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潰瘍性大腸炎と災害

 令和6年石川能登地震が大変ですね。東日本大震災の時も、私は関東での被災でしたが、若干食事に苦労したことを思い出します。
 災害時は、体調に合った食べ物が入手・調理しにくくなるとともに、精神的に大きなストレスがかかり、潰瘍性大腸炎の症状が発生しやすくなります。また、特に被災地域では、腹痛時にお手洗いに行くことが通常より難しくなる(機能するお手洗いが見つけられるか分からない、任意のタイミングでお手洗いに入れるか分からない等)ため、不安要素が多くなります。

 食べ物に関しては、症状が再燃さえしていなければ平常時(非災害時)であっても極端に脂っぽいとか刺激物(辛い)等でなければ問題ないと考えているので、症状再燃でなければ災害時でも通常の気の配り方でいいだろうと思います。

 潰瘍性大腸炎の再燃中に被災するとかなりつらい状況が想定されますが、経験的にエネルギーになりやすいもの(人によって違うと思いますが)を優先的に摂取しつつ、エネルギーの消費を抑えながら速やかに安全な地域へ移動することを考えることになるでしょう。とりあえず避難するだけのエネルギーを確保すればいいので、ラムネやチョコレートといったお菓子類でもいいのではないかと思います。

 お手洗いの問題については、潰瘍性大腸炎患者としては災害用トイレを避難用バッグに多めに入れておくことが心理的安全に繋がるだろうと思います。私も自分の避難用バッグに使い捨ての凝固剤と袋のセット、トイレットペーパーを入れています。幸いにも実際にそれらを使用する機会には遭遇していないので、実際にはあった方がいいもの、不必要なものもあるかと思います。

 薬を避難用バッグに入れておいた方がいいというのはありますが、数量管理の問題もあって現実的には難しいです。個人的には、ペンタサやサラゾピリン程度ならしばらくなくても大丈夫かなという印象があります。免疫抑制剤系は、1~2週間程服用しないと体調が悪くなりますが、その頃には何らかの手段で入手できることを期待するか、災害用に備えておくか、難しいところです。ステロイドだけは要注意で、特に大容量(多分5mg以上とかそのぐらい?詳しくはお医者様に聞いて下さい)を服用中の場合は急に中断するとステロイド離脱症候群が発生します。したがって、ステロイドを大量服用中の人、多分退院直後のかなり体調の悪い方が該当するのではないかと思いますが、そういう人は服用薬をきっちり確保しておいた方がいいでしょう。
(避難所でステロイド服用しつつ過ごすのはあまり現実的ではないだろうなという気はします。薬の副作用で眠れなくなりますし、他の感染症等もかなり不安です。)
 他に手元にあった方がいいものとしては、高齢者の方もそうだけれどもお薬手帳を。お薬手帳は日常的に使うから避難用バッグに入れるのは難しいかな…となると、いつも服用している薬を書いた紙を入れておくとかすると、薬を入手するときの説明の際に幾分分かりやすくなるのかなと思います。

 この機会に、避難用バッグの中身を一度確認しておきたいと思います。

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