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オセロであり、マインスイーパであり、ローグライクでもある『Buckshot Roulette』

はじめに

某コメント欄がキツイyoutubeチャンネルの動画で見て面白そうだったので購入。遊んでみたらこれまた非常に沼なゲームであった。
対戦機能実装を望むユーザーの声が多数だが、このゲームのミソは常に先攻を取るプレイヤー側に若干の有利があるはずなのにディーラーのイカサマ運要素のせいで勝ちが安定しないという、非対称的なゲームシステムにある。そのため対戦ではなく、あくまでもアーケードモードで本領を発揮するタイプのゲームのように感じた。
スコアアタックである「ダブル・オア・ナッシング」モードは非常に高度な駆け引きが楽しめる。本稿では難関実績「1000K」(ダブル・オア・ナッシングで1,000,000ドル以上獲得)達成のために有効な戦略を考えていく。

スクショを取ろうとしたら暗転が始まってせっかくの映えチャンスを逃した。




基本的なゲームシステム

プレイヤーとディーラー(CPU)は最大装弾数8発のショットガンを用いてロシアンルーレットを行う。

・1ゲーム3ラウンド制。プレイヤーは全てのラウンドを勝利しなければならない
・毎ラウンド2~4のライフポイントが設定される。
・ショットガンには実弾と空砲がランダムな数装填される。実弾と空砲の比率は同数か、どちらかが一発少ないかのパターンのいずれか。
・両者はショットガンを相手に撃つか、自分に撃つかを選択することが出来る。実弾を食らうと1ダメージを受ける。自分を撃った時に空砲だったらもう1回行動できる。先に相手のライフを0にした方が勝利。
・両者にはランダムなアイテムが同数配布される。アイテムは一行動で何個でも使える。最大所持数8。
・残弾を撃ち切るまでに勝負が決まらなかった場合、ライフ、アイテムを引き継いだ上でアイテムの再配布と弾薬の装填を行いゲームを続行する。
・プレイヤーは必ず先攻でプレイする。

何回か試行錯誤すれば通常のゲームモードをクリアするのは運任せでも可能。


何が面白いの?

ランダムに装填された弾の中身の予測には確率、組み合わせ、順列といった数学的要素が多分に含まれ、この時点で数Aの分野だけ死ぬほどハマってた私には天国みたいなゲームなのだが、そこにターン性バトルが加わることで「カウンティング」「敢えて相手に撃たせる」「終盤は連打」といったオセロ的なエッセンスも入ってくる。オセロクエストに一時期ハマっていた私にはさらに天国みたいなゲーム。さらにサーチアイテムで残弾の位置を確定させる作業はさながらマインスイーパで、これも一時期ハマった私には(ry
「ダブル・オア・ナッシング」は負けたら即終了でスコアが記録されず、確率計算を重ねて積み上げてきた勝利が一瞬の判断ミスと運ゲーで水泡に帰す様はまるで不思議のダンジョンで、ローグライク要素もある。セオリーを理解すると目に見えて生存率とスコアが上がるのが楽しい。


ラウンド勝利のための考え方

残弾数の把握

ゲーム中のUIでは残弾数が表示されないので、プレイヤーはアイテム配布後の装弾数確認フェイズ(これはボタンを押さなくても数秒で終わってしまう)を見逃した時点で弾が何発入ってるか分からなくなる。絶対に見逃してはいけない。また、ゲーム中に実弾と空砲がそれぞれ何発発射されたのかメモを取り数えながら進めることが重要。暗算のカウンティングは必ずどこかでミスが発生する。これを押さればなんとなく強い立ち回りが見えてくる。
カウンティングさえ正確にできていれば、最後の一発は実弾か空砲かアイテム無しで確定する。これはあまりにもアドバンテージ。空砲だったとしてもインバータで1ダメ与えられる。その他にも色々とラスト一発を自分が撃つことにはメリットがあるのでそれを目指して弾の消費を管理していくことになる。

ライフポイントによって立ち回りを変える

ゲーム開始時のライフポイント以上の回復を受け付けない仕様のため、ライフ2で開始したゲームはお互いワンターンキルが高確率で可能になる。
一番簡単なのは、
・虫眼鏡→(空砲ならインバータ)→ノコギリ
これ、実家のような安心感。他にも手錠、虫眼鏡×2、インバータ(これは弾の引き次第で省略可)で無理やり2ダメ与えるルートもある。
逆にアイテム運が悪く仕留めきれなかった場合一気にこちらが不利になる。相手のターンは残弾数が減り情報が絞られているため、先攻よりも確実にアイテムを活かしてくるので要注意。
(要検証:4月のアプデでライフ2開始の時ノコギリ出なくなってるらしいんだけど、普通に出るくない?)

装弾数によって立ち回りを変える

前項でも触れたが、残弾数は少なければ少ないほどパターンが減り、サーチアイテムの効果が増すため有利になる。
なので4発スタートで自分が2発撃って相手に渡すというのは絶対にやってはいけない。簡単にサーチで確定を取られて2ダメくらい返される。
よって、
装弾数が少ない→なるべく全弾撃ち切れるようにアイテムを使う。
装弾数が多い→自分は1~2発だけ撃って相手がまだ確定を取れない状態でアイテムを使わせる
といった具合に立ち回りを変えるのが有効。

相手が与えてくるダメージを予測する

せっかくいい形でターンを渡したとしても相手が確定2ダメコンボを持っていてこちらをワンキルできてしまう状態では意味が無い。
また、ワンキルされないにしてもこちらのダメージ不足が予想され最終的に負けそうな場合、自分に撃つなど無理をして全弾消費を目指さざるを得ない場面もある。
・相手にワンキル手段があるか
・今耐えられたとしても次のターンで追い込まれないかどうか
を確認しておきたい。

自分のターンで終わらせる≒最後の一発をディーラーに渡さない

自分のターンで終わらせる考えは非常に重要。
自分が全弾撃ち切って倒し切れなかったとしても、相手の反撃が無いので大抵HP有利で仕切り直しが始まる、しかも当然自分の先攻なので、相手のHPを2以下にできていればワンキルも視野に入ると、良いことしかない。
1ターン目での全弾消費は運が絡むので常に狙えるわけではないが、2ターン目で丁度自分が撃ち切れる状況を作るのはカウンティングと計算を駆使することで十分可能。
例えば、相手の手持ちアイテムが虫眼鏡×1、手錠1、ビール1の時を考えると、
向こうが安全に消費できるのは最大で4発(虫眼鏡で空砲を引く→自分に撃つ→ビール→手錠で2発撃つ。虫眼鏡で実弾を引いた場合、プレイヤーに撃つ前に手錠を使わないとターンが終了してしまうので3発消費が濃厚。)
この場合、残弾が4か3以下の状態で相手にターンを渡すのは非常に危険。十分にライフが残っている場合、残弾5か6でターンを渡して耐えれば高確率で相手の2ターン目は飛ばせる
このように相手の消費可能弾数を予測することで、自分に次のターンが回ってくるのか来ないのかを判断でき、アイテム使用の計画を立てられる。
もちろん自分が何発消費できるかも数えておくといい。

確率勝負も挟む

全ての場面で弾の中身を確定させるのは現実的では無いので、ライフ状況に余裕があって、実弾の確率が50%を超えてるなら撃っちゃってもいい。

「自分を撃つ」は明確なメリットがある時以外選ばなくていい。

例え実弾の確率が33%とか25%でも、もし自分に撃って実弾だったらライフを減らして敵にターンを渡してしまうので、それだけでリスク。相手に撃てば失敗しても自分のライフは減らないので、基本こっちの方が良い。
ただし、相手がノコギリを持っていて実弾が残り一発、敵がインバータを持ってないみたいな、ライフが-2のリスクを-1に抑えるという目的で敢えて自分に撃つ戦略もある。

第三ラウンドだけちょっと動きが変わる

「ダブル・オア・ナッシング」モードに限った話だけど、第三ラウンド勝利時の所持アイテムは自分も相手も次のゲームに持ち越される。そのためアイテムをバンバカ使って圧勝して次のゲームに臨むと、相手はアイテムを温存した状態で始まるから死ぬほど不利になる。ライフポイント2、装弾数8みたいなサーチの効きにくいワンキルゲーが始まったら目も当てられない。
なので第三ラウンドはもちろん勝利を狙いつつも、勝ち方に注意する必要がある。もちろんノコギリコンボで楽に殺せるならそうしても良いんだけど、多少被弾しながらアイテム使用を抑えたり仕切り直しを挟んで補充するのがいい。
逆に、相手のアイテム状況が悪い時に8個ストックさせてから倒せば向こうはそれを引き継いで補充アイテムが溢れるから終わる。まあそんな有利条件を作れることってほぼないけど。

最初のゲームで高得点取らないとその後の倍々ゲームが不利

「ダブル・オア・ナッシング」は最初のゲームの得点を倍に増やしていくシステムなので、最初の得点が悪いといくら買っても点数が増えない。
理想は40000点越え、35000点越えてたら結構良いって感じに捉えてる。
流石に10000点とかはきついから終了でいいと思う。
高得点取るコツはどうやらクリアタイムが影響してるらしい(なぜかタイムはリザルトに表示されないけど、滅茶苦茶放置したあとクリアしたら10点だった)。なのでアイテムを多く残して高得点ってよりは省ターンクリアの方がよさそう。


アイテム考察

ノコギリ

効果:次に発射された弾が実弾だった場合、ダメージをさらに1与える。
最強アイテム。
まず敵がノコギリを持っているかを確認。よくビールの後ろに置かれてて微妙に視認できなかったりする。単体で使ってギャンブルするよりはサーチと組み合わせるのが良いだろう。

虫眼鏡

効果:一発目の中身を調べる。
初手ワンキルに欠かせないパーツ。後述の携帯電話が残り2発の時に実質同じ効果になるので、こちらは残弾数が多めの時に使うのがいい。サーチ結果が空砲だった時、自分に撃って弾消費するか、インバータで実弾に変えるかの二択が生まれる。自分に撃つと次の弾もサーチするかギャンブルが必要になるから、弾消費したいラウンドじゃなければインバータ使うよね。
相手が虫眼鏡3つとか持ってるとキツイ。効果が単純だからCPUでも嫌な使い方してくる。

携帯電話

効果:ランダムな位置の弾の中身を教えてくれる。ただし一発目の中身は絶対に教えてくれない。
残り2発の時に使えば2発とも確定するので強い。残り3発の時でも、少ない方の弾の位置を教えてくれれば全確定するし、そうじゃなかったとしても一発目の確率を1/2にすることはできる(これってモンティ・ホール問題ってヤツ?)ので残弾数が少ない時に使うとよい。
運が良ければ2発目の中身を教えてくれてビールとのコンボで確定できるので、ワンチャン狙いで残弾多めの時の開幕に使ってもいい。例えば先にビールを使ったあとで携帯を使うとなると、最初に使っておけばもしかしたら次の弾確定してたかもしれないくてコスパが悪い。

インバータ

効果:一発目の中身を逆転する
ここぞって時にこいつが有る無しで全然違う。
サーチ無しで確定するラスト1発が空砲だった時のために温存しても良いし、それよりも先に実弾が無くなってインバータ勝負になったりする。
残り空砲3発のみ確定とか割と見かける。
残り一発になるまで全部自分に撃ってラス1を実弾にしてラウンド終わらせるとか、2発残して手錠+インバータ2つとか、最後まで余りがちなアイテムだからこそ意外と勝敗を分かつアイテム。
もしくは、アイテム不利でさっさと仕切り直したいのに虫眼鏡で実弾が出たから敢えて空砲に変えて自分に撃っちゃうとかね。
ギャンブル的な使い方だと、空砲の方が多い時にサーチ無しで使って実弾の確率上げるとか。
残り2発で中身確定できない時にこれ使うと、
空砲→両方実弾になるのでお互いのライフが1ずつ減る
実弾→両方空砲になる
なので相手がインバータを持ってないなら常時先攻の自分の有利を押し付けることが出来る。

ビール

効果:一発目を強制排出する。
残弾数多めの時にゲーム加速したり、残り2発の時に疑似サーチみたいなこともできる。
残弾数多くて負けそうな時とか、実弾を減らしてダメージを押さえる動きが強いので虫眼鏡で実弾引いたときに敢えてビール飲んだりする。
あとは確率勝負したい時の調整で雑に使ったりする。空砲の方が1個多い時にこれで減らせれば50%の勝負できるし。
どちらかと言えば残弾が減ると強くなるアイテムなのでディーラーの方が嫌な使い方してくるかもしれない。

手錠

効果:相手のターンを一回スキップする。
迷ったらこれ使っとけみたいなやつ。残り2発を手数で確定させたり、ノコギリとのコンボで3ダメージ以上出したり。
これ使った後自分を撃つと失敗してもターン渡らないし、成功したら手錠の効果がまだ発動しないので空砲の方が多くて自分を撃ちたいけどリスクが怖いって時にも。実弾1空砲複数の時にこの戦法使えば一方的にターン終わらせられるな。ダメージは食らうけど。

アドレナリン

効果:相手のアイテムを奪う。時間制限あり。
普通に自分の足りないアイテム補充するのも強いけど、個人的に真価を発揮するのは相手もアドレナリンを持ってる時。アドレナリンはアドレナリンを盗めないので、それだけで絶対に取られないアイテム枠が1個残ることになる。とはいえ相手のアイテムが先になくなったら意味が無いので折を見て使おう。
実弾は確定してないけどとりあえず相手のノコギリを奪って大ダメージを回避する使い方が結構多い。確率勝負に勝てばこっちが2ダメ与えるし。

タバコ

効果:ライフを1回復
相手がアドレナリン持ってると優先してこれ奪ってくるので、だったら自分のライフ満タンでも先に使って回復阻害した方が良い。ノコギリに次いで「奪われる前に使う、使われる前に奪う」を体現するアイテム。

期限切れクスリ

効果:50%の確率で2回復、50%の確率で1ダメージ。
ゴミ。自分が使うとダメージしか食らわないのに相手が使うと回復しかしない。これ使って当たり引かないとまずい場面に追い込まれてる時点でもう負けてるようなもん。
だいたい持て余してアイテムを圧迫するので、勝ち確とかHPに余裕があるうちに消費してアイテムが溢れるのだけは阻止したい。
たまに相手がアドレナリンでこれ奪って自爆してるの見るのはおもろいけど、自分がこれを引いたときに感じるストレスを打ち消せてない。


おわり



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