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【製本のある暮らし】 弱いから生き残れる、弱者の戦略。



綴人の  note  にお越しいただき、ありがとうございます。

 

以前読んだ生物学系の本で、印象に深く刻まれた教えがあります。それが「弱者の戦略」です。

弱い個体がいかに生き残るか?というものです。
それには4つの行動があります。

1、逃げる。

2、群れる。

3、隠れる。

4、ずらす。


恐竜が生きた時代が2億年、人類が誕生してから300万年、体の大きな強い恐竜でも、環境の変化には勝てず、反面、体の小さな人類の祖先はじっと身を潜め、いき延びて現在に至っています。(隠れる)

ホモサピエンスも、ネアンデルタール人に比べれば体は小さかったそうです。しかし、共同の社会を築くことで協力し合い、ネアンデルタール人は滅びたのに対し、ホモサピエンスは生き延びました。(群れる)

現代のストレス社会において、頑張るという言葉の認識が変わってきています。弱っている人に頑張れという言葉は、毒になります。
そんな時、まずは生きるために逃げることが大切です。潰れる前に逃げる。何も考えず、一目散に逃げる! これです。(逃げる)

天敵がいる目につきやすい昼間を避け、夜に捕食する夜行性の動物は、夜でも見通せる目という優れた技術を身につけました。
狩をする時間をずらすことで無用な競争を避ける事ができます。(ずらす)


私は困難と対峙する時にこの4つの言葉を当てはめます。逃げるべきか? 群れるべきか? 隠れるべきか? ずらすべきか?

この事を意識し始めたのは、本を読んだ近年です。もっと早くから知っていれば、と思いましたが、しかし今になって思い返すと困難にぶつかった時、自然とその4つの行動をとっていました。

逃げるとき、自分は何て情けない人間なんだろう、と思いました。
群れるとき、自分は何て勇気がないんだろう、と思いました。
隠れるとき、自分は何て卑怯なんだろう、と思いました。
ずらすとき、自分は何て信念がないんだろう、と思いました。

しかし、それは生き延びるための立派な戦略で、自分を卑下することはなかったのです。それ以降、弱者であることに自信を持ちました。
と同時に私は、気概という言葉が好きです。
気概を辞書で引くと、「困難に立ち向かう強い心」とあります。さて、これはどうなのだろう?、と思います。差し迫った自分より力の強いもの、優れたものに対し当たって砕けろでは、個人として命取りになりかねません。

まずは自分を知ること、そして弱者の戦略を踏まえ生き延びる、生ききる心こそが気概と考えます。
若年のころは当たって砕けることが多かったのですが、それでも体力に物を言わせ前進できました。その経験があったからこそ弱者の戦略というものが如何にすぐれているかが解かるようになりました。



この弱者の戦略はいろいろな場面で有効です。日頃メディアの報道などで、悲惨な事件事故の状況を見るたびに何とかならなかったのか?、と思います。
無意識下で人は、弱者の戦略とは違う行動を取ります。
我慢するんです。人間は我慢することで身を守ろうとする習性があるそうなのです。
私は思います。ストレスや困難が迫った時、とにかく自分の足で立っていられる場所を見つけること、そのためには自分を知ること、人間を知ること、そしてつねに生き延びることを考えたいものです。

老婆心でありきたりのアドバイスですが、本を読みなさい、本が教えてくれます。そして  note  を読みなさい。沢山の人が助かる助言をくれています。

それでは今回はこのへんで。

ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。





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