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桜井識子著『神様仏様とつながるためのきほんの「き」』について

コロナ禍、近所散策が日課となり、そこから神社参拝も習慣となり、作法などを知りたくて読んだ本ですが、びっくりすることがたくさん書いてありました。でも、よく考えると、ここに書かれていることは、古来から昔話や説話などによって言い伝えられてきた理屈抜きの倫理や人生訓、処世術そのものかもしれないと思いました。

著者が今の世の中に最も知らせたかったことは、p.176の「イジメに関するスピリチュアルルール」ではないかと思います。「現在進行系でイジメをしている人にぜひ知っていただきたい、スピリチュアルルール」としてこんなことが言われています。

「見えない世界では、イジメをした人は、自分が将来手に入れる予定の「幸運」や「成功」を、イジメた人にあげる、という仕組みになっています。これは厳然たるルールですから、そうなるかもしれないという可能性の話ではなく、必ずそうなります。」

これを読んでなんとなく思ったのは、これが本当で、しかも広く知られるようになったら、酷いイジメの素地にある、優しいふりをした人達の巧妙な嫌がらせや意地悪から無くなっていくのではないかということです。というのは、優しいふりをしている人は、なぜそう振る舞うかというと、それによって「得」をしたい人だからです。その得を徳に変えるのは、「見えない世界」からの眼差しかもしれないと思います。

一方、イジメをするような性格の悪い人が成功しているような場合は、それは「悪霊つき」である可能性が高いとのことで、悪霊はそのような仕方で人間を困らせること、苦しませることを無上の喜びとしている存在だそうです。神仏が存在するように、悪霊もまた古くから存在するとのことでした。

読むと世界の見え方が変わる本であると同時に、昔話説話の世界が現実世界(と思い込んでいた世界)に、一気に流れ込むような感じがしました。


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