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お味噌汁を浴びて気づいたこと

お味噌汁をぶちまけた

2月22日、ねこの日に私はお味噌汁をぶちまけた。

出勤日の昼食はだいたい食堂にお世話になっている。おぼんを持って列に並びながら、おかずやらごはんやらを自分でとっていくスタイルだ。

お味噌汁をいつもの場所(おぼんの左上)に置いた後、ごはんをとる。はずが、とりそこねた。たった今置いたお味噌汁のお椀の真上にごはんの盛られたお茶碗を落とした。

お味噌汁とお米が跳ねた。

お米はお茶碗の形をキープしたまま、空っぽになったお茶碗の横(おぼんの上)に着地。お味噌汁は液体なので自由に飛び散っていたが、ほとんどはおぼん内に納まっていた。
私の後ろに人が並んでいたので、すぐさま謝って被害状況を確認。
大丈夫とのことで、そこは一安心だが、どうしよう…と固まっていた。

そうだ、私は驚くと固まるタイプの人間だった。

お味噌汁を浴びた誕生日

5年ほど前の誕生日。
この時も職場は今と同じだが、毎日ひとりで外に食べに出ていた。
当時は昼休憩を取れる時間が日によって違ったので、時間帯によって行くお店を変えていた。

12時台に行くと混んでいるので13時台に行くようにしていたお店に、なぜかその日は12時台に行くことにした。やはり、混んでいた。
ひとりで行っているので、スペースが最小限の、壁に向いて座る席についた。

日替わりランチを注文して待っていた。
その日のメニューは何だったか忘れた。メインのおかずとごはんが先に運ばれてきた。お味噌汁は後からくる。
おかずを目の前に大人しく待っていると、お味噌汁を右側から置いてくれた。と同時に、店員さんがおぼんに載せていた他の人たちに運ぶであろうお味噌汁たちが私の右半身に降り注いだ。

…。
私は、びっくりして固まっていた。

でも店員さんは驚くとわちゃわちゃになるタイプらしく、ものすごく慌てふためいていた。
すごい勢いで謝りながら行ったり来たりしていた。
「右往左往とはこのことか〜」と思いながら店員さんを見ていた。

幸い、真夏だったが冷房対策のカーディガンを羽織っていたので火傷しなかった。
スカートにリボンの飾りがついていたのだが、タマネギとワカメも増えた。

上司に電話で事情を説明し、時間休をとって昼休憩を延長し、近くに古着屋さんがあったので服を買って着替えた。その日買ったベージュのテーパードパンツは、とても気に入って破れるまで穿き倒した。

後日、お店の人が私の職場に菓子折りを持ってきてくれた。
今でも時々ランチに行っている。

あなたはどちらのタイプ?

驚くと
・固まって声も出なくなるタイプ
・わちゃわちゃ右往左往タイプ
2つのタイプがあることがお味噌汁を浴びたことでわかった。

固まってたら、動かんかい!って怒られることもあるかもしれないが、右往左往も二次被害が起こるかもしれない。
どちらにせよ、無意識でそうなってしまうから仕方ないと私は思う。

はたまた、他のタイプもあるのかもしれない。

人の優しさに触れた

食堂でお味噌汁をぶちまけたとき、私が固まっていると食堂の人がすぐに駆け寄ってきてくれた。
新しいおぼんとおかずに取り替えてくれ、おぼん外に飛び散った汁を拭いてくれ、私の火傷の心配もしてくれた。

私の不注意なのに。

驚きと恥ずかしさで、穴があったら入りたかった。
優しいお声がけで、危うく泣きそうになった。

食堂から自席に戻って、隣の席の人にぶちまけたことを話した。
私の靴にネギがついていた。

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