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風が強い日に絵の具を撒き散らせば、風に色がつくと信じていた
最近、ディズニーの『ポカホンタス』を見た。
劇中で流れる「color of the wind」という曲がある。
Can you paint with all the colors of the wind?
この歌詞は「風の絵の具は何色?」と和訳されている。私はこの曲を聴いて、遠い昔、まだ小学生にもなってない頃の自分を思い出した。
◇◇◇
あの頃の私は、頭の中で何でもできた。私だけじゃない、あの歳の子どもは誰でも頭の中に映画館を持っていた。
私は今とは真逆、アクティブで、どんな雨の日でも、どんな雪の日でも、どれだけ暑くても外で遊んでいた。
そしてどれだけ風が強い日でも外にいた。
風が吹くとき、いつも私は想像した。
ここに絵の具を撒き散らせば、風に色がつく。どんなに素敵だろうと。
その頃の私はたしかに風を掴んでいた。風に感触を感じていた。
今となっては感じることができない。だけど僅かに、たしかに残ってる、風の感触。
◇◇◇
大人になった今、私の頭の中の映画館はなくなった。
そんな素敵な映画館を私はまた持つことができるのだろうか。また風に色をつけることはできるのだろうか。
大人になればなるほど、歳をとればとるほど、頭の中の映画館が大きくなっていく、そんなふうに歳を重ねることができたらどんなに素敵だろう。
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