こうりん (降臨) 4

部屋に帰ってきて、早速アマテラスにショーツを穿かせようとしたけど、元々実体の無いアマテラスに穿けるはずがなかった。
万が一、穿けたとしてもショーツだけが空間に浮いて見える、と言うことらしいので、断念した。
朱美ちゃんに穿かせよう。
お供えものを鏡の前に並べると、アマテラスは満足げな表情になった。
大吟醸をコップになみなみ注ぐと、うっとりとした表情になった。
「お、さ、け。」
次第にアマテラスの透き通るような白い肌が桃色に染まって行く。
顔が一番色が濃くて、うっとりと言うよりも、恍惚とした表情になる。
「おぉ、さぁ、けぇん。」
甘えたような声になる。
甘えたような仕草になる。
あ、あかん、めっちゃ可愛い。
アマテラスが僕に寄り沿ってくる。
所詮、実体を持たないアマテラスの体は、僕を素通りするだけだった、そのはずだった。
僕に肩にアマテラスの肩が触れる。
暖かくて柔らかい感触。
汗をかいているのか、少ししっとりとしている。
確かに人と同じ感触がする。
アマテラスはこの事に気付いていないみたいで、僕に抱きついてきた。
この世のものとは思えないほど巨大な乳房が、僕の体を包み込む。
ムチムチとした太ももが質量を持って僕の脚にのしかかる。
実体を持つと、こんなにも違うものなのか。
見るともなく、アマテラスの股間が目に入る。
凄い卑猥。
僕は慌て、朱美ちゃんに穿かせたショーツを脱がせるとアマテラスに穿かせた。
それはそれで、めっちゃエロい。
卑猥さを選ぶか、エロさを選ぶか。
究極の選択。
僕が逡巡しているうちに、アマテラスは寝たようだった。
まだ夕食にも早い時間だったので、僕はアマテラスを抱き上げて、ベッドに寝かせた。
アマテラスは、僕よりも背が高く、この世のものとは思えないほど巨大な乳房を持っているのに、思いのほか軽かった。
仰向けに寝かせたのに、すぐに寝返りを打って、僕の方に横向きになった。
乳房は、ビーチボールが二つ重なったみたいで、喉元を圧迫していた。
僕は、夕食の時間まで、そんなアマテラスを見ていた。
やがて、夕食の時間になり、僕が夕食を食べ終えても、アマテラスは起きてこなかった。

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