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せとうち日記


1日目
ANAのマイルの有効期限が迫ってて、でも国際航空券を買うには全然マイルが足りない、ぐらいのゆる〜い理由で一人旅をすることにした。旅行する場所を決める時に、行きたい美術館があるから、友達が住んでるかで決めるようにしている。瀬戸内はそのどっちも!私は、内藤礼と豊島美術館が大好きで、ロンドンにいようとどこにいようと、気づいたら心が豊島美術館にスリップしてしまうことが多くある。だから、せっかくだったら豊島美術館にもう一回行きたくて、高松空港までのチケットに交換した。

羽田から高松空港に飛んで、バスで市内まで行く。バスの中で、てきとうなおじさんとてきとうな話をする。うどんを食べて、おこわをテレビを見ていたおじいさんから買う。一回ホステルに荷物を預けて、本屋さんに行く。(フロントのお姉さんが、すっっっごくあのちゃんに似ててびっくりする)この本屋さんが事前予約制の本屋(古本屋さん)で、巷では有名な方がオーナーさんをしている。その書店に着いたら、なんか人生相談をオーナーとお客さんのお姉さんがしていて、なんか私も人生相談に加わることになって、なんかもう1人の人が書店に来て、なんか3人で次の日に一緒に豊島美術館に行くことになった。そして、来年の夏休みに、なんか瀬戸内芸術祭で働けることになった。

その後、なかよしの高松の友達とご飯を食べて、夜景に連れて行ってもらう!超うれし〜たのし〜!その人と一緒にいる自分のことが自分でも好きでいられる人っているじゃん?そういうかんじ!


2日目
豊島美術館に行く日。朝ごはんに、フェリー乗り場の近くでうどんを食べる。私は、圧倒的に(外交型に見える)内向型だし、基本的に個人行動が好きなので、ちょっとだけドキドキするというか、どうしたらいいかわからない気分になりながら、うどんを食べる。(私は心を開くまですごく時間がかかる、そして超仲良く話していたのに、なんか照れちゃって一人で急に寝たふりとかしちゃうタイプ、反省、今年こそはそういうのやめる)いつもだったら、絶対昨日の時点で適当な理由をつけて、1人で豊島に行っていたと思う。でも今年のテーマは自分の殻を破ることなので、昨日本屋さんであった2人とフェリーに乗って、豊島に向かう。

豊島に着いて、自転車に乗って豊島美術館に向かうことになる。ちなみにこの日はすごく晴れていた。3人で、自転車を走らせる。冷静に、昨日会った人たちなのに自転車一緒に漕いでるって、すごいな〜〜って思いながら、自転車に乗る。それにしても豊島美術館はすごい。内藤礼もすごい。美術館に関する説明はほとんど何もないのに、あの空間に入っただけで、不思議と自分の中の静けさが満ちてくる。現実と自分の内面世界の間にいる感覚。周りの人も、ちょっとだけうつろな目をしている。あそこに、好きな人と一緒に行ったら単純にどうなっちゃうんだろう?この前は一人で豊島美術館に行ったんだけど、今回は誰かと行った。だからこそ、今回は色んな意味で他者と自分の境界線が解ける感覚。自分のことをすごく考えているんだけど、常に視界には昨日会った人たちがいる。すごく不思議な感覚だった。

一人の人は、豊島美術館にもっといたいらしくて、その場で解散する。だから、もう一人と昨日の書店のオーナーおすすめのカフェでカレーを食べた。そこで、どんな流れか忘れちゃったけど、私には悩みがなさそうだよねっていう話になった。そんなわけなかろうというか、逆に悩みしかないような人生すぎるんだけど、私が今まで持っていたコンプレックスと最近解消された出来事を、今まで親以外の誰にも言ったことなかったのに、その人に言ってみた。いつも本当に思うけど、本当に大事なことを言葉に出す時は、すごくためらうし、緊張する。でも、ためらって、緊張して言った言葉を後悔したことは一度もない。でも、その人もまさかの同じような悩みと同じような解決方法をとっていて、すごく共感しあって、なんか一人で泣きそうになっちゃった。本当に、解決できる悩みはとっとと解決するべきだよね〜って言い合って、フェリーにのった。私は、直島に行って、その人は高松に戻るから、フェリーで別れる。元気かなあ、元気だといいなあ、いつかまた会いたいなあ。



直島に着いたんだけど、まさかのフェリー降り場が民宿の真逆だった(・・・)。バスもないし困り果てていたら、散歩してたおじいさんが、「やらかした?!しょうがないな〜」って言って車で真逆の民宿の近くまで送ってくれた。「すみません、本当に今何もお礼ができないので、私も誰かに優しくできるようになります!」って言ったら、「ガハハそうしろそうしろ」って言ってくれた。

民宿のオーナーさんが、これまた素敵な人で、いやもう本当に素敵な人だった。私の人生における尊敬する人、教習所時代の丁寧すぎる教官とこの民宿のオーナー…。本当にホスピタリティに溢れる方で、それが相手のことを知りたい!っていう好奇心から来ていらっしゃってて、本当に尊敬。絶対にこの方に、直島でウェディングフォト撮ってもらいたい。


3日目
この民宿のオーナーさんに、美術館にトゥクトゥクで連れて行っていただく。そして、このオーナーさんは、ベテランのプロカメラマンさんなので、ご好意で写真を撮っていただく。(すごく嬉しくて、私も絶対にこんなカメラマンになるぞ!って思った)おすすめのコーヒー屋さんで、ガトーショコラを食べる。最近思うけど、いわゆるインスタ映えとか実績解除的なマインドで生活するのではなくて、偶然性を楽しんだり、おすすめされた場所で食べたり、その土地の暮らしがわかるような旅がしたいし、生活がしたい。


薄々気づいていたことではあるんだけど、新しい人と会ったり、仲良くするためには、心が素直さで溢れていないといけない!逆に、心がまっさらな状態で、新しいものを受け入れる余裕があれば、新しい場所に行こうと行かなかろうと、誰かと知り合えたり出会えたりするのだと思う。


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