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書くことは、私を苦しめ、私を救う。

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書くことは、私を苦しめ、私を救う。

最近の記事

スマートな私のボーイフレンド。 秋の初めに、私は彼を好きになって彼と身体を重ね、定期的に会うようになった。 彼とのセックスはとても良くて、身体を重ねると自分が解放されるような気持ちになって、私は彼とのセックスに夢中になった。 こうなる前は沢山デートをしたのに。 私達は会ってもセックス以外をしなくなった。 彼は私と会うと、いつも他の女の子の話をしていて、私も元の夫の話をしたりした。 私は彼が好きだったから、自分の全てを知ってもらいたかったのかもしれないし、いつも彼の周り

    • 春夏秋

      春に初めてデートに行ったボーイフレンド。 なかなか時間が取れない彼と半年で5回のデートをした。 その間に春は終わり、夏が過ぎ、秋がきた。 【春】 1回目のデートは六本木。 食事をして、カラオケバーに行って、歌も歌わず談笑して、 22時には「じゃあ帰ろうか」ってタクシー代を渡された。 2回目のデートは美術館。 一緒にランチして、展覧会を見て 「これから仕事なんだ。駅までしか送れなくてごめんね」 って言われて、夕方には駅の前でお別れした。 それから2か月、何の連絡もなかった

      • 東京

        会いに来てくれてありがとう。 週末は楽しかったな。 会えたのは、数時間だけれど。 仕事のために来たって知ってるけど。 一緒にいなくても、あなたのいる東京はなんだか楽しい。 ラインでも電話でも。 連絡したらすぐ返事をくれるのも知ってるけど。 でも、なんかちょっと違うんだよね。 「寂しいな。また来てよ」って伝えたら あなたが喜んでくれるのも知ってるけど。 でも、結局私は、言葉を打てずに 月曜日の街を歩いて、ただ思うだけ。 あなたのいない東京は、なんだか寂しい。

        • おはようから始まる毎朝に。

          毎朝「おはよう」の挨拶を送ってくれる男友達がいる。 彼とは3月に出会って「よかったらライン教えて?」と声をかけられ、連絡先を交換した。 その後2か月は、数回ご機嫌伺いラインが来たくらいで、ほとんどやり取りをしなかった。 6月にアルバイト先に遊びに来てくれて、 少しづつラインをやり取りするようになった。 ラインが少し続くようになった7月のある日。 朝の挨拶は始まった。 「rieさん、おはよー」 最初は 『朝の挨拶だけのやり取りして楽しいのかな?』って感想しかなかっ

          お父さん

          子供の頃、父の所へ行って 「今日の服、かわいい?」と聞いて 「かわいいよ」と答えてもらうのが好きだった。 私の母は、自分大好きな自由な人で、 そんな母に距離を感じていた私は、 心理的にも、父との距離が近かった。 初めて生理が来た日も、母は家におらず 「私、生理になったみたいなの」 と、一番最初に父に伝えた。 父は「そうか。お母さんが帰ってきたら、 どうしたらいいか聞こうね」 と優しく答えた。 かくして私は、ファザコンになった。 二十歳を過ぎてお酒が飲めるようになると

          お父さん

          憐憫は愛情にさも似たり

          私はすぐに男の人のことを、この人は可哀想な人だなぁと思ってしまう。 男性と二人で食事をするようになって、2回目か3回目。 男性たちは、自分の傷を語りだす。 大抵は家族の問題。過去の傷。 仕事の悩み。生き方の悩み。 もしかして、それは『男の傷は男の勲章』的なそういうものなのかも知れないが、女の私にはそれがよくわからなくて、あぁ、この人は可哀想な人だなぁって思ってしまう。 『可哀想だって思ったら、  それは惚れたってことよ』 え、それって、本当ですか? そしたら、こ

          憐憫は愛情にさも似たり

          夕景のプレゼント

          「少ししか時間が取れないけど、ドライブに行こうよ」 いつも忙しいボーイフレンドが、早く仕事を切り上げて連れて行ってくれたのは、江の島。 「美しいものを見るって幸せなことだよね」 彼の言うとおり、夕景はとても美しかった。 話す言葉もスマート エスコートもスマート 運転もスマート 彼は何をしてもスマートで、彼から恋愛的な情熱を感じることがない。 私たちは、たまに食事をして たまにドライブをし、たまに手を繋ぎ、 お別れのキスをする 私も恋愛的な情熱を持って彼とキスする

          夕景のプレゼント

          誰にも言えない

          会いたいな 寂しいよ。 ボーイフレンドは何人かいるのに。 この言葉は誰にも言えない。 みんなそれぞれの人生を生きるのに一生懸命だ。 自分の人生を話してはくれるけど、私の寂しさは聞いてくれない。 でも、わかるよ 私も生きるのに一生懸命だ。 だから私はニコニコしたり、同情する顔をして、ボーイフレンド達の孤独を癒す。 会いたいな 寂しいよ。 どこかに私の孤独を聞いて包み込んでくれる人がいるのかな。 大丈夫。 明日になれば、いつもの私に戻るから。 だから今日は、眠ってし

          誰にも言えない