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コロナワクチンがどれだけの命を救った?

今日は元MRらしくCovid-19(以下コロナ)の話題を少しだけ。
世界中で猛威を振るったコロナに対抗する為に開発されたワクチンの効果について新しい報告がありました。

ミネソタ大学感染症研究政策センターが4月18日に出した報告をご紹介します。

要約 新型コロナワクチン接種は20年12月~23年3月において欧州全体で少なくとも1004927人の命を直接救命した。さらに最初のブースター接種が救われた命全体の64%に寄与した。特筆すべきなのは接種は「オミクロンの時期に」最も命を救った(推定 568064人)

当報告は欧州臨床微生物学感染症学会議(ECCMID)で発表されました。

オミクロン株は初期株、デルタ株に比べ弱毒化しているのはよく言われていますが(デルタと変わらないという報告もある)、致死率が下がっても感染する母数が増えると死者数がこれまで以上に増えるのは国内の事例を見ても明らかでした。

これまでデルタ株対象ではこのような報告は有りましたが、オミクロン株を含めてワクチンの有効性の側面を出した報告は個人的に非常に意義があると思います。

ただ最初のブースター投与は、パンデミックの最初の 3 年間にヨーロッパで救われた総命の 64% を救ったとされていますが、一方で報告では今回のワクチンで救われた命の 96% は 60 歳以上の人々とも述べられています。

最近出たWHOの指針でも重症化リスクが少ない人達に対しては、追加接種は必須ではないと方針が出されました。今回の欧州の報告のようにワクチンの効果は都度確認されていますが、今後は費用対効果も踏まえた方針に変わっていくのではないかと考えられます。

今回は欧州の報告でしたが、次回は国内での報告を紹介・・・するかもしれません。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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