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ガンダムSEED FREEDOM観た

今更観に行きました。
Twitterや掲示板の感想スレで得た断片的な情報からして劇場で笑わない自信が無かった(ので元々サブスクまで待つつもりだった)んだけど、堪える程度で済んだ。多分。
終映間際のガラ空きじゃなかったら近くの人になんだこいつと思われてた可能性があるのでこの時期で良かったかもしれない。
初見をサブスクまで取っておいても別種の楽しみはあると思う。
応援上映を声出して笑うためだけに観に行くのって迷惑ですかね?

前半部分の雑感

時系列通りになってないかも ラクス救出作戦開始で前半後半に分けようと思います

・リップの色ケバいのはキービジュほど気にならなかった。アグネスとかアウラの、デジタルイラスト始めたての人がエアブラシで塗ったみたいなアイシャドウはだいぶ気になる。
・ムラサメにZガンダムみたいな盾付いててカッコいい~。
・エグいスーパーカーで海来てるな。
・早口エンジニア面白すぎる。
・近いうちに離婚しそうなくらい夫婦生活すれ違ってるけど大丈夫かキラとラクス。
・夜中にPCでデュランダル議長とデスティニープランのファイルを開いたまま寝落ちするキラ。デスティニープランを否定したはいいものの、問題の先送りでしかない現状に葛藤している。自分が強大な力を持っているが故にクルーゼやデュランダルの優性思想を振り切れないんだよね。世の中何の才能もねえ奴だっているのよ。その点弱者側の絶望を強く持っていたクルーゼには多分政治の才能があったと思う。お前が将軍になれ!(ライガット)
・いつの間にピクニックの弁当作ってたの!? てかそのバイクにテントとか入るのか?
・アグネス「結局デュランダル議長にとって都合のいい駒だったってことじゃないの?(シンに対して)」 確か議長ってシンの遺伝子情報が優秀だったから目をかけていたっていうのもあったんだよね。そういうカタログスペックしか見てないところがデスティニープランと議長の脆弱性なんだろうけど、その辺の言及がなくてデスティニープランが実は正しかったんじゃね?ってキラでさえ思い始めてるのはどうなのよ。政治学部でリスキリングしてこいや。
・オルフェのラクスに対する猛烈なアプローチの度にイングリットが脳破壊絶頂してるの面白すぎる。対するキラがチラチラ見てるだけで余裕だから際立つ。他人の女寝取った経験が豊富だから落ちる境界線とか自然と分かるのかな。
・幻術にハメられてしまうキラ。アコードの芸当って割とイノベーターとかニュータイプ超えてない? いやでもイノベーターには量子化があるしニュータイプにはバリアとか身体を通して出ている力とか貴様の心も一緒に連れていくとかあるか……。多分見せ方の問題だと思うけどこれら二者よりトンデモエスパー感強いんだよな。
・ラクスが震えながら「彼を止めてください」って言うところめっちゃNTRみたいで興奮した。横にいた人の「え?」って反応も良かった。
・えっこの二人死ぬの? 嘘~~~~~~~~。
・アークエンジェルの巨体を滑走路でもない岩地で不時着させるなんて流石ノイマンだぜ。
・ムウ覚醒したのにアッサリ撃墜されたと思ったら急所外してやられたフリしてたのね。そういう墜落の仕方じゃなかったと思うけどな。
・マリューさっきまで着てた上着どこ行ったんだよ。
・ヒルダのおっぱいを多分無自覚に鷲掴みしてるシン。小学生か?
・満を辞してアスラン登場。このシーンアスランの顔でツボったのと考え事してたせいかあんま覚えてないんだけど、アスランのズゴックが来て時間切れみたいな感じで撤退してるのに何をもってシュラはキラの死亡を確信したんだ? ズゴックが離脱できると思ってなかったん? 後のシーンで「まあ生きてたとしてもMSも母艦も失ってなんもできんやろw」みたいな舐めプとかじゃなくて普通に生きてるのに驚いててあれで殺したつもりだったん? ってなった。オルフェとか「キラは死んだ!」ってハッタリみたいなテンションで言ってたから尚更落差ある。
・種死であれだけ右往左往したアスランが意気消沈するキラに正論パンチするの面白い。シンも「お前どの口で言ってんの?」みたいなキレ方してる。でもこの時のキラに対しては、軍人として真っ当に生きてきたマリューとかムウよりも生き恥を晒しまくったアスランの言葉の方がより響くかもしれないな。

前半部はドラマパートが長く、人間関係の粘度の高さがTVシリーズっぽくて良かった。ただファウンデーション訪問まではちょっと尺の使い方が贅沢な感じがしたかな。途中ちょっと眠くなりそうだった。
新興国を敵キャラに据えたり味方が拉致されるシナリオは『復活のルルーシュ』っぽかった。あれはファン向け映画として非常によくできていたというかファンのためでしかない映画だったから、似たようなニーズの今作で参考にした部分が結構あるんじゃないかな。
この前ラウ・ル・クルーゼの話をしたけど、やっぱコズミック・イラって優性思想の話やんな~と再確認するポイントもいくつか散りばめられてた。

後半部

・「私の計算より二分遅かったですね」 待ち合わせでこれ言われたら好きになるかもしれない。わざわざ計算してくれたんだ。かわいいね。
・ノイマンの輝かしい実績の一つにレクイエム回避が加わってしまった。なんで追尾してくるビーム避けれるんだよ。
・「我に秘策あり!」 かわいい。
・バルトフェルドカメオ出演? 置鮎龍太郎の声聴きたかったファンもおるやろがい。でもバクゥが見れたのでOKです。
・読心能力に対して「無我の境地に達する」という攻略は割とあると思うけど読心側の反応が「こいつ何も考えてないのか!?」なの間抜けすぎる。
・本当に何の脈絡もなくステラがスタンドみたいに出てきてダメだった。「こいつの闇は……深すぎる!」じゃあない。あれは単なるイメージ映像で実際にはシンの過去覗いてみたら自分たちがダメージ負っちゃったとかそういうのかもしれない。
・「分身はこうやるんだ!」 デスティニーがF91みたいな残像出せるのはGジェネとかプラモの説明書で知ってたけどそういうのじゃないレベルで分身してた。ガタキリバくらい分身してた。
・ムウ「坊主!(シンに対して)」 シンがネオ=ムウだって気付いちゃうだろ! (もしかしてそれ込みで和解してる?)あの四人がこの事実まで到達できていればステラ防壁は突破できていたかもしれない。まあレイとマユがまだ残ってるんですけどね。
・意外とアスランのエロ妄想はそこまでウケなかった。とっくにネタバレされてたからかな。
・アスラン最後の数秒しかSEED発動してなくない!? やはり最強はアスラン・ザラか……。
・シンとアスランに比べるとキラはMS戦ずっと苦戦してるし最後も機体のスペックでゴリ押してるだけであんま良いところが無かったな。限界まで装甲削ってるはずのストフリでオルフェの猛攻受けまくってガン耐えしてるのも違和感あった。とはいえMeteor-ミーティア-のイントロ流れた時は前のめりになりましたよ。丁度激エロパイスーのラクスがドアップになったから勃起したと思われたかもしれない。
・戦闘シーンが少し駆け足に感じた。チャンバラの駆け引きがあんま無くてお互いある程度技出し合ったら唐突に必殺技繰り出して終わるみたいな。
・ラクス「今はいなくても未来には きっとあなたを愛してくれる人がいるはずです(うろ覚え)」 あっそういう話の持っていき方なんですか。
・オルフェの気持ちも分かるけどな~。デスティニープランのために生まれてきたら議長が死んで頓挫して、それでも自分の存在価値のためには縋るしかない。そういう他者から与えられたアイデンティティによる苦悩と向き合うことは、遺伝子情報で人間の価値を定義するデスティニープランの否定にも繋がり自己矛盾を招くから盲信しか無かった。ラクスやキラの言うような愛だけの問題じゃないと思うんだよね。彼らは歪でこそあれアウラに愛されてはいただろうし。コズミック・イラを取り巻く優性思想的な価値観に愛という言葉でアンサーを返すことの暴力性よ。20年経った現代でこそより鋭利さを増す人間の優劣による格差というテーマを扱ったSEEDだからこそ、この結論には賛同できないなあ。いや、キラ個人のストーリーとして見るならこれでいいんだろうけどな。
・ラストの「あなたはそこにいますか」みたいな問いかけはラクスのセリフというよりは福田監督からの両澤千晶へのメッセージみたいな風味を感じた。

SEEDっぽさの溢れる前半に比べてラクス救出作戦からはちょっと雑さが滲み出る箇所もあって残念に感じた。
愛というテーマもちょっと自分には合わなかったかな。まあ確かに愛情は大事なんだけど、でも私はそれだけでは足りないとも思う。確信が必要なのだ。自分の人生にはこれがあるという確信。

全然悪い映画では無かったし楽しめはしたんだけど、
純粋にアニメ映画としてどうだったかと言われると、
調子の悪いプリンターみたいに唸ってしまう。
サブスクで配信されたらもう一度見てみようと思う。

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