術中はカードに描かれた絵や文字、色を確認しながら行います。」
私「・・・はい?」
医「なので、全身麻酔ではありません。」
私「え?」
医「部分麻酔なので意識があるまま行います。」
私「ウソぉ・・・」
医「手術は数時間で終わるから大丈夫ですよ。」

採血も注射も、血を見ることも苦手な私に部分麻酔で済ませると?
嫌すぎるよ・・・。
その日は全然眠れなかった。

手術の前日には「当日の流れ」ということで手術室に入って実際に横になり、絶対に動いてはいけないので、どの角度が一番ラクかなどを確認した。
手術中にかけてほしい曲のCDも渡しておいた。

そしていよいよ手術当日。
妻も来てくれていて、病室に顔を出してくれた。
朝早くに起床して手術着に着替え、用意された車椅子で手術室へ。
緊張はすでにピーク。
昨日確認したポーズで台の上に寝そべり、器具で頭が固定されていく。
そういえば周りに若い人たちがいたけど、たぶん研修中の学生じゃないかな。

(テレビでよく見る風景だな…)
とか考えているうちに眠ってしまった。

#てんかん #入院


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