「天気の子」のいまさら感想
序盤の雨の役割が面白い。涙、汗、雨が判別不可能になることで風景と人物の感情という二つのレベルが即物的に一致している。新海の作風である「風景による感情描写」の「による」を消してベタっと均したようだった。
全体的に、天気の巫女の話がウソで、陽菜が晴れを呼ぶのも単にたまたまだという余地をわざと残しているように思えた。というかそういう「たまたま」でナラティブを駆動する、ゼロ度のご都合主義みたいなのが、拳銃をあまりに唐突に拾うシーンからずっと流れ続けているように見えた。それでも信じ続