Play and Earnのゲーム設計のポイント

ゲームアーキテクトの米元です。

今回は、最近少しずつ話題に挙がってきているPlay and Earnのゲーム設計について解説します。


Play and Earnについて


Play to Earn と Play and Earnの違いは、誤解を恐れずにざっくり書くと、稼ぐためにプレイする、ということと、遊んでいると場合によっては稼げることもある、ということの違いです。

つまり、Play and Earnの場合は、必ずしも稼ぐことが目的ではない、ということになります。

過去の記事も、どちらかというとこのPlay and Earnを意識して書いていたので、いよいよ今回は、Play and Earnを成立するようにするためにはどういったところを意識すると良いのか、について解説を書いていきたいと思います。


前提


これはゲームなのでもはや大前提ですが、ゲームが「面白い」必要があります。

その面白い、というのはもちろん色々な形がありますが、前提としてゲームはビジネスとして作られる=収益を上げる必要がある以上、純粋にゲームとしての遊びに対価を払うユーザーがいてこそ成り立つものです。

もし面白さが足りないけれどもユーザーにお金を分配する場合は、ゲームの活動を通じて、何かしらゲーム外から収益を稼ぐ、あるいは何かしらの楽しさ以外の価値を提供する必要があります。

このあたりについては少し最後に触れるとして、NFTゲームならではの面白さについては、やはりNFTが資産性があるため、この資産をトレードなどを通じてやりとしたりする部分が大きいです。

このあたりは過去の記事でも何回か解説していますし、今後はもしかしたらそれ以外でもNFTならではの面白さを組み入れたゲームが出てくるかもしれません。

こういった、NFTならではの面白さと、ゲームとしての面白さを掛け合わせたプロダクトを作る。これは大前提になります。


トークン獲得合戦の設計


さて、ここで重要なのが、先程お伝えしたとおり、ゲーム開発運用はビジネスなので、ある程度運営が収益を確保する必要がある、ということです。

要は、全てのお金をユーザーに還元する、ということは不可能になるため、最終的に稼ぐことができるのは一部のユーザーになるような構造になります。

なので、冒頭でも書いたとおり、「対価を払うくらい面白いからついつい遊んでいて、うまく行ったときは時々お金が手に入る」というような構造にする必要があります。

そのための方法についてはここでは詳細を書ききれないので、ぼんやりと書きますが、例えばうまくチーム分け行って、そのチーム同士が対立、あるいは協力でもいいので、なにかしら競争する意義付けが出来ている、という状態だと、先程解説した、楽しく試行錯誤をした結果、大会で勝てるとトークンが、負けてもそれ自体が楽しかった、という体験を比較的作りやすいです。

簡単に書いていますが、こここそまさに、ゲーム作りの経験とノウハウが必要な部分で、今後はこのあたりの動機付けや建付けがしっかりとした世界観や設計のゲームが増えてくることが予想されます。


楽しく稼げるPlay to Earn構造の設計


そして、次にPlay and Earnを合理的に成り立つようにする設計が必要なのですが、実は面白いゲームサイクル設計と似ている部分があります。

どういうことかというと、面白いゲームサイクルの設計は、ユーザーが試行錯誤して工夫した結果、強い敵などを倒せる、というような構造がうまく作られています。

特に長く運営が続いているF2Pゲームなんかは、GvG(ギルド同士のバトル)やPvP(ユーザー同士のバトル)などで、ユーザーが試行錯誤し合った結果がぶつかり合い、その結果として勝敗が決するような仕組みがうまく機能しています。

同じことがPlay and Earnにも言えるのです。

試行錯誤した結果、というのは、もう少し詳細を書くと、「一番効率的に強くなれるようにお金も時間も投資する配分を試行錯誤した」結果、ということになります。

そして、その結果として、ゲーム内の大会などでトークンを稼げる、というような構造を作ることで、面白さの延長で場合によっては稼げる、というような形を実現する形になります。

つまり、投資効率を最適化する楽しみをうまく設計することで、自然とPlay and Earnの構造を作ることが出来ます。

逆に言うと、単純作業をただ繰り返すだけのゲームでは、なかなか遊んでて面白い、というところを実現するのは難しく、Play and Earnの構造を設計しにくくなります。


面白さ以外の価値設計


とはいえ、現時点ではやはりNFTゲームで純粋な面白さでユーザーを集めれているタイトルはまだ少ないので、もう一つの方向性である、面白さ以外の価値を提供する方向性について書いていきたいと思います。

例えば、こちらのプロジェクトでは、NFTの売上の50%を猫の救済のために寄付をするというようなものです。

こちらはゲームではないのですが、例えばゲームでも、こちらのプロジェクトのように、収益の一部を何かしらの社会的な活動にあてる、という形で、ゲームの楽しみ+αの価値を提供し、結果としてゲーム全体の価値を上げるという方法も主流になる可能性があります。

おわりに


というわけで、今回はPlay and Earnを成立させるための設計について簡単に解説させていただきましたが、まとめると、

・ゲームとして、特にNFT要素を活用した面白さは必須
・トークンなど賞金を獲得させるための競争の設計が必要
・そのための投資効率を最適化する楽しみを設計する必要がある

の3点が重要になります。

本来はこの文字数で解説できるものではないですし、まだ大きな成功事例もこれから、というところなので、どういう形の Play and Earnでヒットが来るのかはわかりませんが、現時点での可能性や方向性についてまとめさせていただきましたので、参考にしていただけると幸いです。


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