まさかのキンドル禁止令?
娘の中学校の入学式から、それは始まった。
入学式の日、担任の先生に「1月の入学説明会の時に、キンドル持参希望なら許可申請書を出すように言われたんですが、用紙をいただけますか?」と聞くと、「は? キ・・・ンドルですか? ちょっと確認してお伝えします」と言われた。
帰宅後、責任者の先生からお電話があり「キンドルというのはどういうものですか?」と質問があったので、説明をすると「そういったものは我が校では禁止しております」とのお答え。私が納得できずにいると「では、次回教科書を取りにきて頂くときに、実物を見せてください。」と言われた。
いきなり嫌な予感である。しかし、そんな事で怯む私ではない。そそくさと要望書を作って夫と一緒に学校に行った。
先生方から「キンドルの中身の本は、本屋さんで買えるのですか?」との質問を受けて、のけぞりそうになりながらも、一生懸命、以下の点を説明した。
●通信機能はない ●ゲーム機能はない ●写真は撮れない ●針の時計と数字表示の時計の違いみたいなもので、デジタルだけれど、本には変わりない ●娘は帰国子女だが英語の読書量を減らすとどんどん英語力が下がる ●原書の読書が必須だが、紙の本だと高いし販売されているものが限られている ●その点キンドルだと英語の原書も廉価で手に入るので、英語力保持のためには絶対不可欠 ●通学に往復3時間かかるが、その間混んだ車内で大きな通学カバンを持って分厚い本は読めず、せっかくの読書時間を無駄にすることになる ●キンドルなら掌にのるサイズなので、立っていても読める ●学校では先生に預けて、使用は通学時のみと約束する
と、ハリーポッターの分厚い原書とキンドルをお見せしながら、噛み砕いて説明した。念のために言うと、この学校は全国的にも著名な、私立の進学校である。
それに対して、先生方のお答えは、
●原則、キッズ携帯意外の電子機器は全て禁止 ●電子機器はよくわからないので、全てを把握することはできない ●以前スマホを許可したらいじめなどの問題が起きたので、それ以後、電子辞書も含めて電子機器は一切禁止にしている
というものだったが、その後、一応検討しましょうということになった。
ここで問題なのは、学校の指針は
①よくわからないものはとりあえず禁止する ②危ないものは全て取り上げる ③一度失敗したら、二度とやらない
というガッチガチのマインドセットだという点。これこそが日本がクリエイティヴな教育ができない根本的な原因だろう。
こうなると、ことは娘のキンドルだけではなく、学校の理念にまで関わってくる問題だ。よく考えて欲しいが、GAFAなどの世界中の伸びている企業、天才児を輩出する名門校は、全て逆のことを推奨している。
⭐️よくわからないものにこそ挑戦しよう ⭐️テクノロジーと徹底的にうまく付き合おう ⭐️どんどん失敗して、その失敗から成功を導き出そう
これができない企業はどうなっていくのか? そう、衰退の一途をたどるのである。
これはたまたま極端な例かもしれないが、日本の学校はおしなべて同じようなものではないだろうか。よく言われるように、強いものが生き残るのではなく変化に適応できるものだけが生き残るのだから、日本の学校も、もうここにきてデジタル拒否をしている場合じゃないのだ。
オンライン授業どころか、教育現場のデジタルへの強い拒否反応を知り、いよいよもって、日本の未来が暗澹たるものに思えてしまうのは私だけだろうか。
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