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ベルリンの6月

ドイツ人は太陽が大好き。天気がいい日、テラス席は一杯だが店内に座っている人はほとんどいない。ガラガラだ。日本人のグループが口にする「外に座る?中に座る?」なんて相談は誰もしないみたい。

暑くなると可愛い子が増えるな、とおばさんになった私は思う。若い性の魅力を惜しげなく振り撒いている女子、堂々と自分の好きな格好をする中高年。老いも若いも肌を出す。

もちろん誰も日傘なんか差していない。肌が白すぎて健康的に見えないので、日焼けサロンに行くと言う知人もいた。日本の女性は白い肌を維持することに躍起になっているというのに、エラい違いである。私はドイツ人の夏全開モードに慣れてしまっていたため、日本の友人が黒い日傘と黒い長手袋をして登場した時、「暑いのに、なんでそんなに黒ずくめなの!?」と本当に驚いてしまった。夏を全然楽しんでいないように見えたのだ。

そうは言っても、年をとると日に焼けすぎた肌はボロボロになる。だから、もちろん日本人女性の努力は無駄ではない。

ところでヨーロッパに旅行に来て、室内が薄暗いことに驚いたことはないだろうか。こちらの人は青、茶色、グレーなど薄い目の色をしているので、光に敏感らしい。夏はサングラスをかけている人が多く、小さい子供でもサングラスをかけていたりする。

まだ暑くなりきらず水が冷たくても、泳いでいる人はいる。朝、湖を散歩していると見かけたりする。自転車でやってきて、木の後ろで着ているものを全て脱ぎ、水の中でひと泳ぎした後サラリと服を身につけ帰っていくおじさん、おばさん、または熟年カップル。

ドイツ人は好んで裸になる。ドイツにはヌーディズムの文化があるのだ。ベルリン市内の湖でも、裸で泳ぐ人のための場所が幾つか指定されていて、そこでは皆、堂々と裸でうろうろしている。ちなみにサウナも老若男女みな裸で入るのが一般的だ。




こちらの記事はただいま執筆中のドイツの12ヶ月(仮題名)のために書いた原稿の一部です。夏にはAmazon の電子書籍及びペーパーバックとして出版予定ですので、お楽しみに!

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