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日本ではじめての英語音楽教材の制作までの道のり(3)イラスト

ソングブックを作ろう


こうしてCDアルバムの制作を行っていく中で、
英語の歌詞や、その音楽にまつわるお話を伝えるもの、
つまりソングブックが必要だと感じるようになりました。

その時に、ただ文章だけ書いて渡すのではなくて、
一つ一つの歌の世界観がイメージできるようなイラストが欲しいなと思ったのです。
そうすると、そのソングブックをめくりながら、小さい子どもでも
歌を味わうことができるだろうと、考えました。

当初、ソングブックのイラストをどなたかにお願いしようとなったとき、
知り合いの方を通じて、日本人のイラストレーターさんにサンプルを描いていただきました。

とってもかわいらしい子ども達の表情。温かみのあるタッチ。
でも、OKを出せない自分がいました。

なぜだろう。と考えて、たどりついたのは、
日本で素晴らしいイラストを描かれている人でも、
英語を知らないと、あるいは英語の歌を知らないと、
英語の歌の世界観を表現できない、ということでした。

例えば、床の上に座って歌を歌っている男の子の絵を描いてもらったとします。
すると、その絵から想像できる身体の動き方が、英語ではなく日本語なのです。
その男の子を見ても、英語の歌が頭の中に流れてこないのです。

私が作るソングブックは英語の歌を載せていて、
その英語の歌の世界観を補完するためにイラストをお願いするのだから、
そのイラストには英語のリズム、英語の世界観、そして
英語の身体の動きがイメージできなくてはいけないのです。


英語の世界観、英語の身体

英語には英語という言葉で作られる「世界」があり、
日本語には日本語という言葉で作られる「世界」があります。


私はただ英語の歌を知ってほしい、というだけでなく、
「英語」という言語の世界観を知ってほしい、という想いを持っています。
それなくしては、本当の意味で英語を身につけることは、できません。

それには身体の動かし方も含まれていて、
実はその身体の動きこそ、言葉を習得するうえで欠かせない要素なのです。
たとえそれが、歌のイメージを伝えるイラスト一つとっても、それが現れてくるのです。

今回の気づきは、今まで私が伝えてきた
「言葉と身体の動きは連動している」ということを、
再認識した出来事となりました。


Achiniさんとの出会い

そこでインターネットを通じて、
海外のフリーランスのイラストレーターさんを探しました。
そして出会ったのが、スリランカ在住のAchiniさんです。

Achiniさん

海外のいろんなイラストレーターさんの作品を見ていて、
彼女の作品はあたたかみのある手書きの水彩イラストで、とても引き付けられました。

そしてサンプルとしてHead shoulders knees and toesのイラストを描いていただいて、「この人だ!」とすぐに決めました。
それから、メールでやり取りをしながら、75曲すべてのイラストを仕上げていただきました。

スリランカはもともとイギリス領で、英語が話せる方が多く住んでいます。
また、新日国であることも知られています。
彼女のメールの英語はとても自然で、かつ暖かく丁寧な人柄が感じられました。
そしてRhymoeの求める世界観を、見事に表現してくれました。

”Looby Loo”の挿絵

Achiniさんのあたたいかみのあるタッチの絵には
子ども達も、大人もひきつけられると思います。
そしてRhymoeのアルバムに収められた曲たちを
より身近に、親しみやすく感じていただけると感じています。


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