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枯れ尾花のしらべ (yunoki nobukoさんの名による幻想曲)

みなさんのハンネをお借りして音楽作品を作っています。
今回はその6人め、yunoki nobukoさんのハンネミュージックです。

nobukoさんと言えば、猫亀! 
というくらい、あの可愛いキャラがわたし的に大人気です。^^
ですが、nobukoさんの本業はお花屋さん。
そしてフラワーデザインのバトルで全国制覇を狙われている強者です。

となりますと、猫亀のイメージで可愛い曲を作るよりも、花をイメージした颯爽としたスマートな曲が相応しいと思いました。

詳しくは存じませんが、フラワーデザインが植物と器を空間的に配置するアレンジだとしますと、DTMアレンジも、楽器とそこから出てくる音を時間的・空間的に配置するという意味で、通じるものがあると思います。
素材としての植物は、非常に多くの選択肢があります。ところが、nobukoさんの挑戦されるデザインコンテストでは、素材の制限があるんですね。
実は、私のハンネミュージックでも、制限が一つだけあります。それはハンネを音名変換してできるメロディを使うという自発的に設定した制限です。それ以外は楽器の選択も時間も制限は設けていないのですが、今回は楽器の選択にも条件を付けることにしました。

ただ、勝手に選ぶのでは制限になりませんので、mikepunchさんに描いていただいたイラストの古楽器を使ってみようと思いました。

楽器の説明の前に、mikepunchさんの記事を紹介したいと思います。

mikepunchさんには、我が家の三猫アンサンブルのイラストを描いていただきました。そしてそのイラストをあしらったグッズを、Tシャツトリニティの特別販売ページに登録して頂きました。
日曜日に注文しましたら昨日届きまして。=^_^=
ものは見出し画像のピンクのスウェットです。
私の英語ハンネ「The Old Music Notebooks」のロゴが付いてます。
mikepunchさん、改めてありがとうございました。

なお、ロゴが「Cats Ensemble」になっているグッズは、mikepunchさんの販売サイトにございます。うちの三猫アンサンブルが可愛いと思っていただきましたら、ぜひ購入をご検討ください。(以上、うちの三猫の宣伝も兼ねて。三猫は売りませんけど。^^)


さて、ハンネミュージックの説明に戻ります。
DTMで使う古楽器は、見出し画像の左の演者から順に、チェンバロフラウト・トラヴェルソリュートです。

チェンバロは、水平に張られた弦①を、鍵盤と連動した爪④で下方から引っかいて音を出す楽器、つまりギターと同じ撥弦楽器と呼ばれるものです。鍵盤を離しますと爪は下に戻るのですが、その時赤い構造物③が後ろに引っ込む仕掛けになっていますので、爪は弦に触れません。かわりに、出っ張っているダンパー⑤が弦に触れて音を止めるというメカニズムです。(イラストはウィキペディアからの引用)

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フラウト・トラヴェルソは、フルートの前身の楽器です。フルートが発明される以前は、リコーダー(縦笛)がフルートと呼ばれていました。そのため、このフルートの前身の楽器が出現した頃は、「横向きの」という意味のトラヴェルソという言葉を付けて呼ばれていたわけです。楽器自体も、キーがごちゃごちゃと付いている現代のフルートとは全く異なっていまして、シンプルなリコーダーのように見えます。
一番手前の穴が、吹き口です。
音色は、下の動画で聴いて頂くとわかりますが、民族音楽的な風合いを感じます。

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そしてリュートも撥弦楽器です。下の絵はカラヴァッジオが描いた「リュート奏者」という絵です。

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これら3つの楽器を使うという制限ですが、実はこの制限ですと、撥弦楽器が二つあるというのが難題です。チェンバロとリュートの音色がかなり似ているんです。チェンバロの方は金属的な響きがしまして、リュートの方は柔らかい響きです。この二つを有効に活用するためには、やはりその音色の微妙な違いを利用する工夫が必要になります。

両者の音域はほとんど重なるうえ、その音域も広いですから、高音域と低音域を別々に割り当てて、しかも違う伴奏フレーズ(音型)にすれば一番簡単です。
ただ、あまりに安易ですし、直感的にはごくつまらないものになりそうです。というのは、楽器というのは同じ楽器でも音域によって音色が変わりますから、2つの異なる楽器を使っている意味がなくなってしまいかねない。

そこで敢えて、同じ音域で、同じフレーズで、但し時間的にずらして重ねることにしました。似た音色なだけに、かえって微妙なニュアンスの違いが際立つことを期待しての試みです。

伴奏音型を2つの撥弦楽器に任せますと、主メロディのnobuko主題はフラウト・トラヴェルソが担当することになります。
nobukoさんが言われるには、ご自身は百合のように妖艶だそうです。(もちろんジョークとして受け取りましたけど^^)

が、これはどうか。

妖艶どころか、枯れ尾花だ。^^

でも、フラウト・トラヴェルソの颯爽とした響きは、どこかnobukoさんのフラワーデザインに通じるような気がするのですが、いかがでしょうか。

枯れ尾花のしらべ
副題:yunoki nobukoさんの名による幻想曲
作曲:古い音楽帳(音楽帳工房)
動画背景写真:するめいぬさん(写真AC)




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