第5話青い約束
第5話青い約束
秘密の場所でアカギラ流星群を見ようと約束してから2日が経過した。約束の日だ。
もう、3人とも自転車で集まっている。
「よし、それじゃあ、いくか。弁当と水筒は持った?天体観測用の小型望遠鏡もあるから準備はとりあえずはオッケーかな。」
「そうですけど、先輩その秘密の場所っていうのはどこにあるんですか?」
「それ!私も気になってました。どこなんでしょうか?」と2人とも場所が気になっているようだ。
「場所はここから5kmぐらい離れた白羽山の頂より少し下のところかな。麓までは自転車でいってそこからは登ろうか。」
「「りょうかい!!!!」」と2人とも威勢のいい返事をしてくれる。
「よし!!出発しようか。多分山道だから40分ぐらいで白羽山の麓ぐらいまではいけると思うよ!結構厳しい道のりだから頑張ろうかー!」と意気込んでいると。2人は少し嫌そうな顔をする。
「いや、少しは登ること分かってはいましたけど。そんなに高いとは思ってませんよ。白羽山って標高865mくらいありましたよね?」
「そうです!そのくらいあります!頑張って登ろー。」2人はもっと嫌そうな顔をする。
「まあ、一度行くと決めたので行きますよ。神楽ちゃんももう、これに関しては諦めるしか他はないみたいです。アカギラ流星群を見るためです。頑張りましょう、」
「そうですけど。やっぱり嫌ですよ。」
とこんな会話をしていたらもう白羽山の麓までは来ることが出来た。
「よし登るか。まだ、獣道じゃないだけマシだろうね。30分くらいで着くかな。」
「何時くらいに見れるんでしたっけ?」
「10時40分とかだったと思うよ。今は9時半だからまだまだ、全然いけるね。」
白羽山は、結構斜面が急で登るのは難しい。テクニックさえ掴めば全然登れるのだが、全員登山初心者なのと真夜中ということもありだいぶ不安はあった。でも、頑張ってアカギラ流星群を見たいと思っている。僕らは流星群を見るためだけに必死に山道を登る。
「ぁ、、これかなり疲れるよ。助けて悠真先輩。本当に助けて。」神楽ちゃんはかなり疲れているようだ。大丈夫かな?
「あともう少しだよ。頑張ろ!」とこんなので元気になるわけないのにそんなこと言う。それなのに彼女ときたら、
「先輩が応援してくれると無性に頑張れる気がします!」と何故か元気になって歩くスピードも徐々に上がっていく。なんかこの人僕が応援すると元気になるんだよな。なんでだろ。まぁ、そんなことはどうでもいいか。今は怪我をしないように細心の注意を払うことにしようか。
「2人とも怪我しないようにしっかり足元を見てね。」
「はぁーい!わかってますよー。足元しっかり見てくださいよ!悠真先輩も!」
「わかってますよ。そんなこと悠真はいつから私の母みたいなことを言うようになったのですか?まあ、そんなこと言われると嬉しくなっちゃいますけど…」なんだこのcuteな生物はかわいいな。いかんいかん、こんなことを考えずにしっかり足元を見ないと。と足元に視線をやると2人の綺麗な脚が見える。こんなものを見るのは自分の野心が暴れ出してしまう。。見たい気持ちはヤマヤマだが、ここで見たら2人には失礼だろう。と思い前を向く。そして躓いて転んでしまう。
「「ちょっと何で転んだの?足元見てねって言ったの悠真くんでしょ?!なんで足元しっかり見てなかったの?なにか理由があるでしょ〜?」
「2人の足が綺麗すぎて見るのは違うなと思って前を見たら転けちゃったよ。何してるんだろな。僕は…さぁ、早く行こう!」
と頑張って濁しているつもりではいるが2人はニヤニヤしながら頬を紅潮させている。うん、この2人動揺してるな。とぺちゃくちゃ話しながら言っていたら、ついに頂上付近に到着した。今夜はここで天体観測をしよう。そう思って天体観測望遠鏡を取り出す。2人も自分用のを持っているようだ。2人も取り出して、椅子も出し、いつでも見られる状況になった。
「あとは、アガギラ流星群が来るのを待つだけだね。あともう少しで流れるみたいだよ!」というと2人ともそうですね!しっかり見ないとといっている。その頭上に流星が流れた。
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