子どものいじめを短期間で終わらせるために必要なこと。

どうやらいじめというものは、完全に消し去ることは不可能のようです。
大人の社会でも、職場の人間関係が上手くいかずに弾かれてしまうということはあります。子どもならなおさらです。

いじめはなくならないということが判明した今、何をすべきかといえば、いかに短期間で自分へのいじめを収束させるか、これに尽きます。

私は学生時代、2回ほど人間関係でトラブルを起こしたので、その事例を分析しつつ考えていきます。


最初のいじめは小学五年生のとき。転入して1ヶ月でいじめの標的になりました。トイレ掃除のときに女子トイレに入れて貰えなくなったんですね。
普通なら閉じ込めて1人で掃除をさせて帰るというのがお約束だと思うのですが、仲間はずれにして外で突っ立ってるのを想像してキャッキャ言われてたのかもしれません。
私はさっさと中に入ることを諦めてトイレ前の廊下を掃除していたので、特に困ることはありませんでしたが、沸き起こってきたのは怒りでした。
自分が仲間外れにされることに対して正当な理由を見い出せなかったからです。私への扱いが明らかに不当であり、彼女たちは罰せられるべきだと思ったからです。
確信を得てから両親に報告し、しばらくお休みしました。学校に行くこと自体好きじゃなかったので、ゲームをして楽しく過ごしてました。
両親から学校へ報告し、指導をきっちり受けたようです。
伝聞口調なのは私は彼女たちの謝罪の場に出ることを拒否したからです。学校は「ごめんね」「いいよ」という儀式を行うために設けた加害者のメンタルケアのための機会ですから、そう易々と罪悪感を取り除いてなるものか、いじめをした人間だということを深く認識して生きていけよ、と思っていました。
謝罪の手紙は読まずに焼却処分し、それ以降深く関わることなく小学校を卒業しました。

この件はトータル3日ほどしか嫌がらせを受けていません。
さっさと収束したのにはいくつか理由があります。

①「私はいじめられていい人間では無い」と思うくらいの自尊心は持っていたこと。
②「なんでこんなことするんだろう、私が可愛くて頭もいいからかな?」と加害者側を哀れんでいたこと。
③両親が適切な対応をしてくれたこと。
④学校側が迅速に動いたこと。
⑤私も密かに攻撃的な人間だったこと。(落ち込んでいる彼女たちを見て、カタルシスを感じました)
⑥教室の人間関係が複数のグループに分かれていたこと。
⑦私が加害者側を庇う気が一切なかったこと。(仲が良かった過去があると声を上げにくい)

自分の子どもを守りたいなら、日頃から子どもに対して愛情を示す必要があります。
子ども(特に低学年)は家族からの愛情で自信を身につけていきます。いじめられていることを異常だと認識できなかったり、「家族に言っても無駄だ」と思ったらいじめが長期化してしまいます。
短期間でいじめを終わらせれば、子どもが必要以上にストレスを受けることがなくなりますし、加害者側の生徒に対するカウンセリングを早めに行うことができます。


次にトラブルが起きたのは高校生のときでした。
当時私には彼氏がいたのですが、同じ部活の男子が私を好きになってしまい、部員全員が「(私)がたぶらかしたのが悪い」という意見でまとまったらしく、気がついたらなんとなく避けられたり、無視されるようになりました。
ここでも私は「え、私悪くないよね」と思っていました。しかし状況を把握した当時の担任は「それはお前がたぶらかしたから悪い」「隙を見せるな、勘違いさせる方が悪いぞ」とのたまいました。
そのあと私が行ったことは以下の通りです。

①部活を辞める。(向いてないかも、と思っていたし続けたいとも特に思っていなかった上、他に兼部をしていたのでさっさとやめました)
②部活外の友達に話す。
③担任の教師を徹底的に無視する。
④保健室の先生、スクールカウンセラーに話す。
⑤家族に話す。


勘違いさせてないですからねまず。当時の彼氏への愛を全力で語っていたので、隙がないことは相手の男子も理解していました。

気をつけたのは、自分に落ち度があると認めないことです。いくら周りがたぶらかしたと言おうと、私はたぶらかした気はないのだから責められるいわれはないのです。教師が常に正しい訳でもありません。我を貫くことは大切です。

もちろん、「誰が悪いのか」を決めるとき、様々な意見が出ることは当たり前です。しかし、明確に味方を作ること、「ひとりじゃない」と思うことは被害者のメンタルケアを行う上でとても重要です。


特に部員が注意されるということはなかったと思いますが、もう無関係なので勝手にしてくれ、と思っていました。そう思った時点で私の中でいじめは集結しています。不快な思いをする環境、人からはさっさと離れるに超したことはありません。


お父さん、お母さんが気をつけなければならないことは、
①子どもに自信を持たせること
②話を聞き、子どもの悩みを理解し、絶対的な味方であるという姿勢を見せる(解決に向けて適切に動く)こと
の2つです。
日頃のコミュニケーションを欠かさないようにしましょう。


学校側が必ずしも対応してくれるとは限りません。
子どもの心を守れるのは家族と本人だけ。

今の子どもたちが良きスクールライフが送れるよう、願っています。

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