備えとしてどの程度の貯金が必要?
よく会社員の理想の貯金額として、年収の3倍程度という基準が挙げられます。しかしフリーランスで個人事業主として生計を立てていく場合、事業資金も自分で確保しなければなりません。会社勤めから独立してフリーランスへの転身を目指す場合には、貯金に対する意識の切り替えたうえで準備を進めていきましょう。
一般的に生活費の1年分程度、事業にかかる費用は3ヶ月分程度、少なくとも必要だとされています。会社員の年収の3倍程度はあくまで理想的な金額なのに対し、フリーランスはより現実的で、用意しておくべき金額と言っても過言ではありません。
独立してすぐのうちに、安定した収入が得られる環境を確保できる保証はどこにもないのです。エンジニアなどのIT技術職の場合は、比較的独立後に仕事を獲得しやすい環境と言えます。しかし、それでも数ヶ月間は不安定な状態が続くことを覚悟しておくべきでしょう。
また、会社員とは異なり、病気や怪我などで仕事ができなくなってしまったときのセーフティネットも自分で確保する必要があります。安定した収入を確保できず、赤字で貯金を切り崩す環境なうえ、不意の出費がかさむこともあるのです。こうした独立後の状況に備えるためにも、生活費1年分と事業資金3ヶ月分程度が求められます。
もちろん、貯金が多いに越したことはありません。貯金をすべて使い果たす前に事業を軌道に乗せることを考慮し、計画や準備を進めていくのが理想的です。フリーランス向けの貯金術が掲載されているサイトもあるので、しっかりと情報収集しておきましょう。