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【ONE PIECE FILM RED】何故ウタはAdoなのかを”心”で理解した

はじめに

この記事では「ウタはAdoじゃなきゃダメだったんだ」と感じた理由を簡単に述べている。直接ストーリーを語ることはないのでネタバレには当たらない内容になっているかと思うが、もしネタバレと感じてしまうようなことがあっても許してほしい。

万全を喫するのであれば、映画視聴後にこちらを読んで頂ければ幸いだ。

世界的に人気なONE PIECE

『ONE PIECE』
https://www.shonenjump.com/j/rensai/onepiece.html

世界的人気を誇る【ONE PIECE】は先日漫画発行部数が5億冊を突破してギネス世界記録を更新した。そんな人気の【ONE PIECE】はアニメでも長期に渡り人気を誇っており、映画も今回の【RED】で15作目となった。

【ONE PIECE】の魅力は主人公ルフィを中心とした仲間たちとの絆や迫力ある戦闘シーンであると筆者は考える。本作から少し外れた映画オリジナルストーリーだからこそ改めて感じれる仲間の絆は、本作をより盛り上げてくれている。

そして今作【RED】はルフィの恩師であるシャンクスの登場や映画オリジナルキャラクターであるウタの歌パートを【Ado】が担当するということもあり、放映前から話題になっていた。

快進撃を続けるAdo

『Ado』
https://www.universal-music.co.jp/ado/usseewa/

【Ado】は『うっせぇわ』で2020年にメジャーデビューを果たしたアーティストである。その後も破竹の勢いで駆け上がり、【Ado】youtubeチャンネルでは1億回再生を超える動画が既に3つある。また、先日はさいたまスーパーアリーナで観客2万人と共にライブを行った。

本人曰く「根暗で自身がない」性格とは裏腹に、その歌声は力強く、低音から高音まで多種多様な歌声を使い分けて我々の耳を楽しませてくれる。そんな表現ができる【Ado】がまだ十代ということも相まって若者を中心に人気急上昇中の『新時代』アーティストとなっている。

そして今作のウタ役(歌パート)として抜擢された。当時、筆者は【Ado】が選ばれたのはビジネス的キャスティングであり、つまりは話題性の為に選定された歌姫役だと思っていた。皆さんの中にもそう感じた人が少なからずいるのではないだろうか。

歌姫役など酷い言い方をすれば歌手であれば誰でもいいはずだ。映画のストーリー上に影響はないものだと考えていた。

そう、【RED】を観るまでは

『ONE PIECE FILM RED』

劇中歌を聴く

映画を観る前にウタが歌う劇中歌が公開されていたので一通り聴いた。
「良い曲だな」「歌上手いな」などありきたりや感想を持ちつつも、違和感も抱いていた。

個人の感想になってしまうが、劇中歌から【ONE PIECE】を感じることができなかった。【新時代】はまだマッチしていると感じたので映画を観る前に何度か聴いていたが、他楽曲は【ONE PIECE】の曲ではなく【Ado】の曲だと感じ、少し曲を聴くのに抵抗があった。

ウタ役とはいえ【Ado】が歌っているのだから「当たり前だ」と言われればそれまでだが、筆者はこの劇中歌を聴いて「AdoとONE PIECEは合わない」という感想を抱いた。

勘違いしないでほしいが【Ado】の曲は好きである。ただ、抱いてしまった違和感のせいで、聴く気分ではなくなってしまっただけである。

そんな先入観を持ちながら【RED】の劇場へ足を運んだ。

映画『RED』を観て

映画視聴後の筆者は不思議な気分だった。身体中が満足感で溢れているが、心は放心状態。映画の余韻は自宅に着くまでひたすら続いていた。最高だった。

そんな放心状態で、筆者がまず映画を観た感想として抱いたのは
「ウタはAdoじゃなければダメだ」だった。

筆者はウタを愛らしいヒロインだと思っていた。しかし、ウタは映画の中では「強者」として描かれていた。

そんな「強者」の歌姫が生半可な歌声を披露して、観客が納得するのだろうか。ウタは見た目から「可愛らしさ」「愛らしさ」を分かりやすく感じれる非常に良いキャラクターデザインをしている。

だからこそ、ウタの歌声はそんな「可愛らしさ」「愛らしさ」をも吹き飛ばして「強者」を印象付けてくれる強烈な歌の力が必要があったのだ。

【Ado】の歌声を借りて歌を解き放つウタはまさしく「強者」だった。

劇中歌に違和感を抱いたもの納得がいった。劇中歌は【ONE PIECE】でも【Ado】でもなく『ウタの歌』だったのだ。映画冒頭こそ【Ado】の曲に聞こえた劇中歌も、後半になればもうウタが歌っていた。

映画視聴後、帰宅してからは劇中歌をリピートし続けている。違和感はウタというキャラクターによって解消され、違和感の変わりに満足感を手に入れることができた。

劇中歌は全て『ウタの歌』だ。歌詞を確認するとよりウタのキャラクターを感じずにはいられない。映画視聴中は泣かなかった筆者だが、帰宅後に劇中歌の歌詞を観ながら曲を聴くと自然と涙してしまった。

本当に良い曲たちだ。

さいごに

【ONE PIECE FILM RED】は素晴らしかった。

映画の内容はもちろんのこと、視聴後に聴く劇中歌は映画の感動を呼び起こしてくれる。

ウタのキャラクターを考えたときに【Ado】を採用しようと判断した制作陣ならびに同意してくれたAdo関係者には感謝しきれない。

【ONE PIECE FILM RED】は映画と曲が融合したコンテンツだ。
今回【ONE PIECE】は新しい挑戦をしたと思う。そして筆者は大成功だと感じている。次作も守りに入らずに攻めたコンテンツを作って欲しい。

ありがとう!良い映画だった!


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