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「相手を不安にさせないこと」がコミュニケーションの初歩という話/発信能力

唐突ですが、自分の知らないことを聞かれたとき、どう対応してますか?無視はできないけど「知らない」なんてストレートに答えてしまったら、気まずいことこの上なし……です。

職場や学校だと困ってしまいますよね。

そこで会話ブツ切りになってしまうのも、相手の欲しいものを提供できない不甲斐なさも、責められない仕方なさも、全部気まずいです。

この気まずさの正体は

お互いがメンツを潰してしまうことであり、
言い換えれば

会話の停滞

……になります。

1.せっかく勇気を出して聞いたのに、相手に気を遣わせてしまった
2.せっかく頼られたのに、役に立てなかった

……という罪悪感が漂っているわけです。

また、

人は未来が予測できないと感じると不安になる

という性質があるため、アバウトだったり解像度が低かったり情報があまりにも少ない場合、人は大きなストレスを受けます。

相手にしてみれば、結局のところ、情報が得られず問題は放置されている状態なので、不安にしてしまっているんですよね。

お互いに悪気は無いとしても、こうしたコミュニケーションを続けていると、無意識的に「あの人と関わると、なーんかイヤな気分になるんだよな」と避けてしまいがちに。

やり方のひとつとして、

条件提示と認識共有をセットで出す

= 周辺情報の提供

があります。

確かに、

「知らない情報」を教えることはできない
けれど、
「何が分かれば知れるのか」を特定する手伝いはできるわけです。

下が分かるなら見通しが立ちます。見通しが立つなら未来が予測可能に感じるので、不安が軽減されてストレスも減って、気持ちよいコミュニケーションができます。

A「○は△ですか?」
B「知りません」
A「えっ……(知らないなら周辺情報が欲しいです)」
B「えっ……(情報持ってないのに追及しないで~)」
- 会話終了 -

before

……が、最悪のパターンとして。

A「○は△ですか?」
B「分からない……ですね。『でも、◇さんが知ってると思います』」
A「つまり、◇さんは○について、こういうレベルで知っているわけですね?」
B「そうですね。」
A「Bさんと◇さんは、直接繋がっている、というわけではないんですね?」
B「そうなりますね。『彼は~をしてるそうなので、¥に居るはずです』」
A「『~ということは、>に会いに行くと迷惑になりますかね……』」
B「そうですね、『<に行かれるといいのでは?』」
A「はい、分かりました。本当に丁寧にして頂いて、ありがとうございます……!!!!」

B「まあ、そんな」
A「Bさんは=をなさってますよね、よろしければ『$のときはお力になりますよ……!』」

B「えぇ、えぇ」
A「それでは!」
- 会話終了 -
 

after

……どうでしょう?

リスペクトがあり、情報が増え、問題が解決に向かうコミュニケーションになっていると思います。

何が行われていたかというと、

最初のやり取りで、「誰が」知っているが分かったことで話が前に進みましたよね。関係性の共有に続き、その人物の情報と「どこ」に居るかを知ることができました。

また、迷惑にならないよう配慮しようとするAさんに対しBさんは、「いつ」迷惑をかけずに会えると思うか教えてくれました。

Bさんの情報のおかげで、Aさんは次なにをすべきか、が明確になり安心して行けます。

コミュニケーションに付き合い、知識を分けてくれたBさんに対してAさんは「恩返し」を忘れません。Bさんのメリットになることを提示し、感謝を示します。

絶え間なく認識を共有し、言葉の意味や情報を深堀し、分かる条件を特定していく。これは、エスパーみたいなことはしてないし、無理なものはあっさりと「分からない」と言ってしまう。でも確実に近づける、現実的な唯一の方法だったりします。

コミュニケーションは才能ではなく、後天的な技術なんですよ。


この場面では「5W1H」という思考法を使ってます。

  • When - いつ

  • Who - だれ (が)

  • Where - どこ (で)

  • What - なに (を)

  • Why - なぜ

  • How - どうやって

これは、迅速な伝達や理路整然とした会話に向いており、唐突に聞く/聞かれる場面では活躍する方法です。で、こうした技術はまだまだ沢山あるんですよ。

さっきコミュニケーションは技術だ、と書きましたが。

ほとんどの人が標準的に装備している技術であること、当たり前に使いこなせること、言語化すると膨大な情報量になってしまうことから、

暗黙知の筆頭

……になっているんですよね。

フワフワした説明で済ませちゃう。
「会話はキャッチボールだ!!」……みたいに。
実態はほとんどブラックボックスです。

ということで、コミュニケーションに難を抱える当事者として、このことには問題意識があるため、これから不定期にこのようなコンテンツを投下していきたい所存です。

これからも、どうぞよろしくお願いいたします。









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