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だから私は、このお店に行きたい!!

あなたは、
どんなお店が素敵だなあって
思いますか?

今回ご紹介させて頂く
アパレルショップは
残念ながら
もうお店はありません。

沢山のお客様に
惜しまれながら
閉店の日を迎えた
そんなお店で
私が見せてもらった

キャスト(スタッフ)
ゲスト(お客様)

舞台(お店)のストーリーです。

最後までお付き合い
頂けたら嬉しいです。

SVになって初めて担当させて頂いた
店舗の一つなのですが
中々のツワモノ揃いのお店笑

岐阜県にある
某ショッピングモールに
入っていたアパレルショップ

最初にドンパチした
お店だったんだけれど

私にとって
たくさん出会ってきた店長の中で
一番リスペクトしております。

第一印象は
スタッフ間が仲悪そう!!
でした。

店長とスタッフ間で
なんだか揉めている感じがしました。

お一人お一人とお話して
もうね〜
コミュニュケーションが
取れていないということでした。

こちらのショッピングモールは
当時、日本一営業時間が長いお店として
業界で有名でした。

開店9:00
閉店23:00
なんと営業時間14時間
開店前、閉店後の作業時間を入れたら
なんと、なんと、16時間

早番8:00~17:00
遅番14:30~23:30

平日2名体制で
土日は3名体制で運営していたから
休憩をまわしたら
スタッフ間で話したり
できる時間は30分あるかないか
みたいな感じでした。

1日のうち
ほぼ8時間1名でやってました。

これは名古屋エリアを
担当して知ったことですが
愛知県、岐阜県は
製造業でのお仕事を希望される方が多くて
サービス業の求人には
厳しいエリアでした。

スタッフ間のすれ違いが
コミュニュケーション不足になり
雰囲気最悪な空気が流れてました。

私が応援したことは
巡回頻度を増やしたり
「遅番するからって」
スタッフ3 人に一緒に
ご飯に行ったり
ミーテイングをする時間を
作れるようにしました。

実はこちらのお店の
スタッフ全員が
元店長経験のある
ツワモノ販売員さん

出るわ、出るわ
アイデアが出てくる。

こんなイベントを
顧客様にしてあげたいとか
午前中のお客様はこんなお客様が多いよ
夜のお客様はこんなお客様が来るよ、、、

スタッフ個々に
顧客様と気軽に連絡が取れるくらいに
距離感が近い関係性を育んでいました。

その年の年末
12月31日
20時ごろ電話で話していて
正直、今月の予算達成は難しいかも
そんなことが脳裏をよぎりました。

「駄目元でお客様に電話してみます。」
大晦日の夜
大抵のご家庭では
家族団欒の時間帯

大晦日の夜に電話したら
お客様に迷惑だよね、、、

23時30分
私の携帯電話が鳴りました。

興奮状態の店長からの
お電話でした。

なんと
パジャマにコートを羽織って
車を飛ばして顧客様が
駆けつけつ下さったんです。

「店長なんで、早く連絡してくれんのや〜」
お客様に怒られちゃった。
「あと、幾ら足りんのん」
「お勧め、お取り置き、今買って帰るわ。」

大晦日の夜
ショッピングモールの館内は
客足はほとんどなく
悶々としながら
閉店時間を待つのではなく

行動した店長
店長を助けたいと
駆けつけてくれた顧客様

お店の閉店が決まって
閉店セール期間中に
販売応援をさせて頂いてました。

その時に
大晦日に駆けつけて下さった
顧客様とお話しする機会が
ありました。

「大晦日の夜に駆けつけて頂きまして
 ありがとうございました。」

そして私が一番気になっていた
なぜ、駆けつけて下さったのか?を
お伺いさせて頂きました。

「店長もスタッフも大好きなんですよ」

「いつも良くして貰っているから
 何か出来ることでお返ししたかった」

「お店が無くなったら
 これから服を買うところが無くなって
 悲しいから、オシャレがこんなに楽しいと
 教えてくれたのがこのお店だったから」

「あなたは、会社の偉いさん?
 又、この場所に、このスタッフさんたちで
 お店を作って下さい。」

お客様からのお願いを
叶えることは出来ませんでしたが

店長の移動先
電車で1時間半以上かかるお店まで
引き続き通って下さっています。

私がアパレルで働いていて
一番幸せだったって感じることは
いろんなお店で繰り広げられる
こんなエピソード

こんなに素敵なエピソードに
なるまでには
お店の店長やスタッフの
毎日、毎日続けてきた努力があります。

お店は、ただ必要な物を
買うだけの場所ではなく
その場に集う人たちが
日常から離れて
非日常を思いっきり楽しむ場所

そう、
それはまるで
デイズニーランドのように

ゲストもキャストも
主役になって
その時間を
全力で楽しめるように

その舞台を一緒に作る

「オシャレが楽しいと教えてくれたお店」

「だからこのお店に行きたい」

お客様から頂いたこの言葉は
アパレルを卒業した今も
私の宝物になっています。

S店長ありがとうございます。









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