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自主管理のマンション運営で考えておきたいこと

先日、自主管理マンションのエレベーターリニューアル工事の注意点について記事を投稿しました。(公式サイトコラム「【相談事例】自主管理マンションのエレベーターリニューアル」)
自主管理をしているマンションは少ないとは、様々なリスクがあるので、今回はそのメリットとデメリットについて少し考えてみたいと思います。自主管理をご検討されている管理組合様がいましたら、ご参考にしていただければと思います。

マンション自主管理とは、マンションの管理を住民自らが行うことを言います。通常、マンションの管理は管理会社に委託されるケースがほとんどですが、共用部分の維持・修繕、清掃、設備の点検・保守、共用施設の管理、管理組合の運営をマンションの住民だけで行なっていくことになります。

マンション自主管理のメリット

  • 費用の削減

  • 自由度の向上

  • コミュニティ強化

  • 直接的なコントロール

  • 特定のニーズへの対応

マンション自主管理のメリットはいくつかありますが、中でも最も大きなメリットは費用の削減です。管理会社に管理を委託すると手数料や経費が発生しますが、自主管理にすることでこれらの費用を抑えられます。また、自主管理は運営の自由度を高めます。管理会社に委託すると、その会社の方針やルールに従う必要がありますが、自主管理では住民自身が運営方針を決定し、共用施設の利用ルールや修繕の優先順位など、直接自分たちの生活に影響を及ぼす事項を自分たちで決められます。
また、住民が積極的に管理運営に参加していくことになれば、住民間のコミュニティを強化することも考えられます。全住民がマンション管理に関わることで、住民間のコミュニケーションが増え、コミュニティの絆が深まります。これは、住居としての快適さを高めるだけでなく、地域全体の活性化にもつながるでしょう。
さらに自主管理を行えば、管理組合が直接、マンションの修繕や改善に関する決定を行い、住民の意見や要望が直接反映されやすくなります。
最後に、自主管理は特定の住民のニーズや要望に柔軟に対応することが可能です。例えば、ペットの飼育に関するルールや、共用スペースの利用時間など、特定の住民のライフスタイルに合わせたルールを設定することができます。これらのメリットを享受するためには、住民全員が協力し合い、自主管理を継続して行う必要があります。

以上のように、マンション自主管理は費用の削減、自由度の向上、コミュニティ強化、直接的なコントロール、特定のニーズへの対応といったメリットをもたらします。ただし、これらのメリットを享受するためには、住民全員が協力し合い、自主管理を継続して行う必要があります。

マンション自主管理のデメリット

  • 管理責任と負担の増大

  • 専門的な知識やスキルの不足

  • 住民間での意見の対立

  • 長期的な視点の欠如

  • 特定の住民の利益が優先される可能性

マンションの自主管理では、住民自身が全ての管理と運営を担当します。共用施設の管理や修繕計画の立案、予算の管理など、専門的な知識やスキルが必要な業務も含まれます。これらの業務は時間と労力を要し、住民の負担が増加します。
また、専門的な知識やスキルの不足は、自主管理の大きな問題点の一つです。管理会社には専門的な知識や経験を持ったスタッフがいますが、自主管理ではそのような専門的な知識や経験を持った住民がいることはほとんどありません。これにより、適切なマンションの管理・運営や修繕が行えない、または誤った対処を行なってしまうことで法律に違反する可能性も出てきます。
また、マンションの自主管理では住民全員が意見を出し合い、決定を下す必要がありますが、これが意見の対立を引き起こす可能性があります。特に、住民間での意見の違いや価値観の相違が深刻な対立を引き起こし、コミュニティ全体の運営を難しくする可能性があります。
加えて、マンションの管理・運営において長期的な視点で検討し計画することは前述と同じように専門的な知識や経験がないことからかなり難しいと言えるでしょう。管理会社では長期的な視点で運営が可能ですが、自主管理では住民が短期的な利益を追求する傾向にあるため、長期的なメンテナンスや投資がおろそかになる可能性があります。
マンションの自主管理では特定の住民の意見や要望が過度に反映され、他の住民の利益が犠牲になる可能性も考えられます。これは、特定の住民が管理組合の決定に過度に影響を与えることで起こる可能性があります。

自主管理を円滑に行なっていくために

マンションの自主管理を成功させるためには、専門的な知識や経験を持った外部の専門家とタッグを組むことがとても重要となります。そうすることで、マンションの管理運営を適切に行うため、専門的な知識や経験で住民をサポートしてくれます。
自主管理は住民の協力と専門的な知識、経験を持ったコンサルタントとの連携によって、より良いマンションの管理運営が可能になります。自主管理を考えている管理組合は、この投稿でお知らせしたメリットやデメリットを踏まえた上で、外部の専門家をうまく活用する手段を検討してみてください。

特に専門的な知識と経験が必要になってくるのがエレベーターです。SUUMO(スーモ)の自主管理について説明されているページでも、エレベーターについては専門業者に依頼することが書かれています。
日々、住民が利用し、安全で安心して使えることが絶対に必要です。
エレベーターのことはエレベーター専門のコンサルタントにご相談ください。自主管理を行っているマンションの管理組合様にとって、信頼できる力強いサポートをお約束いたします!

エレベーターに関するお悩みは、いつでもお気軽にご相談ください。

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