おかねの学校が目指すもの
「私」の経歴
まず私こと、そんべんの経歴をご紹介します。監査法人で公認会計士として、会計監査の仕事を行ってきました。その後会計系のコンサル会社へ転職し、中小事業者の再生や立て直しの業務に携わってきました。その後、独立し個人事務所を開設して、現在に至ります。
ものがある今の時代に合わない経済のかたち
僕が「おかねの学校」の執筆をはじめたそもそものきっかけは、コンサル会社や個人事務所で中小事業者の再生や再建に携わる中で、今の世の中の経済の仕組みに、疑問や違和感を持ったからです。
今の経済の仕組みは、いわゆる「ものがない」戦後の日本にはフィットしていたように思います。高度経済成長期の人口は右肩上がりで、新しいものを作ればどんどん売れる、そんな時代でした。自動車や家電製品など、次々と新しい道具が開発され、日常生活はさまざまなものにあふれ、国民の生活はとても豊かになりました。
ところが、経済のバイオリズムは転換点を迎えます。経済が拡大から縮小に切り替わりました。その象徴的な事件がバブル崩壊です。人口にも経済にも、やはりリズムがあったのです。それからの日本経済は、30年以上も賃金が上がらない長期のデフレ経済を経験することになり、日本経済は苦しい時代を迎えます。「値段を上げると取引が切られる、かといって削減できるコストは人件費しかない」。「20年も給料は据置き、生活は楽にならない」まさに出口の見えない苦境に立たされている経営者の方を多数見てきました。
ものが増えて国民生活は豊かになったはずなのに、現在の日本人は幸せよりも不幸を感じている人の方が多いように思えます。事業でも日常生活でも、我慢を強いられることはあっても、見返りとなる喜びを感じるポイントがあまりにも少ない。そんな厳しい状況下で、僕は「なぜこのようになってしまったのだろうか」と考えるようになりました。
「お金の本質」を知り、奪い合う経済を終わらせる
僕は一時期、お金そのものが元凶ではないか、実はお金がない方が、社会は穏やかで、人は豊かに生きられるのではないだろうか、そんなことを考えていました。企業も個人も、目の色を変えながらお金を追いかけて生きています。それによって心は疲弊し、しかし暮らしむきは豊かにならないという悪循環。まさに世の中がお金中心で回り始めてしまったことで起きた弊害だと思ったのですが、残念ながらお金がない方が豊かである、という明確な根拠は得られませんでした。
そしてある時ふと思ったのです。
「そもそもお金ってなんだ?もしかして、みんなお金というものが何なのか分からないから、こうなっているのではないか。」
個人事務所設立後、これまで出会ったことがない様々な価値観の方と関わる機会が増え、僕自身の考えや価値観も変化しました。そこで僕が得た答えの一つは「本来の豊かさとは、そこに関わるすべての人たちが共同で作り出している」ということでした。現在の経済のかたちは、いかに多くのお金を集めるかという「奪い合い」の側面が色濃く見えます。けれども豊かな世界とは、本来奪い合いではなく与え合いによって作られているのです。
風の時代と新しい経済のかたち
よもやま話ではありますが、西洋占星術では2021年12月を区切りとして、新しい時代に遷移したと言われています。社会基盤を整え、ものづくりが主役であった「土の時代」が終焉を迎え、AIやICTといった情報技術を使って人と人が繋がり、情報とコミュニケーションという形を持たないものが主役になる「風の時代」。
これからは、離れた場所に住む様々な才能を持つ人たちがオンラインで繋がり、本当に大切なものをクリエイトする、ポジティブな「共同創造」がどんどん生まれる時代になると思います。そして、経済のかたちも、特定の誰かだけが得する「奪いあう経済」から、皆が広く分け与え合う「与えあう経済」に、姿を変えていくのだと確信しています。
ただし、新しい世界においても、経済活動がなくなるわけではありません。むしろ、遠く離れた人と人をつなぎ、利害調整のバランスをとるのは、やはり「お金」だと思うのです。だから今、お金というツールのことを、もっと理解する必要があると考えました。
僕は、自分が長年にわたりお金と向き合う仕事をしてきた中で学んだ「お金の本質」についての情報発信と、新しい経済のかたちを考えるための場づくりとして「おかねの学校」を開設することにしました。
受け取ったギフトはほかの誰かへ
「おかねの学校」では、僕が公認会計士としてお金に携わる中で気づき、学んできたお金の本質に関する知識や情報を、皆様に提供していきます。また、おかねや経済について、気軽に相談できる場を提供していきたいと思っています。
「おかねの学校」で大切にしていくコンセプトは「与え合い」です。ここでの情報発信は、いわゆるマネタイズを目的にはしていません。できる限り無償で提供していくための場所として運用していこうと思っています。
ここで一つお願いがあります。これは、僕から皆様にギフトする場なのですが、皆様には、ご自身が受けった価値に相当する何かを、ぜひ他の誰かへギフトしていくことをお約束ください。それが、このコミュニティに参加していただく上での、たった1つの条件です。僕は「おかねの学校」を訪れてくれる方と一緒に、ギフトとギフトが繋がっていく与え合いの流れを作っていきたいと考えています。
これからの「おかねの学校」の予定
「おかねの学校」は、経営に携わるプロ経営者の方はもちろん、そうでない一般市民の皆様も「なるほど」と思えるような身近なテーマを扱っていきたいと思っています。そのため「おかねの学校」では、双方向性を重視して、お金に関する疑問・質問・相談の窓口をつくること、そして時には皆様に集まっていただき、お金をテーマに話し合い、議論し、自分たちで未来を考えていく場所にしたいとも考えています。
今後は、以下のようなコンテンツを開設予定です。
・お金に関する素朴な疑問、質問を、だれでも気軽に質問していただける「お金に関するQ&Aコーナー」
・経営や事業に関する困りごとを相談できる駆け込み寺としての「個別相談コーナー」
「お金に関するQ&Aコーナー」では、日常生活で気になったあれこれを気軽に質問していただき、それを僕独自の目線で解説していくコーナーにしていきたいと思っています。
「個別相談コーナー」では、経営に悩む経営者様に対する駆け込み寺として運用していきたいと思っています。この個別相談コーナーについては、時間や予算の制約もあることから、完全無料で提供することは難しいかもしれませんが、それでもできる限りのことはやっていきたいと思っています。
今後、世界は競争や奪い合いの経済から卒業し、皆が自分の才能を持ち寄りながら共同で何かを作り上げていく、新しいかたちに変わっていくと思っています。
こうした「与え合い」による経済のかたちの最初の一歩を、このブログを通じて体感し、皆様一人一人が歩んでいくきっかけになれば幸いです。
それではどうぞよろしくお願いいたします。
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