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JALとANAは、なぜホテルから撤退したのか?


https://news.yahoo.co.jp/articles/97590e718273170417b2647bcc04ce99fabb29c3

 航空会社の多角化戦略として、ホテル経営は古くから採用されてきた。

 例えば、米国のパンアメリカン航空は1946年にインターコンチネンタルホテルグループを設立し、欧州、アジア、中東、アフリカに同社が運営するホテルを展開。国際線のチケットと一緒に販売してきた。
 ※上記記事より

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パンアメリカン航空は、1930年代から1980年代にかけて、名実ともにアメリカのフラッグシップ・キャリアとして広範の路線網を展開し、
世界の航空業界に対して、非常に高い影響力を有していたが、航空自由化の進行と、高コストの体質の改善失敗によって経営が悪化し、1991年に破産し、消滅した。

そのパンアメリカン航空から、1988年にインターコンチネンタルを、なんと2800億で買ったのが、私がかつて在籍したSAISONである。

そして、その後パンアメリカン航空は、上記の通り破産して消滅、
SAISONも、インターコンチは、買収代金の他に改修にもかなりの金額がかかり、数年後に手放すも、SAISONも消滅してしまった。

この2社の経営破綻に、ホテルの経営がネックになっていたのは、間違いの無いところだと思う。

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JALとANAは1990年代以降、事業の縮小や経営権の譲渡に踏み切った。背景には、両社が過大な投資を行ったことが共通している。

 特に、1980年代から1990年代にかけてのJALのホテル事業は、バブル景気の影響で資金的な余裕があったにもかかわらず、財務的には無理のある投資案件が多く、当時から“放漫経営”との批判が絶えなかった。

 特に、前述のエセックスハウスのエピソードは、山崎豊子の小説『沈まぬ太陽』にも名前を変えて登場しており、多くの読者に知られているだろう。1984(昭和59)年に買収されたこのホテルの取得コストは

「1億7500万ドル」(当時のレートで約200億円)に達し、

「売却元であるマリオット社の言い値で購入したのではないか」

という批判が当時の調査報告書に記載された。エセックスハウスは、その後の改修に1億ドル以上を要し、日本航空の経営を圧迫した結果、1999(平成11)年に売却されることになった。

 JALグループはほかにも国内外に多くの大型ホテルを所有していたが、2000年までに約700億円の損失を抱えることになった。その後、ホテル資産の売却を進めて財務状態は改善したが、2010年には親会社のJALが経営破綻した。

※上記記事より

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エセックスハウスの200億が、かなり高額だったとすれば、インターコンチの2800億という数字がいかに大きなものかと、驚かされる!

なんでそうなに高額を出してまで購入する必要があったのか、、

また、パンアメリカン航空とJALには、非常に似ているところがあるようにも思う。

いずれも、国を代表するフラッグシップ・キャリアである。
そこで働く人たちは、
「まさかウチの会社が、おかしくなるはずは無い!」
と、信じて疑わなかったことだったろう。

しかし、現実は両社とも破綻してしまった。

歴史は、嘘をつかない!



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