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たまたま流れてきたラジオから考える。

みなさん、ラジオを聞いたりしますか?
私自身、
車を運転する機会が多くなったことがきっかけで、
よくラジオを聞いているんです。

そのなかでも好きな番組がありましてオールナイトニッポンというラジオ番組があります。

毎日、さまざまな芸能人や
著名人が担当しており、
今年で放送がはじまって
56年目だそうです。

その40年程前に
中島みゆきさんが
そのラジオ番組を担当されていました。

どんな風に番組を進めていたかというとラジオを聞いている人からの手紙を中島みゆきさんが読むんです。

当時だからもちろん手書きの手紙が届いて、それを中島みゆきさんが読みます。

その手紙には、ラジオネームと言って、実際と異なった名前で名告ります。

とある放送回で
ラジオネーム
「生きるのがつらい」さん
と名告る女性から手紙が着ました。

その手紙を中島みゆきさんが読むのです。

「私は世界で1番のブスです」と
はじめに書かれています。

その子は中学生の女の子で、
周りの友達からもブスブス毎日言われ、からかわれて…

今高校受験の勉強してるけど、
行きたいなと思う学校に
また同じ中学の人が来てしまう。

その人からもブスと言われる。
だから勉強する気も起きない。
死にたいと思うときもあります
と書かれている。

続けて

みゆきさん、こんなわたしでも
生きててよかったと思うことが
ありますよね?

堂々と人前
歩けるようになる日が
きますよね?

その日を夢見てがんばります。

そして、みゆきさんのコンサートのときには、今の自分じゃない自分で
コンサートに伺います。

というお手紙でした。

中島みゆきさんは
手紙を読んだ後に、

 今このラジオを聞いてる人は、
 誰が一番醜いかっていうのはわかってると思います。
 
 女の子は、お金をかけたら、
ある程度美しくなれると思います。
でも、金かけてきれいになれない
ものもあると思います。

コンサートの日は、
あんたのままの、
あんたでおいでよね、
また来週!

と言ってそのラジオが終わるんです。

この話を聞いて
自分の姿が醜くいと、
いじめられたことによって、
安心できる居場所がなく、
この世界に存在していていいものかと見捨てられたかのように
彼女は深く感じたのだと思います。

また、
この姿でいいのか?
いまの姿のままでは
ダメではないか? 

なにか素敵な姿にならないと
いけないのではないか? 

と思っていたのでしょう。

中島みゆきさんは、
手紙をくれた彼女に変わりなさいと言いませんでした。

それは、あくまでも憶測ですが、

彼女の悩みの解決にならず、
彼女を苦しめてしまうと
わかっていたのではないかなと
思います。

だからこそ、
変わった素敵な姿になってから
コンサートに来なさい。

と言わなかったのでしょう。

「あんたのままのあんたでおいでよ」

という言葉には、

「あなた自身でさえ、見捨ててしまいそうなあなたを、見捨てることは私は絶対にしませんよ」

「わたしは、あなたのために安心できる居場所をすでに用意していますよ」

「だからこそ、どうかそのままの姿でおいでよ」

という思いがあったのではないでしょうか?

変わったから認めるという世界では、変われず漏れる人々がいる。

中島みゆきさんのこの言葉。
なぜそのようなことが言えたのか?
その背景をも知りたくなりました。

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