世界ジュニア男子SPはハイレベルな戦い!僅差で首位に立ったのは…?

世界ジュニア男子シングルSP(ショートプログラム)が日本時間で昨夜、行われました。

上位4人が80点を超え、約10点差の間に10人ひしめくハイレベルな戦いの結果を演技の雑感とともにお届けします。


ノーミス演技で見事首位!鍵山優真選手

四大陸選手権3位の輝かしい栄光を引っさげ、ISU(国際スケート連盟)公認の優勝候補というプレッシャーに打ち勝っての首位発進を決めた鍵山優真選手。

得点は自己ベストを更新し、85.82点を獲得。

一時期苦戦しがちだったトリプルアクセルジャンプもクリーンに決め、GOE(出来栄え点)+3.09を獲得しました。

ステップはレベル3に留まったものの、スピンはオールレベル4を獲得するほぼパーフェクトな演技でした。

緊張からフッと解き放たれた表情は、どれだけのプレッシャーの中で滑ったかを物語っています。


スキのない演技で2位につけたアンドレイ・モザリョフ選手

同じくノーミス演技で2位につけたのは、JGPファイナルとユース五輪で銀メダルを獲得したアンドレイ・モザリョフ選手。

全てのジャンプをクリーンに決め、スピンステップオールレベル4というまさにスキのない演技。

GOEとPCS(演技構成点)でわずかに鍵山選手に及ばず2位になったものの、自己ベストの84.31点を獲得。

全てのエレメンツのクオリティにおいてもトップクラスの安定感を誇る強力なライバルです。


情熱的な表現力で3位に入ったアンドリュー・トルガシェフ

今大会の伏兵ともいえるベテランジュニアの実力者、アメリカ代表のトルガシェフが3位に食い込む結果に。

レベルはいくつか取りこぼしたものの、情熱的でしなやかなステップや表現で魅了。

昨季はJGPファイナリストに選ばれながらケガで無念の出場辞退という結果に。

今大会のSPはそんな彼の復活を印象付ける完成度の高いものでした。


クールな演技で4位に入ったアレクサンドル・セレフコ選手

今大会最大の伏兵ともいえる開催地エストニア代表のセレフコ選手。

クールな大人男性を演じ、カッコいいSPで観客を魅了し、80.87点で自己ベストを見事に更新!

地元の大きな声援を受けての大活躍でした。

「セレフコ兄」の愛称がぴったりのイケてる兄貴です。


華麗なノーミス演技で5位発進の佐藤駿選手

滑走順が早く、いち早く好スタートを切ったのは、自己ベストの79.30点で5位につけた佐藤駿選手。

オシャレな爽やか演技で見事パーフェクト!

特にトリプルアクセルのGOE+3.09は、首位の鍵山選手と並んでトップです。

今季、日増しにかっこよくなっていく姿に目が離せません。

スピンステップのレベル取りこぼしで5位に甘んじたものの、3位との点差はわずか2点ほど。

FSで高難度構成を組んでくる佐藤選手なら、十分巻き返し可能な点数です。


高難度構成か?完成度重視か?

今大会の面白いところは、SP上位4人が完成度重視の構成。

続く5位の佐藤選手、6位のダニエル・グラスル選手、そして9位発進のピョートル・グメンニク選手が4回転ルッツなどを含む高難度構成を組んでいます。

つまり、FSで番狂わせが大いに起こり得るということです。

トップ4の中でも抜群の安定感を誇る鍵山選手、モザリョフ選手の表彰台はかなり有力なものの、高難度構成組がノーミスの演技であれば、勝負はわからなくなります。

優勝はいったい誰の手に?
そしてメダルはいったい誰になるか…?

3/7の1:00頃から始まるFSも目が離せない大会になりそうです。

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