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ゴロゴロハンバーグ

お肉の密度がこう、ぎゅっとしていてまん丸でジューシーなんだけど重くなくて。


それがその子の美味しかったハンバーグの記憶だそう。


お母さんのハンバーグが今まで食べたどのハンバーグよりも美味しかったんだと。
お店でハンバーグを食べるといつも、お母さんのハンバーグの話をしてくれる。

話を聞くかぎり、ゴロっとしていて立体感のあるハンバーグがお母さんの作ってたハンバーグだということ。

僕は、そのハンバーグを食べたことないから見た目も味もわからないけど、その子が求めてるハンバーグを作ってみようと思った。

僕自身もお店のハンバーグにはいつも期待を裏切られていた。いつの間にかこういうもんだと思うようになってしまってた。

この子は、「こういうもんだ」と思わずに探し続けるのがいいところだ。


YouTubeでレシピを見つけた。

見つけたレシピは、ゴロゴロハンバーグ。

カルビ肉をサイコロ状に切って合いびき肉と混ぜるレシピだ。
後の手順は、基本的なハンバーグの作り方だった。
こんなハンバーグを作ったことないし、そもそもハンバーグなんて人生で初めて作る。
焼くたら食べたら、どんな気持ちになるのか自分自身もとても楽しみだった。


ゴロゴロハンバーグ、できた。

ハンバーグを見てその子の第一声は、「大きい~!!」だった。
どっちがいいと聞くと
「どっちも同じ大きさでしょ?」と言いながら目をキラキラさせて真剣に選んでた。

「まって、美味しい!肉噛む前にソースが美味しすぎるね!」

レシピ通り作ったソースは、本当に美味しかった。

ソースをたっぷり絡めながら、ゴロゴロハンバーグをその子は食べた。

「噛んでもお肉の噛みごたえがあるのが嬉しい」
と言いながら嬉しそうによく噛んでいた。

その子には大きすぎたかなと思ったけど、米も含めて全部完食した。
良かった。


【私の記憶メモ】
今のところ一番気に入ってるメニューかも。
噛める、でも柔らかくジューシーなこのハンバーグ。数日たった今でも味を思い出すほど美味しかった。死ぬ前にもう一度食べたい。


次回


次の仕事は、夜勤だ。
この子が夜一人で寂しくならないように、何か食べる気持ちになるように。

コールスローを作ろう、ポテトサラダも作ろう。

続く!

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