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日本ではじめての英語音楽教材の制作までの道のり(1)Miss Pattyとの出会い

Pattyの曲との出会い

Rhymoeでは実践当初からレッスンで必ず使っている曲がありました。
それがPatty Shuklaという在米アーティストの”Stand Up Sit Down”という曲です。
リズム、音楽、動き、この3つの要素を連動させるためには、身体が自然と心地よく動くような音楽が必要でした。
あれこれとYouTubeやiTunesで検索をかけて、見つかったのがYouTubeで100万人以上のフォロワーを持つPatty Shukla(現在はMiss Patty)だったのです。
透明感のある素敵な声と、口ずさみやすいフレーズ、そして心地よいリズム、幼児向けの音楽なのに本格的なサウンド。これだと思いました。

”Stand Up Sit Down”は、最初はゆっくりとはじまるのですが、だんだんとテンポが速くなっていきます。そして歌詞も非常にシンプルで、Stand Up (立つ)、Sit Down(座る)、Turn around(くるっと回る)という動きくらい。英語になじみがない人たちでも、Rhymoeのウォーミングアップで”Stand Up Sit Down”の曲を使うと、身体がいい具合に英語モードに切り替わると思い、以来ずっと使い続けてきました。
いわばRhymoeのテーマソング的存在になっていたのです。
そこで、彼女の曲をRhymoeで使わせてもらうことを認めてもらいたい、と思うようになりました。

2017年の夏、私はフロリダにZumbini(ズンビーニ)という幼児英語教育プログラムのトレーニングを受けに行くことにしました。
その時に、偶然にもトレーニング翌日に、トレーニング会場からそう遠くない場所でPattyのキッズコンサートが開かれるということを知ったのです。
私はPattyに連絡を取り、当日コンサート会場に行って実際にPattyに会うことにしたのです。

そのコンサートはオーランドという都市の図書館で開かれました。
初めて会うPattyはとても素敵で、その歌声やギターを弾く姿に感動しました。
そして彼女のサウンドに合わせて身体を動かし、踊る子ども達の姿をまじかで見る貴重な機会を得たのです。

当時のコンサートのビデオはこちら

実は私はその時、自分のトレードマークである黄色いボンゴを持って行っていました。
そして無謀にも、一緒に1曲何かパフォーマンスしたいと願い出ました。
Pattyは快く、最後の曲の”Jump”で私を観客に紹介し、ステージに立たせてくれたのです。
残念ながらその時の写真は残っていませんが、その時に一緒にステージに立たせていただいた経験が、その後のPattyとの信頼関係につながったと思っています。

ステージ終了後に私はPattyに、自分のプログラムで彼女の曲をたくさん使用していることへの感謝と、日本の子ども達に彼女の曲をもっともっと知ってほしいから、今後も使わせてほしいことを伝えました。
彼女はとても喜んでくれて、レッスンで使っていいよと言ってくれたのです。


オリジナルの教材制作

Rhymoeを実践して2年ほどたった2018年、ご縁があって渋谷区の子育て支援施設、「渋谷スポーツ共育プラザ&ラボ”すぽっと”」様の共育プログラムに選ばれました。
1年無我夢中で15組×3クラスを担当させていただきました。
その翌年の2019年、これまでは都度開催だったところを、一部定期クラスを開催できるように”すぽっと”様が調整してくださいました。
定期クラスを開催することで、Rhymoeの年間カリキュラムの開発と検証ができるまたとない機会を得たのです。
そのときに、家庭で使っていただく教材を用意した方がいいのではないか、ということになりました。そして急遽、Rhymoeオリジナルの教材を作ることになったのです。

さぁどうしよう。オリジナルで一から教材をつくるとなると大変です。
そこでどんな曲を入れたいか必死で考えました。
そのときどうしても、Pattyの曲は削れませんでした。
そこでPattyに連絡を取り、教材を制作すること、その中に彼女の曲を数曲入れたいとお願いしました。

実は2018年の夏に、私はもう一度フロリダにZumbiniのトレーニングに行く用事があり、その際にPattyにもう一度会っていました(冒頭の写真がその時に会った時の写真です)。
その時に私は、いつかはわからないけれど今後Rhymoe独自の教材を作りたい、その時にPattyの音楽を使わせてほしい、という話をしていたのです。
それがその半年後に現実になるとは思ってもいませんでした。

Pattyは私のお願いを快く了承し、私にライセンスを与えてくれたのです。
またRhymoeのHello SongとGoodbye Songの楽曲も、演奏してくれました。

Pattyの曲以外は、私がレコーディングスタジオでレコーディングを行いました。
ほとんどがアカペラで歌っただけの、とても素朴な楽曲でした。
でもPattyの音楽が数曲使えたおかげで、全体としてそれなりの音源に仕上げることができたのです。
こうして何とか、教材用の音源を制作し、それに合わせたソングブックも制作して、定期クラス用の教材を用意できました。
そしてこの時に制作した教材一式が、今回販売するソングブックの原型になっています。


その後のつながり

Pattyとはその後も信頼関係を保ってきました。
コロナ禍では、なにかコラボをしようということになり、
日本の子ども達のために私が選んだ曲で、
Pattyがビデオコンサートを作って提供してくれました。


Pattyは今回のソングブックでも、合計14曲(Favorite Songs 9曲、seasonal Songs5曲)を提供してくれています。
RhymoeになくてはならないといえるPattyの歌声とサウンドを、ぜひ味わってくださいね。


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