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読書メモ_「他者と働く 「わかりあえなさ」から始める組織論」を読みました。

表記本を読んだので、感想、メモとなります。

 「対話」についての本ですが、対話とは「新しい関係性を構築すること」と説いており、「関係性」とは組織の内容であるため、この本は「組織論」の本というのが、全体のテーマとなります。組織の中で「対話」を多次元的に進めるヒントが詰まった本でした。

対話とは、権限や立場と関係なく誰にでも、自分の中に相手を見出だすこと、相手の中に自分を見出だすことで、双方向にお互いを受け入れ合っていく事を意味します

P22より

と本書では書かれており、そうできない適応課題に対して「1.ギャップ型(価値観と実際の行動にギャップがある)」「2.対立型(互いのコミットメントが対立する)」「3.抑圧型(言いにくいことは言わない)」「回避型(逃げたり別の行動にすり替える)」があるとしています。

こちら側のナラティヴに立って、相手を見ていると、相手が間違って見えることがあると思います。しかし、相手のナラティヴからすれば、こちらが間違って見えている、ということもありえるのです。こちらのナラティヴとあちらのナラティヴに溝があることを見つけて、いわば「溝に橋を架けていく事」が対話なのです。

P34より

と対話をナラティブと捉えて、1.準備「溝に気付く」2.観察「溝の向こうを眺める」3.解釈「溝を渡り橋を設計する」4.介入「滝に橋を架ける」と橋を架けるプロセスを説明しています。
 必ず自身のナラティブには偏りがあるため、それを受け入れ、惨めさも受け入れながら、対話をしていく重要性を説明しています。

 本書では組織の動き方について組織を頭脳と機械といったメタファーに例えたり、ビジネス活動に対して、戦場や武器や戦略といった戦争に関するメタファーに例えたりする点についても違和感を提言しており、この本で書いてあるような別のナラティブを描いて対話していく事についても説いています。
 
 現在組織でミドルとしてチームを運営したり、他の組織と話す中ではこの事は非常に大事なことだと改めて感じましたし、良い感じの気づきを得て新な関係を構築していくための意思やスキルの必要性を感じました。
 本書で書いてあるようなことを試しながら、実地で学びながら言語化を進めたいと考えています。
 ありがとうございました。

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