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なぜ自分はドラムマシンを集めだしたのか?。何故、未だにハードウェアなのか?。

現在50台を超えるハードウェアドラムマシンを保有していますが、なぜこんな数を集めるようになったのか、なぜハマったのかを書き残しておきたいと思います。

まず、最初にドラムマシンというモノの存在を知ったのがちょうど1990年ぐらいの高校生の頃。ちょっと前から電子音楽を聴き始め、ダンスミュージック特にテクノに興味持ち出した頃で自分でシンセで音作りし始めた時です。

当時はまだ気軽に買えるドラムマシンなどなく、ドラム音は当時持っていたPC(FM TOWNS)の内蔵のPCM音源を使ってビートを出してました。
もちろん、そんなPCの内蔵音源じゃダンスミュージック的な音が出るはずもなく、悶々としていた所、当時REMIX誌にダンスミュージックの制作についての連載(たぶん福富幸宏さんの連載)にTR-808909,TB-303が紹介されていて、ハウスはコレ!って書いてあるのを見て知ったと記憶してます。

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 そして、大学に入学と同時にシンセシーケンサーサンプラー、その他作曲に必要な機材を一気にローンで買いましたが、まだその購入した中にはまだドラムマシンは含まれてません。
というのも、この頃はサンプラーあればサンプリングしちゃえば、そのドラムマシンの音出せるじゃん!って思っていたので、ドラムマシンを買うぐらいならシンセとか買った方がいいなーって感じてました。

当時はサンプラー用のフロッピーディスクでサウンドアトリエというメーカーがいろんな機材のサンプリングされたディスクを販売していて、それを集めていました。TR-606、808、909、TB-303, シンセではMINIMOOGなどのディスクを保有してたと記憶してます。変わったマシンではYAMAHA MR10のディスクなども販売してました。

 最初はこれで全然自分が満足する音が出てて、実機なんていらないなーって思ってましたが、いろんなテクノを沢山聴くにつれ「俺の持ってるサンプルの音と違うなぁ」とか「低音が...」と感じ始め、まず実機を聴いてみたいと考えてました。楽器屋で試奏する勇気もなく実機ってやっぱとてつもなくいい音するんだろうなぁ...って妄想を勝手に抱きながら(笑)。

そう思ってた矢先に、近所のリサイクルショップで、KORG DDM110というドラムマシンが2000円ほどで売られていて、とりあえず購入、家に帰って聴いてみたらチープなスカスカな音(笑)。アマチュア向けPCMドラムマシンなので今考えると仕方が無いですが。

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ハードウェアでもこんなチープなんだ...って思いながらも、せっかく買ったのだし、とりあえず使ってみようって事で、MIDIもついてないこのマシンでビートを作り始めました。しかし使って行くうちにシーケンサー+サンプラーでは味わえないような感じの打ち込んでる感覚になぜかハマって、黙々と寝転びながらビートを打ってました。

その頃から909、808も欲しいと思ってましたが、学生なのでそう簡単に買えるはずもなく(それでも今の価格よりは格段に安い5万ぐらい~)サンプラーで我慢してた所、TR-606SEQUENCIAL TOMを格安で手に入れる事ができ、一気にドラムマシン熱が高まりました。

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まずサンプリングされたものとは圧倒的に違う音圧(当時持ってたサンプラーの性能もありますが)、
また、シーケンサーとは違って「楽器」を触ってる感に惚れました。

もうこの頃は、サンプラーも低価格になり、サンプリングCDも充実し始め、いろんなハード音源にも著名なドラムマシンの音がプリセットで入ってるのも当たり前になってきました。

実際ハードウェアのドラムマシンはあまり見向きされなかったのですが(一部のマシン、808、909除く)、時代に反してハードウェアドラムマシンにこだわるようになっていきました。

そして、楽器屋でのTR-808との出会い、衝動で即購入(カードで)、

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ヤフオクがスタートしてオークション漁り、リサイクルショップ、ハードオフ巡り。これが90年代後半に一気に押し寄せて今に至るという訳です。

RHYTHMBOXERを名乗りだしたのもこの頃。

気が付きゃ現在ドラムマシン57台

雑誌GROOVEの部屋紹介で紹介されたり、サウンド&レコーディングマガジンドラムマシン特集に協力させてもらったりと、コレクター冥利につきる事もありました。

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で、肝心の何故未だにハードウェアなのかって理由はって言うと....

ぶっちゃけ、ソフト音源が充実してる今、ハードウェアマシンにこだわる理由はそうありません。

唯一いえるのはルックスが良くって触ってて楽しいって事だけです。

音に関してはソフトウェアもいい音源が沢山ありますし、実際ソフトウェアの方が扱いやすい。音に関してもハードウェアに負けないぐらいのソフトウェアは沢山あります。
結局ハードウェアもDAWに録音するので同じじゃんって感じたりもしてます。

だけれども自分はハードウェア

触ってて音を出して楽しい、それだけの理由でも別にいいんじゃないかなと思います。
自分はPCの画面見てるよりも、ハードウェアのツマミ触ってる方が好き。
ホント、それだけなんです。

次回からは、ドラムマシンに関する考察をいろいろ書いていければいいなと思います。


長年、シンセ、ドラムマシンをこよなく愛してトラックメイクしてきました。今までの蓄積から何か残せないかと思い文章に書き記しています。