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アレクサに「Merry Christmas」と言うとマライア・キャリーを流したかったけど、どうしても山下達郎になった話

メリークリスマス🎄

12月になり急に冬らしい気候になってきました。
町のあちこちに飾られたツリーやリースを見て「年末だなあ」という気分になる人も多いんじゃないでしょうか。

さて、この記事はGMOペパボでカスタマーサポートに当たる職人たちがはじめた「Pepabo CS Advent Calendar 2022」に便乗して、せっかくだからクリスマスぽいことを発信してみようと思って執筆しました。
長いうえにオチもないので、とっても暇な方だけ読んでもらえると嬉しいです。

また昨日はkoさんが「社内ミーティングや会議を振り返る」という記事を公開されていて、明日はzi:row⛩さんが担当されています。
ぜひペパボCSのAdvent Calendarを追いかけてみてください。


はじめに

家族のいるお宅ではリビングにクリスマスツリーなんかも飾られていたりする頃ですが、我が家でも小学生になる姪っ子と一緒に11月末に飾り付けが終わりました。

そしてリビングでピカピカ光っているクリスマスツリーを眺めながら、夜ひとりで焼酎を飲んでいるときのことでした。
ふと電飾の点灯消灯を自動化できないかと思いました。

スマートスピーカーを導入されているお宅あるあるですよね。
とりあえずなんでも自動化。
我が家でも「アレクサ」を導入済みで、部屋の照明やテレビなんかは大体アレクサに操作してもらっています。
そして今回、どうせならクリスマスツリーも自動化してしまえ、というわけです。

前々から思っていたのですが、クリスマスツリーって就寝時に電飾を消す派と、付けっぱなしにする派とに分かれますよね。私、消す派なんですが。
一人で焼酎を飲んだ後に家族が寝静まったリビングでツリーの電飾を消す作業が寂しいんです。
別に消すだけじゃんと思うかもしれないですが、それまで暖かだったお部屋で明かりが消え、室温が1度くらいは下がるんじゃないかと思えてしまい、真っ暗な中をそそくさと寝床に向かうのが苦痛で仕方ない。
電気代とかそういう話ではないんです。
四半世紀にわたりボッチクリスマスを過ごしすぎたせいかもしれません。

ツリーの電飾を自動化するぞ

さて。
うちのクリスマスツリーですがケーブルをコンセントに接続したら、いわゆる『こたつスイッチ』で電飾をオンオフするオーソドックスなもので、これを自動化するには赤外線を利用するAIリモコンでは不可能です。

ではどうするか。
こういう時こそ、Amazon様のセールで無駄に買ってしまった買ったスマートプラグが役に立ちます。

この商品、アレクサ経由で家電の電源を自動で接続してくれるわけですが、自分でもほんと、何のために買ったか全くわからないシロモノです。
やってくれることはあくまでも電源の接続。
言い換えると、コンセントを自動で抜き差ししてくれるだけ。

一見すると、今まであるようでなかった便利ガジェットにも見えますが、実際は電源つないだからと言って何ができるものでもない。
大多数の家電はコンセントにつないだ後は『電源ボタン』を本体側で押してはじめて起動することになります。

じゃあ何に使うんだ。
公式では「お手持ちの扇風機の自動化に」ということでしたが、タイマーやら風量調整の切り替えボタンがある近年の扇風機は、コンセントにつないだからと言って自動でファンは回らないんですよね。

そんなスマートプラグがついに日の目を見る日がやってきたんですよ。
しかもクリスマスというこれ以上のない晴れ舞台です。
それはもうウキウキでスマートプラグを接続しますよ。
はいこんな感じです。

延長コード側にもオンオフがあって、なんと二重スイッチという念の入り方

スマートプラグ自体のセットアップは、AIリモコンなどを導入済みの方であれば簡単です。
また今回はAmazon様純正のスマートプラグなので、なおのこと。
スマートプラグをコンセントにつないだら、ダウンロードしておいたAlexaアプリでデバイスに刻印されたQRコードを読み込む。
基本これだけです。

あとはデバイスに名前を付けるなりしてあげれば、Alexaアプリ上にクリスマスツリーの点灯ボタンが出来上がります。

クリスマスツリーの点灯ボタン

ここまでの純粋な作業時間5分程度。
なお、どこにしまったかわからなくなっていたスマートプラグを探し出す時間は含まれていません。
それを差し引いても、めちゃくちゃ簡単にセットアップができて、スマホをリモコン代わりにクリスマスツリーの電飾をオンオフできてしまいます。

しばらく焼酎片手に独りオンオフを繰り返して遊んでいましたが、アレクサの本領はここからです。
『定型アクション』を設定することで、なんとクリスマスツリーの消灯をタスク化することができるのです。

詳しい設定方法は今更なので端折りますが、毎日23時30分には勝手にクリスマスツリーの電飾が消えてくれるよう設定を行いました。
もう暗い家の中をトボトボと寝床に帰る必要はないんです。
ほんと。テクノロジーよありがとう。

毎日23:30でクリスマスツリーという名前のスマートプラグがオフになる設定

さあ自動で電飾が消えるようになったら、今度は点灯も自動化したくなるのが人情ってやつです。
同様に『定型アクション』を使って、決まった時間にクリスマスツリーを自動点灯するよう設定してしまおう。
だが待てよ。

点灯くらい自分でしたいよな…

私は幼いころから「スイッチ」というものが大好きでした。
押せば何かが起こる。
大人になった今でさえ、バスに乗った時の降車ボタンは誰にも押されたくありません。
クリスマスツリーの点灯は自動化せずに自分でやろう。

しかしだ。
ただ自分でスマホを操作して点灯させても面白くはない。
アレクサによるスマートホーム化の恩恵を十二分にも享受するなら、ここはやはりアレクサに電飾をつけてもらおう。

要は、アレクサに「メリークリスマス」と呼びかけることでクリスマスツリーを点灯してもらおう、という考えです。
こんな素敵なアイディアを出せる自分を褒めてあげたい。

日本語で「アレクサ、メリークリスマス」

我が家のAlexaは壁に固定して安置されています。

特定のフレーズをアレクサに呼びかけることで、ひとつないし複数のタスクを実行させることは簡単です。
「アレクサ、メリークリスマス」
このフレーズに対して、クリスマスツリーという名前のスマートプラグをオンにするよう、定型アクションに設定すれば済むだけの話です。

設定は秒で完了し、暗いリビングで焼酎片手に独り呼びかけます。

「アレクサ、メリークリスマス」

――点灯。

成功です。

ついでに、フレーズで消灯する定型アクションも設定しました。

「アレクサ、クリスマスツリーを消して」

――消灯。

「アレクサ、メリークリスマス」

――点灯。

「アレクサ、クリスマスツリーを消して」

――消灯。

うん…?
あまり楽しくないぞ。

何かが足りない。
そう思いました。

こっちがメリークリスマスと言ってるのに、この静寂はどうなんだ。
メリークリスマスといえばあれだよ、山下達郎だろ。

スマートスピーカーの機能として代表的なものに、ストリーミングの再生機能があります。
そして我が家ではAmazonMusicを月額980円で契約しています。
主な利用目的は、子供の知育で聞かせる用途ですが。
「アレクサ、〇〇〇〇を再生して」
思い出したときに好きな曲を声でリクエストできる。
10年前では考えられなかったことです。

焼酎片手に、山下達郎のあの曲をアレクサにリクエストしてみます。

「アレクサ、山下達郎のクリスマスイブを再生して」

〜♪

おお~、いいねえ。

親しんだあのフレーズが流れ、部屋のツリーも点滅する。
これ以上クリスマスっぽい演出もないでしょう。
手にする焼酎も、心なしか華やかな味わいになります。

早速、アレクサの定型アクションに組み込んでいきます。

メリークリスマスの定型アクション

アレクサに「メリークリスマス」と呼びかけることでクリスマスツリーが点灯、次いでAmazonMusicで山下達郎の往年の名曲が再生されます。

これやばい
すごくクリスマスしてる!
すっかり楽しくなった私は、その後も何度か山下達郎を聞き、このうえなく満たされた気持ちで床に就きました。

クリスマスソングといえば?

翌日、自動化された電飾と山下達郎のコンビネーションを嫁に披露しました。

ほら、すごくない?
アレクサにメリークリスマスって言ったらツリーが光って山下達郎なんだぜ!

ところが、思いもよらず嫁の反応は冷ややかでした。

「なんで山下達郎なん?」

「え!? 山下達郎だよ?」

「どうせならマライア・キャリーにしようよ」

これが世代の壁か!
と一瞬思ったところが、よくよく考えるとマライアもそんなに変わらない。
だけどそんなことは口にも出せず、言われるままにしぶしぶアレクサの設定をマライアに変更します。

「アレクサ、メリークリスマス」

点灯

~♪
そしてマライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」が流れます。

確かに悪くない。
こちらが正解か?とすら感じてしまう。
けれど何かが違うのです。
時には山下達郎でないといけない夜もあるんです。

そんな異論を口にしましたが、当然認められるはずもなく。
我が家でアレクサに「メリークリスマス」と呼びかけると、マライア・キャリーという仕様が確定しました。

英語で「Alexa、Merry Christmas」

突然ですが、私は自宅のアレクサをバイリンガル仕様にして使っています。

知っている人は知っている機能ですが、アレクサに「日本語と英語で話して」と呼びかけるとマルチリンガルモードとなり、日本語のほかに英語でも利用が可能です。

また我が家では2歳になる子供を英語で育てています。
英語で育てるといっても、高校大学とアメリカの学校を出ている嫁が子供に教えているだけで、私は英会話が全くできません。

そんな子供の知育のために英語圏のキッズソングをアレクサで再生しているのですが、AmazonMusicに登録された海外の楽曲で、日本語でAlexaにリクエストしてもうまく反応してくれないものが多数あります。
そういう時アレクサに「Play 〇〇〇〇」と英語でリクエストするために、マルチリンガルモードで利用している背景があるのです。

それはさておき。
軽快に流れるマライアの歌声を聞きながら私は考えました。

マライアが聞きたいなら英語でアレクサにいえばいいのに。と。
山下達郎が聞きたいとき自分は日本語で言うから。

「Alexa、Merry Christmas」
「アレクサ、メリークリスマス」

同じフレーズですが、それぞれ英語と日本語で呼びかけて、果たしてAlexaは正確に聞き分けてくれるだろうか。
そんなことを思いついてしまいました。

アレクサアプリでは、定型アクションに言語の選択はありません。
定型アクションで音声をトリガーにした場合、「アレクサ、」に続くフレーズを入力することで、あらかじめ決められたタスクが順に実行されます。

「アレクサ」に続くフレーズを設定する


で、このフレーズの部分なのですが、日本語だけでなく英語での入力も可能だということに気が付きました。

こんな感じで英語で入れてみます
「アレクサ、Merry Christmas」

「アレクサ、Merry Christmas」

英語で呼びかけた場合の提携アクションとして、クリスマスツリーの点灯とマライア・キャリーの再生を設定します。


クリスマスツリーをオンにした後にAmazon Musicでマライアキャリーを再生する


続いて、日本語で「メリークリスマス」と呼びかけた場合は山下達郎が再生されるように設定します。

クリスマスツリーをオンにした後にAmazon Musicで山下達郎を再生する

これで「メリークリスマス」と「Merry Christmas」
二つの定型アクションが設定されました。

どうしても山下達郎……

アレクサの設定が終わったところで、早速呼びかけてみます。
まずはいつも通りの日本語で。

「アレクサ、メリークリスマス」

――――点灯。
〜♪

――――そして、ややおいて、山下達郎。

では英語で。

アレクサ、Merry Christmas」

――――点灯。
〜♪

――――山下達郎。

だめか……。

英語で、といったところで、ろくに英会話もできない私です。
アレクサには日本語と認識されるようで。

なら、もっと英語っぽくいってみたらどうだろうか。

アレクサ、メリィー クリッスマス

――――点灯。
〜♪
――――山下達郎。

…………。

アレクサ、メッリィ! クリッマス

何度試したところで、山下達郎です。
これは、アレだな。
アレクサ本体がマルチリンガルモードでも、日本語でインストールしたAlexaアプリだから、きっと英語の定型アクションには対応していないのだ。

よいアイディアだと思ったのに。
落胆しているところに嫁さんがやってきました。

「何やってるの? うるさいんだけど」

事情を説明します。
アレクサを日本語と英語でそれぞれ操作したいんだけど、と。

Alexa,Merry Christmas!

嫁さんがアメリカ仕込みのきれいな発音で呼びかけました。
当然Alexaは「レ」にアクセントが来る本場の発音です。

――――点灯。
〜♪
――――マライア・キャリー。

おお!すげえ。

まとめ

その後もいろいろと試した結果、「メリークリスマス」では山下達郎。
「Merry Christmas」ではマライア・キャリー。
と、アレクサは日本語と英語それぞれの「メリークリスマス」を別のトリガーとして認識しているらしいことがわかりました。

さすがは世界が誇るAmazonのAIです。

設定した定型アクションは今でも便利に使っていますが、僕の呼びかけではなかなかマライア・キャリーは現れてはくれません。
ほんのたまに、気が向いたときにだけ、気まぐれに彼女は降りてきてくれます。

さあ、
それじゃあ次は「ハッピーニューイヤー」で何を流そう。

また来年


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